1.調査の目的
我が国の繊維・ファッション産業界は、世界でもトップクラスの技術に立脚したクリエイション力により、海外メディアや海外デザイナーからも高い評価を受けている。また、その用途も衣料から家庭用、及び産業資材用途にまで及んでいる。例えば、自動車用は、シートやマットなどの内装材から、タイヤコード、エアーバッグ、ホース類など、さらには軽量で高強度、高モジュラスなどの優れた繊維特性を発揮してボディ材料に至るまで繊維及び繊維複合材料が活用されている。近年、繊維の産業資材分野での重要は飛躍的に高まっているが、そのような状況にあって、さらなる新素材・新製品開発へのニーズは非常に高い。
しかしながら、以上のような製品のデザインや、機能性の付与に多大な影響を与える織染技術については、その事業者の大部分が中小企業であるため単独での技術開発力に限界があるばかりでなく、大学などの研究機関と協力体制を構築することでその課題を解決しようとしても、企業側に最先端の研究がどこでどのように行われているかといった知見が乏しいため、結果として、当該企業が持つ技術の潜在力を活かすことができない構造になっている。
加えて、近年、繊維学部といった繊維専門の領域をもつ大学等が非常に少なくなっており、繊維企業の技術開発に不可欠な研究者が、化学工学、高分子工学をはじめとして、機械工学、熱化学、流体力学など、各領域に散在していることがこの問題の原因の一つになっていることも見逃せない。
したがって、本調査では、今後の繊維の技術開発において鍵となるテーマを研究している研究者の所属、研究テーマ等を調査、整理を行い、データベースを作成する。そしてそのデータベースを公表し、これから新しく技術開発を行おうとする中小企業が、必要とする研究機関の情報へのアクセスの簡便化を実現することで、産学連携のマッチングを円滑に行い、もって重要な先端繊維技術開発を促進し、繊維産業の国際競争力向上に資することを目的とする。
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2.事業概要
全国の繊維の先進的な研究者及びその研究テーマについての調査と、そのデータベースの作成を行った。
- 文献調査:繊維学会、繊維機械学会等の論文や大学等の報告書に基づき、主要な研究者と最近の研究テーマについてリストアップを行った。
- アンケート調査:繊維関連の研究を実施している公設研究機関や公設試験場等に対して、アンケート調査を実施し、研究テーマを調査した。
- ヒアリング調査:アンケート調査を実施した公設研究機関や公設試験場等に対して、アンケート調査を補うためにヒアリング調査を実施した。
- データベース化:以上の結果について、事業者が使用しやすいデータベースを作成した。
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3.事業遂行のための委員会の設置と委員名簿
本事業を遂行するために、有識者からなる委員会を設置した。委員会は2回開催した。
中小企業における次世代繊維加工等研究開発調査事業の委員会委員名簿
| 氏名 |
所属 |
| 梶原 完爾 |
大妻女子大学教授 |
| 網屋 繁俊 |
(株)クラレ 新事業開発本部 研究企画専任参与 |
| 結城 康式 |
旭化成せんい(株) 商品科学研究所 合繊グループリーダー |
| 谷 清雄 |
繊維学会 事務局長 |
黒田 俊久 (オブザーバー) |
経済産業省 製造産業局 繊維課 課長補佐 |
重 清文 (オブザーバー) |
(独)中小企業基盤整備機構 経営基盤支援部 繊維産業課 課長 |
山崎 義一 (事務局) |
(社)化学繊維技術改善研究委員会 (出向元:日本化学繊維協会 大阪事務所長 兼 技術グループ長) |
竹内 康晃 (事務局) |
(社)化学繊維技術改善研究委員会 (出向元:日本化学繊維協会 技術グループ 主任) |
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4.調査実施スケジュール
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