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小売・サービス業のための 商いよろづ研究所

◆ 定期連載 ◆

経営お悩み相談室

どんなにささいな悩みでも、経営者の悩みは経営の悩み。
「経営お悩み相談室」では、小売、飲食、サービス業の経営者の皆さまから実際に寄せられた悩みについて、中小企業診断士の3人の相談員が、経営者とともに一緒になって考えた解決事例を紹介していきます。

2011年10月6日掲載

文:山崎泰嗣(中小企業診断士)

小さなお店の陳列-商品のフェイス数はこうして決めよう。
Taiji YAMAZAKI

 皆さん、こんにちは。第2回のお悩み相談室を担当する山崎泰嗣です。どうぞよろしくお願いいたします。

 せっかくですので、ちょっとだけ自己紹介を。出身は小売業で、もともと大手のコンビニエンスストアで店舗運営やマーケティングに携わっていました。私がコンビニに入社したのは、小さな会社と大きな会社の両方を見たかったから。

 ここでいう小さな会社とは、コンビニに加盟する一つひとつのお店のこと。ほとんどのコンビニチェーンは、フランチャイズ契約による小さなお店の集合体ですが、でも単なる小さなお店ではありません。その多くは地域を基盤とした、キラリと輝く「ウリもの」を持ったお店です。

 また、大きな会社を見るとは、大企業の考え方や行動を知っておきたかったということ。もはやコンビニ本部は大企業で、取引先も大きな企業が多数です。これらの大企業の考え方や行動を知っておくことは、中小企業の支援を行うためにも必要だと考えていました。

 そんなこんなでコンビニ本部に10年ほど勤務の後、独立。現在、メーカーのマーケティング支援や小売業の店舗運営支援など、今までの経験を生かしながら、地域に根差し、地域を支える店づくりを応援しています。

 さあ、そろそろお悩み相談室を開く時間です。

フェイス数 陳列面とは、商品のパッケージの陳列面(=並べた時の前面)のこと。パッケージの無い衣料等でも同じ形に並べた場合の陳列面の事を指す。

 今回の相談者も小売店。下町で小さなスーパーを経営されています。
 相談内容は「フェイス数の決め方」について。昔ながらの常連さんや近所の主婦の要望に応え、商品アイテム数を増やそうと思っているのですが、店の広さは限られている。だから、どのような陳列、見せ方をすると有効なのか、フェイス数を決めるポイントについてご相談を受けました。

 商品を見せる上で大事なことは「お客様にとって、その商品がどんな商品なのか」ということ。なので、次の視点で商品を振り分けてみましょう。

(1)新商品か、既存商品か
(2)売れ筋商品か、普通の販売量の商品か
(3)お店が売りたい商品か、そうでない商品か

 このうち、「新商品」、「売れ筋商品」、「お店が売りたい商品」がフェイスを広げる商品です。

 新商品は、当然お客さまがまだ知らない商品ですので、フェイスを広げて、お客さまに知っていただき、買う気になってもらう必要があります。とにかく「新商品だ!」というアピールをしましょう。

 売れ筋商品は、回転が速いため、売り場に商品がなくなってしまうこともあります。フェイスを広げて欠品を防止しましょう。

 お店が売りたい商品については、量が多いとそれだけで目立ち、お店が売り込む意思があることも感じてもらえます。ですので、フェイスを広げてボリューム感を演出するとよいでしょう。

 ただし、一般的にフェイス数は4〜5までは効果が上がるけれど、それ以上だと効果が下がると言われていますので、この点には注意が必要ですね。

 また「お客さまと売り場」の関係も大事です。
 極端な例で言えば、大きなスーパーなどに行くと、陳列ゴンドラ1本で1つの商品を陳列して展開している例などがありますが、小さな店舗ではこうしたことは有効ではありません。

 「売り場の大きさ」というのもフェイス数を決める上では大事な視点です。大きな店舗では、それぞれの売り場にどう誘導していくかが重要となるため、先の例のようなゴンドラの使い方は効果がありますが、小さなお店や売り場では、そこまでやらなくてもお客さまに商品をアピールできますし、「売場効率」が落ちてしまいますので気をつけましょう。
 その売場がお客さまにとって「どんな売場」なのかを考えて見直してくださいね。

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