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小売・サービス業のための売上アップ研究所


経営お悩み相談室

文:田中聡子(中小企業診断士)

DMの効果的な使い方-お店を「思い出して」、来店してもらおう。
Satoko TANAKA

 皆さま、はじめまして。中小企業診断士の田中聡子と申します。今回より7ヶ月間、こちらのお悩み相談室を担当させて頂くことになりました。どうぞよろしくお願いいたします。

 出身は小売業です。以前は百貨店で販売やバイイングに携わっていました。現在は、小売業の現場で得た経験を活かしながら、研修の講師や経営コンサルタントとして、経営者のさまざまなお悩み解決のお手伝いをするべく日々活動しています。

 今回の相談者は、小売業の経営者の方。街で洋菓子店を経営されています。

 駅から約10分。公団の一角の商店街にある洋菓子店。創業から20年が経過しますが、公団自体が高齢化してきていることもあり、最近は新規のお客さまがあまりなく、来客数が伸びないというご相談をいただきました。「味」重視で、美味しいと評判なのに、アルバイト2名+家族経営の規模では、「営業」まで手が回らないというのが実状です。

 提案したのは、新規のお客さまではなく、以前に来たことがあるお客さまに、お店を「思い出して」来店していただくという方法。

 ここで考えてみたいのが、お客さまがお店を選ぶ基準です。

 「場所が近い」、「美味しい」、「価格が値ごろ」、「ゆっくりできる」、「雰囲気がいい」――お客さまがあるお店を選ぶときは、だいたいこのような基準で、心当たりがある2~3軒から選ぶというのが通常ではないでしょうか。だから、たとえ美味しいお店でも、この上位2~3軒に入らないお店は候補にあがりません。

 そこを「思い出してもらう」のが、今回の方法です。ここではDMを使う方法をご提案しました。

 「またDM?」、「DMって見てもらえないんじゃないの?」とお思いの方、そんなことはありません。DMに限らず、ありきたりと思える手法でも、適切な使い方をすれば大きな効果が得られます。

 相談を受けたお店では、バースデーケーキが人気の商品でした。バースデーケーキは予約制ですから、売れ残る心配がないという点でも、この特性を生かすのがよさそうです。

 まず、お客さま名簿を確認していただきました。全部で200名ほどあります。そこには、住所、氏名、誕生日が記載されています。

 この名簿を使って、DMを送ることを提案すると、店主は「そんな大量に送るのはちょっと...」と躊躇されました。たしかに、小さなお店で200枚のDMを送るのは大変かもしれません。でも、このDMは、誕生月に合わせて送るものなので、「毎月送ってもせいぜい20枚前後。1日に5枚書けば4日で書けますよ」と説明すると、安心されました。

 それで、名簿を誕生月順に並べ替えていただきました。お母さんの誕生月しかわからないお客さまもいらっしゃいましたが、その方にもDMをお出しすることにしました。というのも、大切なのは、これをきっかけにお店を「思い出してもらう」こと。ホールケーキは買わなくても、カットケーキは買うかもしれません。

 そして、お送りするDMは、ほかのDMとはっきり違いがわかるように、手書きで丁寧に。「DMを持って来店くださったお客さまには、お店からもプレゼントを差し上げます」と書くことにしました。こうすれば、DMの反応率もわかります。それで来店していただいたら、今度はお子さんのお誕生日も教えて頂くこともできます。

 この洋菓子店では、1年間この方法でDMを送って、かなり手ごたえがあったそうです。ちょっとした工夫で来客数を増やすDMの使い方。是非、参考にしてみてください。

掲載日:2011年9月16日


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