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大学編

NO.103
1.1 繊維用高分子 1.1.1 天然系
研究者名 西尾 嘉之
所属 京都大学 大学院農学研究科 森林科学専攻 教授
研究テーマ 天然多糖類の新規機能開発に関する研究・セルロース及びその誘導体の分子構造と液晶形成挙動・高分子ブレンドの特性解析
概要(文献10)

木材とその成分、デンプン、キチン、脂質など、様々なバイオマスから種々の化学的複合化手法を用いて、生分解性プラスチック、接着剤・発泡体・成形物、液晶光学材料、磁性材料、ソフトマテリアル(ゲル材料)などの優れた機能性材料を設計開発するための研究を行っている。


木材、デンプン、その他バイオマスの可塑化・液化と応用

(1)木材、セルロース、デンプンの熱可塑化(プラスチック化)
木材中の成分のエステル化、エーテル化などにより、木材全体を熱流動させるまでの内部可塑化を行いうる事、また、必要に応じ外部可塑化を行い、木材の熱可塑化をさらに高めうる事を見い出した。その関連で、合成高分子とのポリマーアロイ化の研究および生分解性高分子材料化の研究が行われている。後者の検討においては生分解性を十分に示す材料が得られて来ている。さらに新規で実用的なセルロースおよび/あるいはデンプン誘導体プラスチックの研究も進められている。
(2)木質系素材の液化
木質系素材をフェノール類や他価アルコール類と反応させながら液化(主としてソルボリシス)を行う。液化の機構と反応性の発現の解明を行うと共に、液化物の高い反応性を利用して、接着剤、成形材料、発泡体への応用を検討している。生分解性高分子材料と位置付けされうる成形材料、発泡体も見出されている。
(3)木材−合成高分子複合材料の調製とその特性化
ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルなどの汎用高分子と木粉・木材繊維からの溶融成形可能な複合材料に関する研究であり、イ)相溶化剤を用い物性の格段に優れた材料とする研究、ロ)現在のゴミ問題との関連テーマでもある、焼却時の発熱量が低く、焼却後灰を残さない材料化の研究、ハ)高比率で木質系充填剤を混合する際の溶融粘度低減策に関する研究などが行われている。

多糖類および関連高分子の新規高機能化

近年、セルロース・キチンをはじめとする天然多糖の有用性が再認識されている。量的に豊富で、生分解性があり、リニュアブルな有機資源であるという生来の利点に加え、次世代の高度情報化・高齢化社会に適合・貢献する新しい機能材料の構築ベースとしても天然多糖類は高いポテンシャルを有している。当研究室では、これら天然多糖および自己組織化能を有する脂質類を主要対象物質として、種々の合成ポリマーとの新規な複合化を考案しつつ、天然素材を高度に活かすための基礎並びに応用研究を展開している。


最近の主要課題として、
  1. セルロース・キチン(含誘導体)と合成高分子との微視的構造レベルにおける精密複合化(含グラフト化)と材料特性解析、
  2. 液晶性セルロース・キチン誘導体の新規調製と光学機能制御、
  3. 電解質多糖をベースとした錯体およびゲル形成挙動と刺激応答性ソフトマテリアルとしての応用、
  4. コレステロール系脂質誘導体の分子集合性と高機能化、
  5. 溶融紡糸可能な熱可塑性セルロース誘導体の基礎物性評価、

等がある。
キーワード 天然多糖類、セルロース誘導体