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小売・サービス業のための売上アップ研究所


売上UPの教科書

実践!事例に学ぶ 売上アップのためのアイデアノート

第4回 小売業(3)
製造小売(パン屋・ケーキ屋など)

 事例紹介の3回目は、パン屋、ケーキ屋といった、製造を行いながら、その商品の販売も行う「製造小売」を対象とします。

1.事例

 さまざまなお店で実施されていて、効果が出やすいのは次のような販促企画です。

【モニター販売によるアンケートの実施】
 原則として、お店で販売する新商品を対象とします。既存商品を対象とする場合は、販売不振であったり、より販売を伸ばしたい戦略商品であったりと改善をしていきたい商品にします。次の2点がポイントになります。

(1)その商品を無料、もしくは、格安で販売
 手軽に購入していただくために、購入のハードルを下げます。

(2)アンケートで商品の感想をきく
 条件としてその商品に対する感想をとります。ここがこの企画の「肝」です。商品の改善点と商品そのものの魅力向上を図るために、アンケート用紙、対象商品購入者に配布し、後日店頭で回収します。
 アンケート項目としては、
(A) おいしさを五段階で評価(とても美味しい、やや美味しい、ふつう、あまり美味しくない、美味しくない)
(B) (A)で答えた理由
(C) いくらであれば購入したいか
(D) 改善点、要望、感想など自由に記入ください。
などが基本的な項目となります。

 このように、販売の現場で価格を下げる代わりに、アンケートという形で、新製品に対する消費者の率直な評価を取得するようにします。アンケート結果は必ず商品そのものの質の改善や、適切な価格設定に反映させ、正式に販売するようにします。

具体的な展開例
・パン屋の場合
「新作カマンベールのパンの無料試食会!感想お聞かせください!」」

・ケーキ屋の場合
「一足早いクリスマスケーキのモニター販売!半額でお分けします。」


2.ねらえる効果

 この販促企画では、2つの効果がねらえます。

(1)アンケートの回答をもとにした商品の改善
  本企画の目的である、商品価値の向上を、アンケート結果を通じて図ります。

(2)アンケート回答者の自店へのロイヤルティ(忠誠心、ファン度)の向上
 アンケートを取るプロセスを通じで、お客さまの声を聞く姿勢に好感を持ったり、自分の声が反映された商品に好感を持ったりします。


3.効果を出すポイント

(1)「製造」と「販売」の近さを生かす
 製造小売業は、製造する現場と売りの現場が直結、あるいは隣接しているため、販売の現場で聞かれるお客さまの声を、「正確」かつ「迅速」に、製造現場に生かすことができます。
 この製造機能と販売機能が連動できる特徴を生かし、普段携わることのない商品開発のプロセスにお客さまを巻き込むことで、「自分の意見」が反映された「特別な商品」や、「自分の意見」を取り入れてくれる「特別なお店」を作るわけです。

(2)アンケート結果をどのように反映させたかを公表
 アンケートに回答したお客さまからすると、自分のアンケート結果がどのように店に反映されたか、少なからず気になるものです。少なくとも、アンケート期間終了後は、お礼のメッセージを店内に掲示し、さらに、アンケートの集計結果や、アンケートの代表的な意見も掲載するとよいでしょう。

4.留意点

 必ず、営業利益を考慮して、アンケート取得商品を絞り込みましょう。アンケートをとる商品は利益は少ないか、0となります。そのため、やたらにアンケートをとると、お店の収益が圧迫されます。そのため、お客さまの意見を聞く必要のある商品、聞くことで改善が見込める商品を判断して、アンケートを行う商品を絞り込みましょう。

[著者プロフィール]
亀田 憲(かめだ けん)
1975年生まれ。中小企業診断士。1998年(株)東急エージェンシー入社。セブン・イレブンのプロモーション企画に携わり、100本以上の販促企画を立案・運営。「セブン・イレブン10,000店企画」で2004年プロモーションアワード受賞。2007年より、ウォルト・ディズニー・ジャパン(株)にて商品開発、広告宣伝のマネジメントに従事。現在は大手スポーツメーカーで、マーケティング全体をマネジメントしている。

お金をかけずにスグできる!販促Q&Aノート

診断士としては、月刊「企業診断」での連載ほか、企画立案・ブランド構築を主テーマにセミナー講師としても活動。著書に「お金をかけずにスグできる!販促Q&Aノート」(同友館)がある。
著者コメント:「販促Q&Aノート」では、本連載のチェックシートを基礎力とした販促アイデアを70紹介。(1)1テーマが見開き完結、(2)実行までのステップを丁寧に解説した、買ったその日から行動できるアイデア集です。ぜひ、本連載と合わせてご活用ください。

掲載日:2012年2月 7日


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