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成長企業チカラの源泉(55)原田精機-宇宙視点で問題解決

【「車と同じ」】

 「宇宙からの視点で地球を見渡せば、世界中の人が困っていることはたくさんある。困っている案件を解決する姿勢を貫けば、答えと対価は自然に生まれる」。原田精機社長の原田浩利の経営理念は明快だ。

 母体である原田精機工業は、自動車や2輪車業界向けの"0試作"と呼ばれる研究開発の初期段階の試作が主力。2000年に宇宙分野に参入、07年に原田精機を分社化し、独自技術による人工衛星の開発を加速させた。

 未知の領域への挑戦も「電波時計やスマートフォン、カーナビなど我々は四六時中、宇宙の世話になっている」(原田)と気負いはない。「自動車部品の試作も宇宙関連も同じ。地上で荷物を運ぶのがトラック。宇宙への輸送システムがロケットだ」(同)と例えも軽妙だ。

 料理などに使うアルミ箔(はく)はもともと温度差の激しい宇宙向けの保温技術。「単品で製造すると高コストだが、民間に普及したことで量産技術が確立され、産業革命が起こった」(同)好例といえる。

 現在、運用中の国産人工衛星のほとんどに同社の部品が搭載されている。自動車関連技術と宇宙技術を融合した惑星探査用車両「ローバー」など、自社製品開発も進む。さらにJAXAも注目するのが、レーザー光を使った光空間通信による高速データ伝送技術だ。

【レーザーに着目】

 環境にやさしい超小型衛星を数多く打ち上げることは世界の科学技術構想でもある。しかし、データの地上転送(ダウンリンク)に従来の電波を使うとなると通信帯域の確保が世界的に難しい。そこで着目したのが、まだ規制がほとんどないレーザー光だ。

 光を使えば毎秒500メガバイト程度の大量データの送信が可能。同社は宇宙から情報を発信する人工衛星と地球上で情報を受け取る光ダウンリンク地上局をセットで開発中。政府のものづくり補助金を活用し、高精度衛星自動追尾装置も開発した。「世界中に設置してもらうには1台1000万円」(原田)とコスト目標も明確だ。

 同技術により宇宙の謎解明や宇宙開発が進むと期待が膨らむが、原田はあくまで自然体。「会社の規模を大きくするより、専門的な技術を磨くことにこだわる。技術や企業を結集し、人類の生活向上につながるサービスを提供することは技術立国・日本の役割」と使命感に燃える。

(敬称略、浜松編集委員・田中弥生)

【企業プロフィル】

▽住所=静岡県浜松市北区東三方町245の1▽社長=原田浩利氏▽設立=07年(平19)8月▽売上高=約6億円(15年12月期)

[2016年9月 7日]

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