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施策活用企業事例 施策活用事例は、中小企業を支援する施策を活用した事例をご紹介しています。


[2014年]

小型多関節ロボットを使って熟練者に代わる自動製造ラインを開発【デンテック】

[金属|東京都]専門家派遣なしなし

企業概要

歯科医療用器具の製造業

開発を担当した吉田啓一郎氏

開発を担当した吉田啓一郎氏

株式会社デンテックは、1907(明治40)年の創業から100年以上の歴史を持つ歯科医療用器具の製造企業です。かんざし職人だった創業者が、歯科医療用器具の輸入業者に腕前を見込まれて製造をはじめたのが、設立のきっかけでした。
 現在、同社の主力製品は国内市場のトップシェアを持っており、競合者は海外メーカーです。

熟練者が手扱い機械で製品加工

主力製品のひとつは、ステンレス板から加工されています。熟練者が汎用フライスやフットプレス(足踏みプレス機)などの手扱い機械を使って、切削加工や曲げ加工を行っています。一部の曲げ加工は、ペンチを使った手作業で行われています。

ベテランから自動製造ラインへのバトンタッチを構想

実験中のプレス機と多関節ロボット

実験中のプレス機と多関節ロボット

同社では、この主力製品を製造できる熟練者の高齢化が進んでいて今後、若い世代へのバトンタッチが必要です。しかしこれからの事業の拡大と若手社員の採用難を考慮すると、同じ作業方法のままバトンタッチをしても発展はありません。そこで木村社長は、自動製造ラインを開発して、熟練者の作業をなくすことを考えました。
 さらに木村社長は、その自動製造ラインを社内で製作していくことにし、開発担当者を決定、さらに小型多関節ロボットを使うことにしました。小型多関節ロボットは、他製品の自動化にも使える可能性があり、同社のキー技術となると考えたからです。

企業名 株式会社デンテック
代表者名 代表取締役 木村 誠 従業員数 36名
資本金 1,200万円 売上高 非公開
住所 東京都板橋区清水町53-5
電話番号 03-3964-2011
主要製品 歯科医療用器具

制度を利用するきっかけ

同社は、以前から地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター(以下、都産技研)と交流があり、たびたび技術的なアドバイスを貰っていました。現在、都産技研の本部は東京都江東区青海にありますが、2013年まで東京都北区西が丘にあり、東京都板橋区清水町にある同社とは、直線で400m程度の距離にありました。

同社が自動製造ラインを構築するとのことで都産技研が、専門家を派遣する実地技術支援の制度を利用するよう勧めたのがきっかけです。

支援内容

今回活用した実地技術支援の制度は、都産技研の職員(無料)や都産技研登録のエンジニアリングアドバイザー(一部有料)が工場や事業所へ出向き、現場が抱える課題を相談、解決するものです。

構想から構築まで伴走型で支援

同社では都産技研に、課題に相応しいエンジニアリングアドバイザー(外部専門家)の選定と派遣を依頼、2012年6月から2013年11月にかけて通算12回、職員とエンジニアリングアドバイザーが同社を訪問、自動製造ラインの構想段階から構築段階までを伴走型で支援しました。

自動製造ライン開発の進め方を提示

自動製造ラインの開発担当者は、機械工学の技術を持っていました。しかし、ライン全体を開発した経験はありませんでした。そこでエンジニアリングアドバイザーは、自動製造ライン開発の全体像を提示しました。いきなり図面を書くのではなく、計画段階/構築段階/運用段階に分けて考えること、各段階で資料をまとめて関係者の同意を得ていくことです。計画段階では技術面だけでなく、需要量への対応可能性や原価面での経済性を評価すること、構築段階はさらに基本設計/詳細設計/製作/試験にステップを分けて、一段ずつ進めることをアドバイスしました。

材料供給機構を付加したフライス

材料供給機構を付加したフライス

課題抽出・アドバイス・実行の繰り返し

2012年6月に計画段階をスタートし、10月に基本設計書の社長レビューを受けました。また、11月からは構築段階の基本設計に着手し、2013年1月に基本設計書をまとめました。さらに、2013年2月からは詳細設計/製作/試験を進めました。これらの作業にあたっては、同社の担当者、都産技研の職員、エンジニアリングアドバイザーの3者が常に進捗と残課題を共有しながら進めました。エンジニアリングアドバイザーが課題をクリアするためのアドバイスを行い、担当者がそれを反映しながら構築作業を行いました。その結果、以下のような特徴を持つ自動製造ラインが開発されています。

開発した自動製造ラインの特徴:
  ・材料の供給装置を自社開発
  ・タッチパネルを含む制御機構を自社開発
  ・汎用フライスに送り機構を付加して自動化
  ・フットプレスに代わる小型自動プレス機を採用
  ・多関節ロボットはワークの移送だけでなく曲げ加工にも使用

支援の結果と今後の展開

同社の開発担当者は、他の開発テーマを抱えながら自動製造ラインの開発に取り組んでいたため時間がかかりましたが、2014年9月現在、自動製造ラインは構築の最終段階にあります。自動製造ラインの運用担当者が決まり、その人に運転操作を習得してもらいながら試験を行っています。2014年10月から主要な10種類の製品を対象に、製造を開始する予定です。

最終的には全種類の製品を自動製造ラインで生産していく予定です。また、手作業で残っている製品の仕上げ工程も、自動化を進めていく計画です。

お問い合わせ先
地方独立行政法人 東京都立産業技術研究センター
03-5530-2111


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