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小売・サービス業のための売上アップ研究所


売上UPの教科書

売上UPの「ついで買い」攻略術

2011年9月26日掲載

文:同友館編集部

第4回
小売
「せっかくだから」を見逃すな
ポイント 「せっかくだから」を引き出して
関連する商品も一緒に買っていただこう

 シーズンの先取りが早いアパレル関係では、秋物につづき、少しずつ冬物もお目見えしはじめました。ウィンドウは店の顔。今シーズンの最新の商品をさりげなく着こなす、魅せるコーディネートがウィンドウをいろどります。

 「あのマネキンが着ているシャツを試着したいんですけど」―こう言われた時は、そのシャツだけでなく、コーディネートが素敵だと感じられたのかもしれません。思い切って「良かったら一緒にご試着なさいませんか。こちらもはき心地がいいですよ」などと一言添えて、マネキンが着ているコーディネートも一緒におススメしてみましょう。

 また、棚に並んでいるシャツと同じもの、あるいは、色違いなどをマネキンが着ていたら、「こちらのシャツと同じなんですよ」と必ずそのコーディネートも紹介してみましょう。

 お店に入ったきっかけは、ウィンドウで見かけたシャツであっても、試着してみたらコーディネートしてあったパンツも気に入って結局一緒にお買い上げ、ということは意外に起こります。というのも、試着をしようと思うお客さまは、もともと購買意欲の高いお客さま。ほかの試着もさほど苦になるわけではありませんし、むしろ、そのシャツをより素敵に着こなすための提案を待っていることもあります。

 しかも、そのシャツを買うと決めたようであれば、是非、ほかの商品もすすめてみましょう。一度お買い物モードに入られたときは、第1回でも紹介したように、ココロのひももゆるんでいるとき。「似合うからこのベルトも一緒に」、「せっかくなので色違いも」とついでにお買い物をされる傾向が高まります。

 このような購買意欲の高いお客さまを見分けるポイントですが、
(1)会話などから、普段はあまり買い物に時間を割けない様子がうかがえる
(2)サイズが合わないなどの理由で気に入った服になかなか会えず、苦労しているご様子である
という方たちは、該当する確率が高いと考えてもよいでしょう。

コーディネートの紹介

 おしゃれを楽しみたいけれど、働いている、子育て中である、といった理由で時間がない方にとっては、買い物に出られる時間は貴重です。そのため「次はいつ来られるかわからない」、「せっかく来たんだから買える時に買って帰ろう」という気持ちから「ついで買い」をする傾向が高まります。
 また、サイズに悩む方も同様です。"ぴったりサイズ"に出会うことが少ない方は、値段が少々予算オーバーだったとしても、サイズが合うと「せっかくジャストサイズだし、次に欲しい時に買えないのも困るし...」という気持ちが働きます。

 大切なことは、お客さまが欲しているのは、そのシャツだけではないということ。この例であれば、おしゃれを楽しみたいのに制約があって、なかなか実現できない。そうしたお客さまの環境や状況もまた「ニーズ」であるという点です。なので、そうしたお客さまが置かれている状況に合わせた提案は、お客さまの「せっかくだから」を引き出して、結果的に、関連する商品などをセットで購入する「ついで買い」をしやすくするのです。

 お客さまの環境、状況については、会話の中でさりげなく聞くとよいでしょう。もちろん、接客を苦手とするお客さまもいらっしゃいますから、そこは様子を見ながら接しましょう。

 さて、この「せっかくだから」は、アパレルだけに当てはまるわけではありません。例えば、
(1)肉屋、魚屋などで、一緒にタレと調理法を書いたレシピをつけて紹介する
(2)美容院で「最近、髪がパサパサしてまとまらない」とうかがったので、新しいトリートメントをサービスとしてその場で試してもらう
といったもの。
 (1)であれば、マンネリ化した食卓にあきているお客さまの心をとらえるでしょうし、(2)であれば、使いごこちがよく効果が実感できれば、一緒に買っていただける可能性が高まります。

 ポイントは、その商品が欲しいと思っているところに、さらに、お客さまが抱えているちょっとした不満や制約が「解消」できる提案がされていること。
 お客さまのこうした気持ちをきちんとつかみ、状況にあった商品が提供出来れば、「ついで買い」は買わされるものではなく、「ありがたい提案」として受け取られ、お客さまの満足度も高まります。そしてその満足度は、「あの店に行けば安心」という信頼として、リピートにもつながっていくのです。

 第5回 つられオーダーを誘発しよう へつづく

掲載日:2011年9月26日


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