J-Net21レポート

03.企業と一緒に「考える」 専門家継続派遣事業

「専門家」ときくと、どんなことを思い浮かべるだろうか?
  その道に精通したプロ。深い知見と豊富な経験。難しいことでもパッと解決…。中小企業の経営に携わっている方なら誰しも、このことは専門家にきいてみたい、見てもらいたいと思った経験があるはず。
  病気になったら医者に、法律のことなら弁護士に相談するように、専門的なことは、その分野の人にきく、あるいは診てもらうのが、もっとも確実で早い。
  でも、なかなかそうできないのは、どこに行けば専門家に会えるのか、そして、どんな専門家が適しているのか、わからないからではないでしょうか?
  それに、お金のことも気になります。
  もし、それが、気軽に、しかも中小企業の経営に精通した専門家に見てもらえるのだとしたら…。
  今回は、そんなありがたい支援「専門家継続派遣事業」についてご紹介いたします。

 

「親身」で「専門的」な専門家継続派遣事業

さて、「専門家継続派遣事業」の目的は、もちろん中小企業の「経営支援」。成長を目指しているベンチャー企業や経営に課題を抱えている中小企業を対象に、企業の成長段階や課題に応じて、経営や技術、財務から法律に至るまで、さまざまな分野の専門家が月2回程度、定期的に企業を訪問してアドバイスを行い、企業の課題解決、成長促進をサポートするものです。

ここでいう「専門家」とは、中小企業診断士、公認会計士、社会保険労務士、弁理士など。もちろん、中小企業診断士だけをとってみても、いろんな専門分野がありますし、中小機構関東だけでも現在約200人の登録専門家がいらっしゃって、ほぼ中小企業経営のすべての分野が網羅できる体制がとられています。

そして、その特徴は・・・というと、「親身であること」と「中小企業支援のベテランであること」。目標の実現まで専門家が6か月から1年の長期間、じっくりと企業と一緒になって取り組んでくれて、企業が負担する費用は、1日あたりわずか17,200円。実は、専門家の派遣には1日あたり5万円かかるのですが、3分の2は中小機構が負担してくれるのです。しかも、企業負担はこれだけ。派遣される専門家の旅費も中小機構が負担します。

関連情報

専門家が会社を訪問し、さまざまな問題を解決する「専門家継続派遣事業」の詳細については、こちらをご覧ください。
専門家継続派遣事業 目的と特徴(中小機構/経営相談・支援)






専門家継続派遣事業の支援内容

では、どんな内容について支援が受けられるのかというと、パンフレットやHPで主なアドバイス内容としてあげられているのが、「経営戦略・事業戦略の構築支援」、「経営管理体制構築支援」、「株式公開、M&Aの支援」、「中長期経営計画策定支援」、「特許・技術等の支援」などなど。

創業・新事業展開支援のご案内(パンフレット)

創業・新事業展開支援のご案内(パンフレット)

つまりは、ありとあらゆる経営課題に対応できるということです。

たとえば、現在もっている技術を転用・応用して新規事業に取り組みたいということであれば、「事業戦略の構築支援」や「特許・技術等の支援」になるでしょうし、営業体制を整備して販売力を強化しようということであれば、「経営戦略」や「経営管理体制の構築支援」に該当するでしょう。

ちなみに、システム導入のIT化支援であるとか、新規事業のための技術支援といったように、課題が具体的で明確でなければ申し込みができないかというと、そういうわけではありません。そろそろ引退して後継者に会社を譲りたいんだけれども、何から手をつけていいかわからないといった状況や、経営に問題は感じているのだけれど、課題として明確にはなっていないといった状態でもOKです。

というのも、「課題解決」だけでなく、「企業の成長を支援する」こともまた、この事業の重要な支援の一つだからです。こうした場合は、現状から解決すべき「テーマ」を企業と一緒に考えることから支援がスタートします。

ただし、この現状分析とは別に、専門家継続派遣事業に申し込んで派遣が決定するまでには、予備調査が行われますので、最初は窓口相談を訪問して、課題等を整理されるのもよいかもしれません。(※1)

実際に、窓口相談から専門家派遣を申し込む企業も多くいらっしゃいます。

いずれにせよ、早めに相談されることが、課題解決、売上拡大などの経営上の「困った」を解決する一番の近道。

具体的に、どういう成果が得られるのかについてお知りになりたい方は、こちらの「ハンズオン支援事例集」が参考になります。

ちなみに、派遣を受けた企業の満足度というのは非常に高くて、ほとんどの場合は「継続」、つまり、もっと長期にわたってアドバイスを希望されることが多い。でも、全ての継続希望に応えることはできないそうです。というのも、この事業は企業が自立的に成長をつづけていくことを支援するもの。だから、企業が自分で成長していけるノウハウを身につけたら、あとは見守るのみ。でも逆にいえば、自立的にやっていけるまで、粘り強く支援をしてもらえるということでもあるのです。

というわけで、次回は、具体的にどういう手順で、どんな支援が受けられるのか、支援の内容についてもっと詳しくお伝えします。

関連情報

※1 中小機構の窓口相談については、「J-Net21レポート」でも詳しく紹介しています。
 01 相談窓口はわが社のアドバイザー(J-Net21レポート/J-Net21)

経営相談は中小機構のほか、都道府県などでも行っています。窓口所在地

また、このほか「経営相談ホットライン」、「メール経営相談」などもあります。

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