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経営!一歩前へ!


日本の今後を占う

中国元切り上げの影響

中国の元が切り上げられました。また現地の日系企業でストが行なわれ、生産がストップ。3割、4割の賃上げを強いられています。今後、日本経済はどうなってゆくのでしょうか。

小さな報道、大きな影響

10年6月19日、中国政府が「人民元相場の弾力性を高める」と発表しましたが、日本のメディアでの取り上げ方は、思いの外小さいものでした。サッカーワールドカップ期間中ということもあったのでしょうが、それにしても、中国への依存度の高い日本で、メディアが大々的に取り上げなかったのは意外でした。

パソコンなどの電子機器は言うに及ばず、衣料品から食料品まで、国内には「メイドインチャイナ」が溢れています。これらは、今まで中国元がドルに対して一定の幅での変動で収まっていたことにより、中国の労働力を安価に利用できたことから来ています。

製造業では、日本国内の工場においても中国人労働者は欠かせない存在であり、コンビニや居酒屋などでも、中国人留学生が働いている姿を多く目にします。

中国元が高くなれば、当然中国人が日本に働きに来ることのメリットは小さくなり、製造業や飲食店等のサービス業に与える影響も大であると言えるのではないでしょうか。

アメリカの思惑

中国元の切り上げは、アメリカからの要請に中国政府が応えた格好であり、アメリカとしては中国元を切り上げさせて、国内産業を守る、対中貿易赤字を減らすことを目的としているとされています。

ちょうど1980年に行なわれたプラザ合意において、貿易不均衡(輸出減少と輸入拡大)、特にアメリカの対日貿易赤字が顕著であったことから、実質的に円高ドル安に誘導する合意がなされた時と状況が似通ってます。中国元の今後と、日本の今後を占う上で、プラザ合意以降の日本経済がどうなったかを見ていくことは、決してマイナスではないと思います。

中国元の切り上げ幅は、19日の発表から1週間で0.53%(終値ベース)と、小幅ですが、アメリカの議員からは早くもいらだちの声が漏れていると、28日付け読売新聞が取り上げています。中国政府がアメリカ政府の言うなりになるとは考えにくいですが、すでに2011年後半から2012年にかけて、中国政府は証券投資を自由化する方向を打ち出していることから、為替だけを固定化していくことは不可能で、通貨が高くなっていくのは自然な流れと言えるでしょう。

日本円の変動相場制への移行(1973年)、およびプラザ合意(1985年)によるドル安誘導政策により、日本円は急激な円高となりました。200円から250円で推移していた日本円は、プラザ合意直後に20円ほど急騰し、1986年末には一時160円を突破、その後も円高傾向はずっと続いています。

中国元も、現在は日本円で言うとプラザ合意前の安定した相場から、プラザ合意後へと移行した直後と言うことができると思います。中国の場合は、政府の統制が強いため、日本円で見られたような急騰は起こりにくいと予想されます。特に、急激な元高は輸出産業に大打撃を与えるため、中国政府も年内に2~3%、来年もう3%程度とゆるやかに進むと、日興コーディアル証券国際市場分析部のエコノミスト・矢部和代氏は言っています。

元高へと誘導したアメリカの思惑ですが、アメリカの貿易赤字解消のために行なわれたプラザ合意以後、さらに貿易赤字が拡大していったことからも明らかなように、元高=ドル安誘導は、アメリカの思惑通りに貿易赤字解消には繋がらないと見るのが自然だと思います。

日本企業の活路は?

中国政府が元高へと舵を切ったのは、アメリカの思惑とは別に、元高になった方がメリットが大きいと、中国政府が判断したからと見た方が自然で、この流れはもう変わらないでしょう。

とすれば、私たち日本企業も、この流れに乗っていくことを考えなければなりません。

日本が円高・バブル景気を謳歌していた80年代、こぞって海外旅行に出かけ、海外の不動産を買い漁って世界の不興を買ったのは記憶に新しいところです。中国人も、日本の不動産を買い始めており、この流れはまだ続くものと予想されます(どの国でもやることは同じですね)。

元が高くなると、これまで高いと思われてきた日本製品の価格も下がりますので、中国人が日本製品を、これまで以上に買ってくれることも容易に想像できます。

中国人の消費傾向を知るためにはどうすればよいでしょうか。その鍵は、中国本土に先駆けて、ビザ無しで入国できる台湾人や香港人の傾向を見れば予測できるのではないでしょうか。讃岐うどんを食べ歩くために四国旅行に来る香港人や、廃墟巡りをする香港人も増えてきています。

近い将来、中国本土からの観光客も、同じようなことをやりたがる人が増えてくるに違いありません。

台湾人や香港人の動向を把握し、それに対応した商品やサービスの開発にシフトしていくことが、これからの日本企業に求められることなのかも知れません。


掲載日:2010年11月22日

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