本文とサイドメニューへジャンプするためのナビゲーションスキップです。

スタートアップガイド

J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト

  • J-Net21とは
  • スタートアップガイド
中小機構
  • メルマガ登録
  • RSS一覧
  • お問い合わせ

HOME > ニュースを見る > 中小企業ニュース

中小企業ニュース


環境ニュース

石炭火力/進展するCO2抑制技術-Jパワー磯子、発電効率世界最高水準

 地球温暖化防止に向けた石炭火力発電の効率向上が急務となっている。石炭火力には燃料を低コストで安定調達できる利点がある半面、ほかの燃料を使う発電所に比べて二酸化炭素(CO2)排出量が多いなどの課題を指摘されている。ただ日本には効率と環境性能で世界をリードする石炭火力技術があり、より革新的な技術の開発も進んでいる。これらの普及が期待される。

 日本の石炭火力の性能の高さを象徴するのが、Jパワーの磯子火力発電所(横浜市磯子区、出力120万キロワット)だ。1967年に旧1号機が、69年に旧2号機が運転を開始。その後のリプレースで新1号機が02年に、新2号機が09年に運転をはじめ、発電効率が低位発熱量基準(石炭を燃焼させた時の発熱量を示す条件として、石炭に含まれる水分の蒸発に必要な熱量を発熱量に含まないもの)で約45%と、世界最高水準の高効率石炭火力発電所に生まれ変わった。

 リプレースのポイントは、従来より高温・高圧に耐えられる材料の実用化などで「超々臨界圧」(USC)という世界最高水準の効率を実現する最新鋭の発電技術を実現したことだ。これで発電効率が従来の約40%から飛躍的に高まり、単位発電量当たりのCO2排出量が約17%減った。

 硫黄酸化物(SOX)や窒素酸化物(NOX)、ばいじんの排出量も少ない。SOXの除去では活性コークスに吸着させる乾式脱硫装置を日本の発電設備で初採用し、95%以上の高い脱硫効率を実現。こうした工夫で排出ガスの性状は天然ガス火力並みになった。石炭火力を巡る国際情勢が、CO2抑制の観点から厳しくなる中、こうした最新の低炭素化技術の普及を通じた国際貢献が期待される。

 国内でも国全体のCO2排出量を、30年度に13年度比26%削減する政府目標の着実な達成に向け、石炭火力のさらなる低炭素化が求められている。経済産業省は石炭ガス化複合発電(IGCC)や石炭ガス化燃料電池複合発電(IGFC)などの次世代火力発電技術の実用化に向けた工程表を15年に策定した。

 Jパワーはこうした次世代技術の研究開発にも精力的だ。中でも中国電力と共同で、広島県大崎上島町で進めている実証事業「大崎クールジェンプロジェクト」は重要な柱となる。酸素吹きIGCC(石炭のガス化に酸素を使うIGCC)やIGFC、CO2分離・回収技術を出力約17万キロワットの大型実証プラントに実装して性能を試す方針だ。

 石炭火力は現在、世界の電力需要の4割を賄っており、新興国でも急速な経済成長を支える電源として関心が高い。日本の技術は経済性と環境性能の両面で、これらの期待に応えられそうだ。

[2016年2月15日]

経営に役立つ旬のテーマを特集しています。 J-Net21「特集

RoHS指令電気・電子機器に含まれる特定有害物質の使用を禁止したRoHS指令や、その関連情報について解説します。

Reach規則従来の化学物質関連規則を統合するEUの環境規則、REACH規則について解説します。

中小企業の方を対象として、環境関連や省エネ、REACH、RoHSに関する質問を受け付けています。
中小機構「環境・安全・省エネに関する無料相談


前の記事へ次の記事へ

Copyright (C) THE NIKKAN KOGYO SHIMBUN,LTD.日刊工業新聞社がネットワーク上で提供するコンテンツの著作権は、原則として、日刊工業新聞社に帰属します。新聞の著作権と同等です。従いまして、著作権者の承諾なしに、無断で転用することはできません。


このページの先頭へ