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小売・サービス業のための売上アップ研究所


売上UPの教科書

売上UPの「ついで買い」攻略術

2011年9月16日掲載

文:山﨑泰嗣(中小企業診断士)

第3回
飲食
気持ちよく注文して、気持ちよく支払ってもらおう
ポイント 居酒屋では、注文時がサイフを開けるタイミング
回数増や複数杯促進の「仕掛け」で客単価UPを狙おう

 「なかなか財布のひもが固くって」。いま多くの居酒屋さんに共通する悩みです。居酒屋さんからの相談を受けていると「客単価がどうしても下がってしまって、売上がダウンしているんだよね」という声を耳にします。さらに最近では、今まで飲食店の利益獲得の源泉であった、お酒の単価低下が著しくなって、売上も利益も減少気味というお店が増えてきています。

 今回のテーマは「サイフを開けるタイミング」。
 第1回のレジ横陳列でもお話したテーマですが、今回は、コレに着目しました。飲食店での会計は、来店の「最初」か「最後」というところが多いですが、居酒屋では、食べ物や飲み物を注文するときが、まさにサイフを開けるタイミング。お客さまに気持ち良くサイフを開けて、気持ちよく支払って頂ける方法について考えてみました。

【サイフを開けるタイミングのポイント】
(1)1回の支払いは小さく。回数は多く
(2)商品単価は下げても、組み合わせや複数杯を促す販促で、客単価アップを狙っていこう

単価は下げてもトータル収益UP

 例えば、ショットバーでよくある、飲みたい時にカウンターで支払って、飲料のサービス提供を受けるという方式。何度も注文して、逐次支払いをしていくうちに、思いのほか飲んでしまうことも多いですね。 ただしこの方式、実際にお店で取り入れようと思うと、逐次会計するのは面倒だし、そもそも、そんな仕組みを作ることが難しいというところが多い。
 そこで、単価を落としても、回数を増やしたり、組み合わせや複数杯を促す「仕掛け」をつくることで、客単価アップを狙おうというのが、今回のアイデアです。

 まずは、「(1)1回の支払いは小さく、回数は多く」のポイント。全ての飲食店というわけではありませんが、居酒屋には「お通し」とか「チャージ」という風習がありますよね。せっかくあるこの風習。これをうまく使って「お通し」の質を上げてしまうとともに、このお通しに対して「入場料」的な形で料金をきっちり頂いてしまうという方法で売上をのばしているお店もあります。

 居酒屋の「お通し」に満足していないお客様は意外と多いもの。なので、はじめから「お通し」にそれなりの価格を設定し、そのあと注文するメニューの期待感を高める程の「お通し」を提供します。さらに、お通し以外の一般的なメニューの商品単価を「値ごろ感」のあるものにするといった工夫で、発注回数を増やし、客単価を伸ばしているのです。

 お客さまとしては、お通しにお金を払っているものの、「味」と「値ごろ感」により満足度UP。お店としても、「お通し」+「一般メニューの発注回数増」でトータルの売上がUPというわけです。

 次は「(2)組み合わせや複数杯を促す販促」。 具体的に例を挙げてみると、
(1)メンバー全員ハイボールを一斉に注文頂くと、○○メニュー○○円値引き
(2)本日の焼酎○○→3杯目から100円引き
といったような取り組みになります。

 販促に使いやすいのメニューは、利益率が高いメニュー、人気のメニューです。(1)ならば、ハイボールに限らず、利益率の高いメニューを全員が頼むことで利益のかさ上げを狙います。値引きする「○○メニュー」も多くのお客様に満足頂いているお店の「ウリ」のメニューを活かしましょう。これで、美味しくたくさん、飲んで&食べて頂けて、収益アップも望めます。

 (2)は、簡単ですね。比較的たくさん飲めば値引きというものです。一人で3杯という管理は難しいので、グループで3杯という形で進めるとよいでしょう。
 もちろん、3杯に限る必要はありません。お客様1組当りの客数や平均単価等で決めていきます。この時、先ほど説明したように、メニューは利益率の高いものを用いると収益アップが望めます。最近では、多くのオーダーエントリシステムにある値引きの仕組みを使っても簡単にできるようになりました。

 ただ、こういった販促はあまりやりすぎると、店だけでなく、お客さまにも分かりにくかったり、レジオペレーションが複雑になったりすることもあります。くれぐれもやりすぎにはご注意を。

 第4回 「せっかくだから」を見逃すな へつづく

掲載日:2011年9月16日


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