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小売・サービス業のための売上アップ研究所


売上UPの教科書

店舗力判断シート

第8回 まとめ:売上UPの道しるべ 4つの視点からチェックしよう

解説

 お店が成功しているか、順調かどうかの、わかりやすい指標は何でしょうか。それは、やはり「売上」です。 ただし、誰もがわかり、かつ把握しやすい「売上」ですが、いざ「売上」を上げようと思っても、何から手をつけていけばよいのか、何ができていないから、思うように売上が上がらないのかが漠然としていて、具体的に動けないことが多いのが現実です。

 そこで、この「売上」を構成しているいくつかの「要素」に分解して、具体的に何をすれば「売上」が上がるのかをみていきたいと思います。 分解することで、何に注力すればよいのかが明確になり、「売上」を上げるという目標達成への道しるべになります。

 「売上」は具体的には、次のように分解されます。第1分解は、頭数である「客数」と、購入金額である「客単価」に分解されます。これが、商売の基本中の基本となる「要素」です。来ていただくお客様の数を増やすべきか、買っていただく金額を増やすべきか、 それともその両方なのか、お店の状況に合わせて考えるわけです。

 しかし、これでもまだ漠然としていますので、「客数」と「客単価」をさらに分解していきます(第2分解)。「客数」は、「新規顧客」を増やすのか、「既存顧客の来店頻度」を上げるかに分解されます。一般的には、「新規顧客」を獲得するコストや労力の方が、「既存顧客」との関係を深め来店頻度を上げるよりも3倍かかると言われています。

 「客単価」は、「買い上げ点数(オーダー数)」と「商品単価」に分かれます。品数を多く買ってもらうのか、それとも、より高いものを買ってもらうのかを考えるわけです。

第8回 売上の構成要素

 業態別によって、上げやすい項目と上げにくい項目が異なってきます。主な業態別でその点を見ていきましょう。

 スーパー、コンビニといった不特定多数を対象とする小売業の場合は、商圏内に競合が多いため、新規顧客の獲得のチャンスが多く存在(=上げやすい)するのが一般的です。また、売場では多様な商品を扱っていることから、買い上げ個数の増大への対応がしやすいのが特徴的です。逆に、取扱商品の単価の幅が大きくないため、買い上げ単価を上げるのは困難なことが多いでしょう。

 一方、宝石店・電気店といった高額商品を専門で取り扱っている小売業の場合は、販売員の接客技術が重要となり、結果よく行くお店で購買する、つまり既存顧客の購入が多くなります。そのため、(1)既存顧客の来店頻度向上や、(2)高額商品としての価格の幅が大きいため、より高額(高級)な商品の購入(平均単価向上)への対応が重要となります。高額商品が中心ですので、付属品を除けば当然買い上げ個数の増加は困難となります。

 美容院・理髪店、歯医者といった極めて属人的な技術が重要とされる業態の場合は、お客さまに「ファン」となってもらうことが重要になります。具体的には、サービスの特性上、来店頻度を高めることは難しく、既存顧客に対して例外的ですが、来店頻度向上ではなく、生涯にわたった来店数獲得、自店への来店頻度の長期的な維持が重要となります。

 これまでお伝えしてきた7つのチェクシートをこれら4つの視点であてはめてみると、次のようになります。

(1)外観→「新規顧客」
(2)入口→「新規顧客」「来店頻度」
(3)陳列・レイアウト→「1回当たりの買い上げ点数(オーダー数)」「商品単価」
(4)店内の環境→「来店頻度」「1回当たりの買い上げ点数(オーダー数)」「商品単価」
(5)サービス→「来店頻度」「1回当たりの買い上げ点数(オーダー数)」「商品単価」
(6)接客→「来店頻度」
(7)イベント・しかけ→「来店頻度」「1回当たりの買い上げ点数(オーダー数)」「商品単価」

第8回 チェックシート構成

 7つのチェックシートをすべて確認して改善を総合的に図るのも良いですし、「売上」を上げる4つの視点のうち取り組むべき視点を絞りこみ、それに対応したチェックシートに絞りこんでから確認するのも、効率的です。

[著者プロフィール]
亀田 憲(かめだ けん)
1975年生まれ。中小企業診断士。1998年(株)東急エージェンシー入社。セブン・イレブンのプロモーション企画に携わり、100本以上の販促企画を立案・運営。「セブン・イレブン10,000店企画」で2004年プロモーションアワード受賞。2007年より、ウォルト・ディズニー・ジャパン(株)にて商品開発、広告宣伝のマネジメントに従事。現在は大手スポーツメーカーで、マーケティング全体をマネジメントしている。

お金をかけずにスグできる!販促Q&Aノート

診断士としては、月刊「企業診断」での連載ほか、企画立案・ブランド構築を主テーマにセミナー講師としても活動。著書に「お金をかけずにスグできる!販促Q&Aノート」(同友館)がある。
著者コメント:「販促Q&Aノート」では、本連載のチェックシートを基礎力とした販促アイデアを70紹介。(1)1テーマが見開き完結、(2)実行までのステップを丁寧に解説した、買ったその日から行動できるアイデア集です。ぜひ、本連載と合わせてご活用ください。

掲載日:2011年12月27日


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