J-Net21レポート

05.共同でチャンスを広げる高度化事業

吉祥寺サンロード商店街、フェアモール福井、倉敷ファッションセンター…
  みなさんも聞いたことがある、行ったことがある、もしかしたら、普段よく使っているこれらの施設、中小機構の「高度化事業」を活用して作られたということをご存知ですか?
  企業が一緒に事業を行えばもっと効率がいいのに…、これらのお店が近くにまとまっていたら買い物も便利なのに…。共同で取り組めば、企業のチャンスが増えるだけでなく、私たちの暮らしも便利で豊かになる。今回は、地域の企業、地域の住民、みんなのチャンスを広げる高度化事業についてご紹介いたします。

 

「身近」にある高度化事業

高度化事業は昭和42年にスタートした事業で、長年にわたって、地域のまちづくりや工場団地・卸団地、ショッピングセンターづくりを手掛けてきました。なので、日本のここかしこに、高度化事業を活用した施設がたくさんあります。みなさんがいつも使っている商店街や、地元にある工場団地や卸団地も、高度化事業を活用した施設かもしれません。そう、高度化事業は、実は、わたしたちのとても身近にあるのです。

もちろん、「手掛けてきました」とはいっても、これらの経営・運営を行っているものの多くは地域の中小企業。地域の産業を支える中小企業の経営が拡大していくことは、雇用や生活の安定、便利さの向上など、その地域の「豊かさ」につながります。高度化事業が身近なのは、こうした中小企業向けの施策だからでもあるのでしょう。

関連情報

中小機構の「高度化事業」の詳細については、こちらをご覧ください。
高度化融資(設備資金)とは(中小機構)

ところでこの施策、団地やショッピングセンターの建設にしか利用できないの?というと、そういうわけではありません。「中小企業者が連携して、共同で経営体質の改善や経営環境の変化への対応を図るために取り組む事業」であれば、利用が可能です。

具体的には、(1)中小企業者がまとまって、郊外の立地のよい地域に工場や店舗を新設して移転するもので、工場団地の建設などはこれにあたります。(集団化事業)

また、(2)既存の商店街や小売業者が集まっている区域で、共同で古くなった店舗の建て替えや改造、アーケードやカラー舗装、駐車場の整備を行うことにも活用できます。(集積区域整備事業)

そのほか(3)共同物流センターや加工場のように、各社が集まって事業の全部又は一部を共同で行うための施設を建設することもできます。(共同施設事業)

また、(4)各社がひとつの建物を整備して、施設内でそれぞれが事業を行うための施設の整備で、ショッピングセンターの建設はこれに当たります。(施設集約化事業)

企業が連携して共同で行う事業の場合、ほぼ、これらの4つの種類のどれかに当てはまるのではないでしょうか。しかも業種や規模を問わないので、新しい事業も高度化事業なら実現の可能性がぐんと広がります。

関連情報

高度化事業の種類の詳細については、こちらをご覧ください。高度化事業では、第三セクターなどが実施する事業もあります。
高度化事業の種類(高度化事業への支援)

高度化事業の特徴

支援の主な内容は、事業に必要な施設の建設のための資金の融資。この融資の大きな特徴は、ほかの制度融資には見られない優遇措置がたくさんあること。また、償還期間が最長で20年というのも見逃せません。これほど中小企業の性質を勘案し、事業の効果、経営の展開を非常に長期的な視点で捉えた施策はほかにありません。

しかも、その間の金利は貸付を受けたときの利率がそのまま固定されるので、長期の環境変化にも対応しやすい制度となっています。

そして、この高度化事業のもう一つの特徴は、事業に関する診断やアドバイスを、専門家から無料で受けられるということ。

なにぶん、中小企業にとっての共同化事業は、規模も内容も未経験のものが多いので、長期にわたって受けられる診断やアドバイスが非常に役に立つという意見が多いようです。

というわけで、今回は駆け足で高度化事業の特徴を紹介してきました。高度化事業というと、その名称から難しい印象がありますが、実はわたしたちの生活の身近にあり、多くの中小企業が活用していることからもわかるように、活用の幅が広い施策なのです。

次回は、この高度化事業の特徴について、さらに詳しく説明いきたいと思います。

関連情報

高度化事業の特徴について、詳しくは、こちらをご覧ください。
 制度の特徴(高度化事業への支援)

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