メニューページへ
はじめに
調査の目的
事業概要
研究開発調査事業委員会委員名簿
調査実施スケジュール
データベース
研究テーマの分類
大学編
引用文献
大学編・研究テーマ別索引
大学編・研究者名50音順索引
大学別50音順索引
大学編・検索(PDFファイル)
公設研究機関・試験場編
公設研究機関一覧
公設研究機関別索引
公設研究機関・研究テーマ別索引
公設研究機関編・検索(PDFファイル)
公設試験場一覧
公設試験場別索引
公設試験場編・研究テーマ別索引
公設試験場編・検索(PDFファイル)
検索の手順

大学編

NO.115
1.1 繊維用高分子 1.1.3 繊維加工用機能性高分子
研究者名 重原 淳孝
所属 東京農工大学 大学院共生科学技術研究部 ナノ未来科学研究拠点 教授
研究テーマ 高分子機能材料−−分子を組み立てる〜実際利用(機能評価)まで
概要(文献10)

高分子機能材料−−分子を組み立てる〜実際利用(機能評価)まで

イオンや原子とは異なり、C60などの特殊例を除くと有機分子は球対称ではない。したがって、有機分子を集合させてある材料を作成したとき、どのような方向性を持たせて分子を積み重ねるかによって、特性が大きく変わってくる。例えば、新幹線のブルーの帯に使われているフタロシアニン分子(図1)は、普通図2のような斜方晶系の集合状態をとり、絶縁体である。しかし、図3のような集合状態を取らせると光半導体(光を照射すると伝導性)になり、ゼロックスコピーの感光層などに広く用いられている。このような例は数多く見られ、ただの固体(量)から特別な機能を持つ物質(質)への変換、言い換えると「量→質」又は「素材→材料」への機能性付与は、物質科学の主要な考え方といえる。しかし、「素質が悪ければ才能の発揮にも限界がある」のと同様に、ありきたりの分子ばかり取り扱っていたのでは面白い結果は出てこない。集合状態を制御すれば特別な機能を発揮できそうな分子の設計・合成も重要な課題になる。このような観点から、研究室では、

  • 高い伝導性を持つフタロシアニンポリマー)、
  • イオンの移動で電気を通じるプラスチックスとそれを用いたリチウムイオン二次電池、
  • 超高密LSIパターン用レジスト材料、
  • 新しい繊維系素材の開発、
  • 主鎖炭素全てにキラルメソーゲンを持つ液晶性ポリメチレン

などを取り扱っている。

共同研究希望テーマ:

1.反応性有機リン系難燃剤

2.イソフタル酸類似不飽和ラクトンを単位に有する生分解性芳香族ポリエステル


生分解性ポリマーの開発

将来の炭素資源は現存する植物体(バイオマス)に依存せざるを得ない。通常、樹木にはセルロースやヘミセルロースが70〜85%含まれており、残りが複雑な三次元網目構造を持った芳香族ポリマー「リグニン」である。近年、バイオリアクターを用いてPDCという擬芳香族ジカルボン酸を産生出来るようになった。(共同研究:農工大BASE第三講座片山研究室)

PDC(コ)ポリエステル

本研究室ではPDCを利用した生分解性ポリマーの合成と利用を推進している。上記のポリエステルはχ=1のとき60℃の蒸留水中、約2週間で分解し、χを調節するとその寿命を制御できる。プラスティックスの年間使用量は1700万tくらいであるが、生分解性ポリマーはそのうちのたかだが2万t (0.12%)に過ぎない。商業生産されているポリ乳酸(PLA)でさえ、満足のいく物性が得られないために用途が限られている。「生分解性+特徴的な物性」の組み合わせが必要である。上記の(コ)ポリエステルは金属やセラミックスに対して30~60MPa(約300~600 kgf/cm2)もの強力な接着特性を発揮する。

キーワード 機能・物性・材料,高分子合成,電子・電気材料工学