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施策活用企業事例 施策活用事例は、中小企業を支援する施策を活用した事例をご紹介しています。


[2012年]

チタンの加工の悩みを解決する「顧客ソリューション型」新事業の開発【名取製作所】

[金属|埼玉県]専門家派遣なしなし

企業概要

名取秀幸社長

名取秀幸社長

株式会社名取製作所は、現社長の祖父が昭和24(1949)年に創業し、昭和34(1959)年に設立した会社で、埼玉県上尾市に本社工場を、久喜市の久喜菖蒲工業団地に主力工場を現在構えています。

主な事業は、自動車等の輸送機に取り付けられているワイパー部品のプレス加工であり、その他に医療器具部品、精密治工具等も製造しています。ワイパー部品を発注する顧客に対して同社は、顧客の会社設立時から現在まで取引を約50年弱継続し、自動車部品におけるサプライチェーンの一翼を同社は長年担ってきました。

チタン加工部品の自社サンプル品

チタン加工部品の自社サンプル品

同社では、顧客の要求する「QCD(品質・コスト・納期)」の生産と、「ものづくり」へのこだわりから、金型製造、自社設備設計、治工具設計・加工、プレス加工、製品保証(検査)等の一貫生産体制を構築しています。ISOの認証も平成11(1999)年にIS09002を、平成12年にISO14001、平成20年にIS09001・14001統合版を取得し、品質や環境面の管理活動にも力を入れています。

現社長は3代目で、平成20年に代表取締役社長に就任しました。就任してからサブプライムローン問題、東日本大震災、円高と厳しい経営環境が続きますが、先代から受け継いだ事業基盤を守るため、従業員と一緒に全社一丸となって立ち向かっています。また、守りだけでなく将来を見据え、経営革新にも意欲的に取り組んでいます。

企業名 株式会社名取製作所
代表者名 名取 秀幸 従業員数 38名
資本金 2,000万円 売上高
住所 埼玉県上尾市愛宕3-15-14
電話番号 048-774-1153(代表)
主要製品 自動車ほか輸送機の部品、医療器具部品、精密冶工具

制度を利用するきっかけ

ワイパーの部品加工を受注している顧客の海外工場設立で、同社の受注額は減少していました。そのため同社では、国内に「ものづくり」が今後残る付加価値の高い製造・加工分野で、硬鋼材・ステンレス等のプレス加工で培った自社の技術・ノウハウ・設備等の経営資源を活かせる新事業を模索していました。

その1つとして、市場の成長が今後見込めるチタン材の加工事業の研究を重ねてきました。チタンの加工に対する新規客の引き合いがあったことから、埼玉県産業振興公社の薦めもあり、専門家の支援を受けて経営革新計画を申請することにしました。

支援内容

同社はこれまで体系的に事業計画を策定した経験がないため、専門家の訪問時には経営革新事業の漠然とした考えはありましたが、計画として整理されていない状態でした。今回の申請を機会に計画は、同社へ引き合いのあったチタン箔、チタン6・4合金(チタンとアルミ6%、バナジウム4%の合金)のプレス部品における加工技術開発から量産化までの範囲に止めるのでなく、専門家のアドバイスを受け、同社が目指すべきチタン加工事業全体の戦略も含めた計画を作成することになりました。

チタンの市場で同社は後発参入になるため、社長や営業担当者、専門家が意見をぶつけ合いながら先行参入企業と差別化した経営革新事業のドメインを設定しました。それは、チタンの加工で悩んでいる事業者に対し、同社の生産技術力とノウハウ、ネットワーク等で顧客の課題を解決する「顧客ソリューション型事業」を目指すものです。これは新車向けワイパーASSYの開発初期段階から参画し、部品の試作品開発から量産化までに生じる顧客のさまざまな課題に対して、同社が何十年にもわたって解決して蓄積したノウハウや技術力が活かせる事業です。

販売活動、雇用計画、設備投資等に関しても意見をぶつけ合いながら事業計画を固めていきました。また社長は、経営や資金計画を作成した経験はありませんでしたが、専門家のアドバイスを受けながら、数値を計画に落とし込んでいきました。

最後に体系化した4年間の事業計画を専門家が申請書やビジネスプランにまとめ上げ、同社は東日本大震災前に埼玉県へ申請書類を提出しました。

支援の結果と今後の展開

支援の結果、平成23年3月24日に、埼玉県から経営革新計画の承認を得ることができました。承認を得られたことで、同社の新事業として従業員全員に明確に示すことができましたが、当時は東日本大震災の危機対応が優先され、インパクトが薄れたと名取社長は感じています。また、経営革新計画で盛り込まれた案件は、東日本大震災の影響から引き合い先で止まった状態が続いています(平成24年1月現在)。

その一方で、医療器具のチタン材部品の新しい引き合いがあり、顧客からの課題を解決すべく、技術部門の従業員が加工技術開発に取り組んでいます。

名取社長は今後、積極的な営業攻勢により東日本大震災の影響で遅れた経営革新事業の巻き返しを図り、経営革新事業でさらに社内を活性化する強い意志を持っています。

お問い合わせ先
財団法人埼玉県産業振興公社
TEL:048-647-4085

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