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事業継続マネジメント 地震や取引先の倒産など不測の事態を乗り切るため、事業の継続を図る経営(BCM)、その計画(BCP)、実際の事例を紹介します。


危機を克服した企業事例

第2回 サプライチェーンの死守で発揮された取引企業との絆
[協立製作所]

300台超の工作機械がずれてしまったのか?

応援者と一緒になって無人運転が可能なマシニングセンターの復旧にあたった

応援者と一緒になって無人運転が可能なマシニングセンターの復旧にあたった

協立製作所は建設機械大手などに油圧機器の部品を納めている。高橋日出男社長は東日本大震災当時、茨城県筑西市の自社工場から約20km離れた栃木県小山市にある納入先の工場にいた。自社工場に戻るまでの約2時間、ダメージを受けたであろう工場をいかに復旧すればいいかということだけに精神を集中させていた。

「300台以上ある工作機械は間違いなく横ずれしている。水平チェックが必要だ」 高橋社長は納入先で今回起きた地震の震度を知ると、過去の経験から今回の地震による自社工場の被害を想像した。工場のレイアウト変更の経験があり、1台の機械を修正するには3、4人必要と割り出した。だが、1日あたり3台の工作機械を検査できるとしても、水平検査に欠かせない水準器が社内には2台しかなかった。

日本のものづくりを守る!

自社工場への帰路、総務部長や工場長と電話がつながり、水平検査が必要な工作機械が約240台あることを知ると「1日に6台しか検査できなければ復旧には40日かかる。しかし、水準器を調達し、20チームで作業にあたれば計算上は4日で終わる」(高橋社長)と思ったという。高橋社長の復興計画が明確になった瞬間だった。多く見積もっても1週間で復旧させるために、残りの18チームの編成方法と必要な水準器の手当てを考え始めた。

高橋社長は「恥も外聞もない。サプライチェーン(供給網)を担う一角として、日本のものづくりとブランドを守りたいという一心だった」と話す。部品を供給できなくなる間隙をついて海外企業が進出し、市場を奪われることが自社はもちろん、日本全体にとって痛手になると考えていた。

日常業務で培った信頼関係が事業維持の最大要因

翌日からまず2チームで水平検査を始めた。同時に高橋社長は、納入先や協力会社などを駆けめぐり、できるだけ正確に被災状況を伝え、水準器と人員の提供を求めた。

協力の呼びかけに対し、震災4日後の3月15日には水準器が十分に集まり、応援者は60人となった。同月21日までの約1週間に延べ220人強が応援に駆けつけ、協立製作所はほぼ予定通り、22日から約200人強の自社社員だけで本格稼働を再開した。

復旧作業中、銀行や同業者とも連絡を取り合い、常に情報交換に努めた。終始冷静さを保った高橋社長は「(災害時に備えた)マニュアルはつくっていない。お客さまなどに正確に情報を伝え、意思疎通を図るのは当たり前」という。秘策はない。日常業務で培った信頼関係こそが、非常時の事業維持に役立つことをアピールした。

企業データ
企業名 株式会社協立製作所
代表者 高橋 日出男
所在地 東京都品川区東中延1-2-19
業種 製造(建設・産業・農業用油圧機器部品の製造)
掲載日:2011年7月19日

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