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大学編

NO.108
1.1 繊維用高分子 1.1.2 合成系(構造・物性)
研究者名 金谷 利治
所属 京都大学 化学研究所 複合基盤化学研究系 高分子物質科学研究領域 教授
研究テーマ 高分子の精密構造解析と高次構造制御
概要(文献10)

我々の研究室では、高分子の機能や物性を分子レベルから理解するために、中性子散乱、X線散乱、光散乱などの散乱法や光学顕微鏡・電子顕微鏡観察により高分子物質が形成する階層的高次構造やスローダイナミクスをナノメータースケールからマイクロメータースケールの広い空間スケールで調べている。基礎的研究と応用的研究の両立を目指し、基礎研究としては複雑液体、ソフトマターの物理を、応用的側面からは高分子高次構造制御の指針提示を目指している。

1.高分子の結晶化機構

高分子材料では通常、結晶領域と非晶領域が混在する。そのため高分子結晶化の研究は高分子材料の開発において不可欠である。我々の研究室では、結晶化誘導期における構造形成、流動場下における結晶機構、メゾ相を経由する結晶機構等について、新たな物性を持つ高分子材料の開発指針の確立を目指して研究を進めている。

2.高分子のガラス転移機構

高分子材料では100%結晶ということはありえず、結晶領域と非晶領域が混ざった状態で利用される。その意味で、ガラス転移機構の解明は、結晶化と並び非常に重要である。我々は ガラス転移を動的転移として捉え、ピコ秒からマイクロ秒における広い時間スケールでそのダイナミクスを調べ、ガラス転移機構の全容解明を目指している。

3.高分子ゲルの階層構造と生成機構

高分子ゲルは、衝撃吸収材、有用菌の培地、ドラッグデリバリーシステム、アクチュエーター、物質分離膜など多くの応用が考えられている。我々は、水溶性で生体親和性が高いポリビニルアルコール(PVA)のゲルに焦点をあて、その階層構造をオングストロームからマイクロメータまでの広い空間スケールで明らかした。また、ゲルの外場応答などに重要な役割を果たす動的特性に着目し、ナノメートルスケールの運動を調べている。

4.高分子電解質溶液の構造高分子

電解質は多くの電荷を持ち、その静電相互作用のために中性高分子では見られない特異な挙動を示す。その原因を解明するため、溶液中の構造や粘度挙動を調べている。最近、高分子電解質溶液における特異な相分離現象を明らかにした。

5.高分子拘束系のダイナミクスと相分離

薄膜や細孔に拘束された高分子は、そのサイズ効果と表面・界面効果のためバルク状態とは大きく異なる物性を示す。我々は、高分子薄膜のガラス転移現象やブレンド薄膜の相分離と脱濡れ(dewetting)現象について、構造とダイナミクスの観点から調べている。

キーワード 高分子構造、ダイナミクス、結晶化、ガラス転移、ゲル、電解質、薄膜