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経産省、IoT社会で権利乱用防止へ-知財制度を検討

 経済産業省はIoT(モノのインターネット)社会に対応し、標準規格技術の知的財産に関する制度・政策を10月から検討する。特許庁と共同の内部検討会を設置。国際標準化された技術の特許を握る団体による、法外なライセンス料請求などの権利乱用を抑える政策などを議論する。自動車やロボットを含むあらゆる機器の通信規格などが標準化されるIoT社会で、企業が安心して知財を利用できる環境を整備する。

 検討結果は2017年春までに経産省の政策指針「新産業構造ビジョン」に反映する。広く告知して産業界の関心も引き出す。

 主要議題は「標準必須特許」。標準規格にのっとった製品を世に出す際に避けられない特許を指す。検討会では保有する特許権を行使して巨額なライセンス料や賠償金を請求する「パテント・トロール」に対して、日本企業が安易に和解金を払わないよう、指針や対策を打ち出す考え。公正取引員会の指針や海外事例を参考にし、標準必須特許の差別的な差し止め請求は認めないとした見解や判例などを調査する。

 特許行政のあり方も検討。特許審査時に権利の強さと公共性のバランスをどう設定するか、権利者の許諾を得ずとも特許利用を認める特許法の「強制実施権」を権利乱用の対抗措置に使えないかなどが議題となりそうだ。

 標準必須特許に関する紛争はスマートフォンなど情報通信分野が中心だった。ただ、IoTが普及すれば、あらゆる分野で通信やデータ処理などの技術で標準・規格化が進む。日本が得意とする自動車やロボットなどの分野でも同様の紛争が増える可能性がある。

[2016年9月23日]

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