本文とサイドメニューへジャンプするためのナビゲーションスキップです。

スタートアップガイド

J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト

  • J-Net21とは
  • スタートアップガイド
中小機構
  • メルマガ登録
  • RSS一覧
  • お問い合わせ

HOME > 支援情報・機関を知る > 施策活用企業事例

施策活用企業事例 施策活用事例は、中小企業を支援する施策を活用した事例をご紹介しています。


[2013年]

離島の伝統食品の衛生管理レベル向上で事業拡大【藍ヶ江水産】

[食料・食品|東京都]相談・アドバイスなしなし

企業概要

くさや製造現場

くさや製造現場

藍ヶ江水産の主力製品である八丈島のくさやは、伊豆諸島で唯一豊富な水資源を有し、高温多湿の気候による八丈島独特のくさや液により育まれてきました。八丈島のくさや液成分は、新島や大島など伊豆諸島の他の島々に比べ、塩分、灰分が高く、水分が少ないのが特徴です。そのため、くさや菌の種類も他の島々のものと組成が異なっています。

八丈島周辺は青ムロアジの好漁場で、新鮮なアジが漁獲時期には大量に水揚げされます。その新鮮な青ムロアジやトビウオを、この他島とは違う八丈島独特のくさや液に漬けこみ製造した八丈島くさやは、一般的に知られている新島産や大島産のくさやとは違う味に仕上がっています。

同社は、藍ヶ江港近くの加工場で、製造工程で機械を使用せず手作りで手間をかけて1つひとつ製品を確かめながら仕上げています。また、近年、伝統的手法に新たな試みを加え、従来のくさやに比べて焼いた際のくさみを押さえるために八丈島の名産「明日葉」の効能に注目し、明日葉茶で処理した「くさやの明日葉茶干し」を開発しました。

さらに、西洋の発酵食品であるチーズと焼いたくさやを混合した「くさやチーズ」を開発し、ネット販売したところ口コミでそのおいしさが噂となって広がり、多くのリピーターから注文されるようになっています。このように数百年の伝統を受け継ぎながら、常に現代の市場ニーズにあった新製品を開発するパイオニア精神を発揮して、新たなくさやの可能性を追求しています。

くさやチーズくさやチーズ 明日葉くさや明日葉くさや
企業名 藍ヶ江水産
代表者名 加藤 幸 従業員数 3名
資本金 売上高
住所 東京都八丈島八丈町大賀郷2598-2
電話番号 04996-2-2745
主要製品 くさや、くさや加工品

制度を利用するきっかけ

同社では、新製品として焼きくさやの身を裂いたものとチーズを混合した「くさやチーズ」を開発しました。八丈島空港のお土産として食べた人々やネット販売の口コミで噂が広がり、本土の外食店舗でも採用してもらえるようになりました。

そのような中で会員制の大手小売チェーンで取扱いが検討された際に、一般生菌数が受入れ基準以上に多いため工程を改善し、菌数を下げる必要があったため、商工会に相談したのがきっかけです。

支援内容

「くさやチーズ」は、ともに発酵食品で相性はよいのですが、くさやはくさや菌、チーズは乳酸菌による発酵食品のため、いずれも規格項目の中に一般生菌数の規格がありません。一方、大手小売としては、受入時に微生物規格のないものを例外扱いとして受け入れることは難しいのが現状です。

小売サイドの要望に合致した製品を生産することは、今後同社が他の小売チェーンと取引を行うためにも必要なことです。しかし、離島のくさやメーカーが自社内に微生物検査を行う設備・人材・ノウハウを保有することは困難です。そのため商工会を通じて、中小企業支援ネットワーク強化事業の専門家派遣を活用して、製造工程の衛生管理指導を受けました。

ちなみに、中小企業支援ネットワーク強化事業とは、中小企業が抱える経営課題への支援体制を強化するため、地域の中小企業団体、地域金融機関、税理士、NPO等の中小企業支援機関等からなるネットワークを構築し、支援機関の連携の強化、支援能力の向上を図る事業です。

一般生菌数が多いのは、原料由来のくさや菌が主原因であることはわかっていました。しかし、事業規模もまだ小さいため、殺菌装置を購入することはできません。アルコールなどの殺菌剤を噴霧しても表面の一部にしか効果がありません。そこで、くさやとチーズを混合する際にチーズを加熱するために使用していた電子レンジを使って加熱殺菌をすることを専門家からアドバイスしてもらい、試した結果、未殺菌に比べてある程度効果があることがわかりました。

小売サイドとしても、殺菌工程のある製造プロセスであれば受け入れやすくなります。また、電子レンジでの殺菌であれば短時間なので製品の味に大きな影響もありません。派遣された専門家には、作業員に対して作業中に注意すべきこと、使用する器具の殺菌方法など現場での指導を受け、管理すべきポイントが明確になりました。

支援の結果と今後の展開

製品の規格の設定方法、生産管理を意識した製造プロセス、作業員の衛生管理意識の向上などのアドバイスにより、少しずつですが改善が進んでいます。まだ課題は多くありますが、1つずつ解決していきたいと思います。

現在、アドバイスを踏まえて新しい製造現場での生産を計画中です。製造スペースもこれまでよりも広くなるため、原料管理、製造標準、製品規格などメーカーとしての基本を整備し、さらなる新製品開発など事業を拡大していきます。

お問い合わせ先
八丈町商工会
TEL:04996-2-2121

このページの先頭へ