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SaaS & ASP 活用術

SaaS&ASPサービス導入マニュアル

Step2.ビジョンとミッションを明確にする

2.1.三角形で考える

あなたが会社の現状を見て「これは何とかしなければならないな」「もっとIT化を進めなければ」と思ったとしましょう。ではさっそく業者を呼んで、ということにはなりません。そこがITというソフトウェアをベースにした技術と、例えばコピー機などのようなハードウェアが異なるところです。

ソフトウェアはある意味で何でもできる万能機械ですが、逆に言えば、導入しただけでは何の使い途もなく、コストがかかり、利用者の時間を無駄に奪うだけの結果に終わるでしょう。

下の図2-1を見てみて下さい。IT化を進めるに当たって、これらのことを検討する必要があります。「計画」というのとは少し違うかもしれませんが、「陰謀」と言ってもいいかもしれません。要は高所大局から見た「作戦会議」ですね。

この図2-1の中で、今回はwhy (何を目指して) を、連載の全体としてはだいたいwhat (何を)、how (どうする) までを取り上げていきたいと思います。

三角形で考える検討課題 図2-1 三角形で考える検討課題

図2-1のそれぞれについて順に見ていきましょう。

who
誰が、この計画を進めるのか。技術オタクが含まれている必要はありません。経営とはどういうことかが何らかの意味で分かっている人がいる必要はあります。
when
どの時点で自分たちはどうなっていたいのか。ひとつだけではなく、例えば1年後は? 5年後は? 10年後は? 25年後は?のように複数の時点を考えるといいと思います。ストーリを考える、起承転結を考えるということでもあります。それによって、イメージを具体化でき、実現可能性を検証することもできます。
where
対象とするのは本社全体か、ある部や工場だけなのか、など。要はものごとを考えるに当たって、その範囲を明確にするということです。

さて、ここまでが前提となる主体とスコープ (範囲) の確認です。我々が検討すべき内容はその下の三角形の部分です。

その肝心の三角形の頂点の部分にはwhy (動機、目的、目標) があり、その下にはwhat (何を)、how (どうするのか) があり、さらにその下にはhow much (予算)、how many (規模)、with whom (パートナ) などがあります。なぜこのように分けるのでしょうか?

例えば、whyを考えるときには、予算のような具体的なことには引っ張られたくないわけです。基本的には三角形の上から下へとトップダウンに考えるようにします。

「自分たちがこうなりたい」が出発点で、そのためには何をすればいいか、そのためには何が必要かを順次具体化していきます。もっともその実現可能性を考慮すると、下から上への制約を検討しないわけにもいかないでしょう。ただしそれは一段だけに限定します。

例えば、what、howからwhyへの考慮はあり得ますが、how muchからwhyへの直接の影響を考えるべきではありません。

今回はこの三角形の中の上から順に、まずはwhy、我々は何のためにIT化を進めようとしているのか、そもそも我々はどこに行きたいのか、から始めてみることにします。

ただし場合によってはトップダウンでは考えにくいこともあります。大きな目標が見えているような場合には遠い未来から近い未来へ (上から下にトップダウンで)、身近にもっと具体的な問題を抱えている場合には近い未来から遠い未来へ (下から上へボトムアップで) 進めていくのがいいかもしれません。

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SaaS&ASPサービス導入マニュアル目次

  1. Step1.経営にとっての情報化 何のためのIT化なのかを考える[2007年12月26日]
  2. Step2.ビジョンとミッションを明確にする[2007年12月26日]
  3. Step3.業務を可視化する[2007年12月26日]
  4. Step4.ビジネスからシステムへ エンタプライズ・アーキテクチャ[2007年12月26日]
  5. Step5.IT化を推進する道筋 ― システムのライフサイクル[2008年01月18日]
  6. Step6.さまざまなシステム導入方法 ― カスタム開発、パッケージ[2008年02月22日]
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