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小売・サービス業のための売上アップ研究所


経営お悩み相談室

文:若林敏郎(中小企業診断士)

キャッチコピーの書き方-商品価値をわかりやすく伝えよう
Toshiro WAKABAYASHI

 今回の相談者は商店街の中にあるミニスーパーの店長さん。あるセミナーに参加し、POPの書き方を勉強したのですが、キャッチコピーをどのように書いたら良いか分からないので教えて欲しいとのことでした。
 今までキャッチコピーを書いたことはあるのですが、自信が無いとのこと。早速店舗を拝見しに行きました。

 50坪ほどある店舗にはぎっしり商品が並び、POPカードもさまざまなものでいっぱいでした。POPのなかのキャッチコピーは「地域一番の価格」とか「本日限りの超特価」など価格訴求だけのものが目立ちます。
 店舗を一通り拝見したのち、店長さんには次のようにアドバイスをしました。

 キャッチコピーは本来商品の特徴を伝えることにより購買につなげる大切な販売促進ツールです。もちろん価格も商品特徴の一つですが、「価格」や商品の豊富なことは見た目ですぐわかります。
 キャッチコピーは見た目では、すぐにはわからない商品の特徴を伝えることが大切です。

 鮮魚売り場を歩くと二種類のさんまが並んでいました。 一方には「新さんま200円」のPOP表示があり、もう片方には98円の価格だけが表示されていました。キャッチコピーが無かったらお客さんはどちらを購入するでしょう?

 たいていのお客さまは、安い方を購入していきます。 でも、200円のさんまに、次のようなキャッチコピーが書かれていたらどうでしょう?
「北海道産 新さんま!! 今が旬 脂がのって本当においしいです。」
「新さんまは縁起ものと言われています。旬を食べると健康になります。」

 スーパーマーケットの食品売り場に買い物をする顧客の70%ほどは何を購入するか決めていない顧客と言われています。 そのため、効果的なキャッチコピーを添えただけで、価格が2倍以上する商品も売れるのです。

 例えば、高齢者なら健康が気になります。そこで「塩分を従来の半分に抑えました」「これ一瓶で一日の野菜の必要量が摂れます」といったキャッチコピーが目にとまります。
 常に美しくありたいと考えている女性であれば、「お肌を内側からきれいにするベーターカロチン配合」というようなキャッチコピーが目に飛び込んでいくでしょう。

 また、「価格」はお客様をひきつける大きな要素ですが、単純に安さだけを表現すると安いものを欲しがる顧客ばかりを集めることになり、どうしても価格競争に陥ります。 このため、単に価格の安さを訴求するのではなく、「お得感」を表現してみることも有効です。

 例えば、「本日限りの超特価」のかわりに、 「賞味期限が迫っていますので超破格値でご提供します。10日以内でしたらおいしくいただけます」といったキャッチコピーを添えるのです。 これによって、お客様はなぜ商品が安いのかという理由がわかることで、「安心」して買うことが出来ます。

 この「お得感」の表現と、価格の安さを訴求する表現は、一見、似ているように見えます。ですが"商品価値を伝える"と言う点からは、情報の質と量が全く異なります。前者は良い商品だけどワケ(賞味期限が近い)が有って破格値となっている。後者は"価格が安い"こと(もしかすると最初から安い商品かもしれない。)だけを伝えている、というわけです。

 最後にキャッチコピーを作る際の手順とポイントをまとめましょう。

(1)商品の特徴(価値)をたくさん書き出してみる。
 まず、自分で食べたり、使ってみて、味や食感、香り、見た目、食べ合わせ、調理方法、保存方法など気が付いたことはすべて書き出してください。 どうしても自分でわからない場合は、その商品をよく購入するパートさんや親しいお客さまに聞くのも良いでしょう。

(2)書き出した特徴の中からお客様の心に響きそうなものを選ぶ
 最初から難しく考える必要はありません。切り口はたくさんあります。「健康」「美容」「訳有り」「鮮度」「調理法」など色々試してください。

(3)短くまとめる
 自分に関心があることですとお、客様は長い文章でも読んでくれますが、食品スーパーの場合食事準備前の忙しい時間帯に来店されますので、出来るだけ短く、多くても三行程度にまとめてください。

 カッコが良くてきれいでなくても構いません。普段皆さんが売り場でお客様とお話ししているその言葉で良いのです。「このお豆腐にお塩をつけて食べたらビールにとっても合うのよねー」とお客さまにおすすめしたら 枝豆味の豆腐のキャッチコピーがもう出来上がりです。
「ビールのおつまみにお塩で食べてみてください」

 まずは実行してみましょう。そして、キャッチコピーを付けなかった時と付けたときの売上点数の違いを確認してください。一つでも余計に売れたら「成功」です。 慣れてきたら店内でキャッチコピーコンテストを実施してみるのも面白いですね。見る見るうちに「売れるキャッチコピーライター」であふれますよ。

掲載日:2012年1月19日

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