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富士通イースト、社内ベンチャー第1号-若手の力でイノベーション

 若手のパワーを解き放て―。富士通システムズ・イースト(富士通イースト、東京都港区、石川享社長、03・6712・3700)は社内ベンチャーの第1号として、人工知能(AI)を活用したBツーC(一般利用者向け)サービスの新会社「ディープス・テクノロジーズ」を設立した。社内ベンチャー制度は若手でも挑戦しやすいように工夫した社長肝いりのプロジェクト。会社の枠を超え、イノベーション創出に向けた新しい道を切り開くのが狙いだ。

【BツーC向け】

 ディープスの資本金は300万円。出資比率はディープスが66%、富士通イーストが33%。社長に就任した宮本章弘氏は「社名には『あなたの体験をもっとディープにする』という意味がある」と語る。

 本体の富士通イーストはBツ―B向けのシステム開発会社。にもかかわらず、領域外のBツーC向けで社内ベンチャーを立ち上げた背景について、高津陽一ビジネス戦略本部新規ビジネス推進部長は「あえて社外の風にさらしてビジネスを磨く。巡りめぐって、相乗効果が生まれればよい」という。

 社内ベンチャーの制度設計で工夫したのは融資枠の設定と人事面での処遇。通常、スタートアップ企業は外部のベンチャーキャピタルなどからの外部投資で資金を調達し、厳しい要求にさらされながらビジネスモデルに磨きを掛ける。

【最大3億円融資】

 ディープスは投資ではなく、出身母体である富士通イーストからの融資。2018年度末までに最大3億円の融資を段階的に受ける。会社とのつながりの中で社内ベンチャーを根付かせよう、という富士通イーストの意向があるものの、一見すると、優遇措置とも思える。しかし実際はもろ刃の剣。融資の場合、利子を付けて返すのが条件。宮本社長は「利益を出さないと返却できず、逆な意味で厳しい面もある」と気を引き締める。サービスは10月に始める。21年度末までに売上高20億円が当面の目標だ。

 もうひとつの工夫は人事面での処遇。富士通本体にも社内ベンチャーがあり、94年以降、25社が設立され、21社が事業を継続している。いずれも融資ではなく、外部資本の活用など資金調達はさまざまだ。共通しているのは起業した張本人は退職して挑んでいる。

 これに対して富士通イーストは「若手が手を挙げやすくする」ため、退職ではなく、休職扱いとして「退職金や年金にも不利が出ないように制度設計した」(高津部長)。

【挑戦促す】

 じつは富士通も15年度に社内ベンチャー制度を一部見直し、規定の範囲で復職への道も開くことにした。狙いは若手の挑戦を促すことと、「社外で起業した経験を持つ人材は重要」との判断もある。

 大手企業の中には優れた技能やアイデアを持つ若手は多い。しかし、組織内での役割を重視するため、素養は埋もれてしまうことが多々ある。ここに風穴を開ける意味で、ディープスはまさに試金石となっている。

[2016年9月14日]

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