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大学編

NO.105
1.1 繊維用高分子 1.1.1 天然系
研究者名 舩岡 正光
所属 三重大学 大学院 生物資源学研究科 共生環境学専攻 教授
研究テーマ 資源高分子の有効利用と製品化
概要(文献10)

研究目標

地球生態系における森林植物体の環境および材料資源としての機能を分子素材レベルで解明し、素材個々の特性を化学的に制御、発展させることによる新規機能性素材への変換ならびにその高度活用システムについて教育・研究を行う。


研究内容

1.リグノセルロースの利用

森林を構成するリグノセルロース系素材(樹木)は,自然界における蓄積量・多様な機能・リニューアブル性から,石油・石炭などの化石資源に替る次世代の物質資源としてのポテンシャルを秘めている。本研究室では,その生物素材としての機能を最大限強調したバイオ系新素材の設計・合成,および誘導された新規化合物の機能・生物活性を検討する。さらに,環境資源としての森林の機能を保持しつつ,森林資源を材料・原料として永続的に活用するため,それを構成するさまざまな植物素材およびその誘導体の特性を応用した効果的リサイクル活用システムについて考究する。主な研究テーマは以下のとおりである。

  • 植物構成素材の化学構造,反応性,生体系での機能
  • 植物素材化学的完全活用システムの構築
  • 植物素材の化学変換および微生物変換プロセスの開発
  • 植物成分をベースとした新機能性素材の分子設計と合成
  • リグノセルロース系リサイクル複合材料の設計と誘導

生態系に蓄積している最大級の有機資源でありながら,世界的にそれを機能的に活用した材料が見あたらないリグニンについて,新しい分子制御技術と持続的な活用システムを開発することがキーとなる。この困難な命題に対し,分子素材個々に最適な環境を設定し,常温,常圧にて炭水化物およびリグニンの機能を個々に精密制御する新しいシステム(相分離系変換システム)を考案した(図1)。本システムにより,植物体は新しい循環型リグニン素材(リグノフェノール)と炭水化物へと定量的に変換,分離される。本技術の基礎は1998年に考案したが,1999年に JST CREST研究として採択され,その一環として2001年に三重大学キャンパス内に第1号植物資源変換システムプラントを建設した。さらに,森林と化学工業を分子でつなぐシステムを具現化すべく,林業,木材工業関連の企業から合成化学工業関連企業まで約20社がネットワークを組み,新しい前進型工業システムの構築を目指し,検討が開始されてる。2003年12月,北九州市若松(電源開発)に事業化レベルの植物資源変換システムプラントが完成した。

図1 植物資源の相分離系変換システム
図1 植物資源の相分離系変換システム

2. 森林資源の循環活用

森林資源を木材(分子複合体)として活用後,機能性分子へと精密に変換・分離することによって,木材,紙を越えた限りなく広い応用分野が展開する。たとえば,セルロースとリグノフェノールの組み合わせによって,高い耐水性と安定性そしてリサイクル特性を有する循環型材料が誘導される。リグノフェノールは,その構造制御により従来のリグニン試料の約70倍までタンパク質吸着活性を増幅することができ,脱着型固定化酵素システムとしての応用が期待される。また,リグノフェノールはバイオポリエステル可塑剤として優れた機能を有しており,新しい循環型生分解性フィルムが誘導される。さらに,リグノフェノールの電子伝達系,高密度芳香核構造を活用し,リグニン系太陽電池や電磁波シールド材料,分子分離膜を誘導することができる。その他,バッテリー機能制御素材,フォトレジスト等への応用も可能である。


3.新しい持続的工業ネットワーク

    共同研究希望テーマ
  1. リグノセルロース資源の循環活用
  2. 機能性リグニン系素材の開発
  3. 機能性生物系複合材料の設計
キーワード リグノセルロース, リグニン, 資源循環, 構造制御, 森林資源