本文とサイドメニューへジャンプするためのナビゲーションスキップです。

スタートアップガイド

J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト

  • J-Net21とは
  • スタートアップガイド
中小機構
  • メルマガ登録
  • RSS一覧
  • お問い合わせ

HOME > 支援情報・機関を知る > 施策活用企業事例

施策活用企業事例 施策活用事例は、中小企業を支援する施策を活用した事例をご紹介しています。


[2012年]

銘木寄せ木でミニ仏壇製作【乙益銘木店】

[その他|熊本県]事業可能性評価なしなし

企業概要

前扉を開いたミニ仏壇、引出付き、けやき、桜、かえで

前扉を開いたミニ仏壇、引出付き、けやき、桜、かえで

乙益健一社長の父は、昭和27(1952)年に、日本家屋での床柱の製造販売業で創業しました。乙益社長は、昭和45年から4年間、東京の木場で木材加工技術、銘木全般の仕入、銘木展示会等の営業の修行を終えて、父の仕事を手伝い始めました。その後、床の間(とこのま)の床柱(とこばしら)、床板(とこいた)、テーブル、飾り棚などの銘木を取り扱い、関西、奈良方面まで広く納品・販売してきました。

しかし、この数年間は特に住宅の建築が急減し、しかも和室を作らない家、あるいは、和室があっても床の間のある家が少なくなっています。日本建築の中でも和室の床の間関係の仕事がどんどん減少していく中で、従来の事業では売上向上が期待できない状況でした。

その一方、乙益社長は優れた木工技術を持っています。特に、(1)鉋(かんな)技術:精巧で緻密な鉋技術、木の表面を滑らかに仕上げ、板の端を曲線で仕上げる技術(熊本県立球磨工業高校で特別講師としても活躍)、(2)木目を鮮やかに見せる技術(塗装技術):塗料は木の表面が滑らかであればあるほど、塗料を薄く塗ることができることから、薄く塗装することで銘木の木目を鮮やかに浮き出る技法を確立、(3)種類の違う木を平面に組む技術:釘を一切使用しない木組〔寄せ蟻組み(よせありぐみ)〕技術を保有するなど、色の違う銘木を平面に組むことで、色彩の違う縞模様の板を製作できます。

これまでにも寄せ蟻組みの技術を活かして、お寺の位牌堂や寺社本堂建築の一部を受注し完成させてきています。なお、これからは培った木工技術をベースに銘木の在庫品を活用し、位牌堂などと関連のあるミニ仏壇を製造して、自社製品として販売を行うことを計画しています。

接着剤・釘使用なし、分解可能。なお、白く見えるのは組立寸法を考慮して、ホゾ部に塗装していないため接着剤・釘使用なし、分解可能。なお、白く見えるのは組立寸法を考慮して、ホゾ部に塗装していないため 蟻組(ありぐみ)の詳細写真、精巧な技術が乙益工房の特徴蟻組(ありぐみ)の詳細写真、精巧な技術が乙益工房の特徴
企業名 乙益銘木店
代表者名 乙益 健一 従業員数 -
資本金 - 売上高 650万円(平成22年)
住所 熊本県人吉市城本町484
電話番号 0966-22-5735
主要製品 従来の銘木販売から、社長の木工技術を生かしてテーブル、寺社の位牌堂や本堂の一部建築を実施

制度を利用するきっかけ

乙益社長は、人吉商工会議所に経営相談に訪れました。その内容は、銘木の販売が減少して行く中でどのように対処していくかという相談でした。

そこで従来の銘木販売に代わって、乙益社長の木工技術を活かして自社製品を作っていくこととしました。製造する木工製品については、当時受注のあった寺社関連の木工造作を基礎にして、今後需要が見込まれと思われる団地サイズのミニ仏壇の製造にとりかかることにしました。

また同時に、この事業は経営革新支援法に基づく承認の要件に該当するとの思いで申請をすることにしました。

支援内容

これまでに乙益社長は、寄せ木を使って四角い板を作り、板の中に時計を埋めこんだモザイク模様の置時計を作っていました。そこで、置時計とともにミニ仏壇の製造を相談員から勧められました。ミニ仏壇の製造には、社長の保有技術を活かすことができるからです。その保有技術とは、床の間や書院等の製造に関して、接着材を一切使わずに木と木を組み合わせる方法です。この方法では、木材の呼吸が可能で、歪や割れがなく(接着材を使うと木材が動けないので、歪や割れが生じる可能性が高い)、耐久性に優れた製品を製造できるからです。

また、接着材を使用していないので、後年に分解して修理や磨きなおしが可能であるという利点があります。

一般的に販売されているミニ仏壇を含む仏壇は、外材が多く、ベニヤなどの集成材を使用しています。同社の銘木、総無垢の国産材で作るミニ仏壇は、従来の仏壇と差異化できると考えられました。

ミニ仏壇の購入者にとって、選択の幅を持たせるために、大小のサイズの標準品を準備することとしました。また、組み合わせる樹種をかえて、バラエティに富んだものとしました。

製品名 標準サイズ 材質
A 550H 400W 370D 桑、黒槐(えんじゅ)
B 550H 400W 370D けやき、桜、かえで
C 550H 400W 370D にれ

デザインは木目〔玉杢(たまもく)、ちぢみ杢など〕、材質、色を生かすために、シンプルなデザインを目指しています。木の持つ柔らかさ、木目の美しさを表すこと、和室や洋室にも合うデザインを持った手作りの一品を製作することが目標です。

また、経営革新計画の申請書の作成支援も実施しました。その結果、平成22年度に認定を受けることができました。

支援の結果と今後の展開

現在の屋号「乙益銘木店」では、銘木を取り扱う商店と思われます。そこで、「当社は木工製造業です」ということを広告するために、今後は「銘木工房 乙益(おとます)」という名称を追加する予定です。

さらに、ミニ仏壇の試作品の製造から販売に向けての活動を開始します。同社のミニ仏壇について、熊本県伝統工芸館での展示会への出展を通じて、あるいは仏壇仏具店、葬儀屋、互助会等、高齢者住宅、老人ホーム、さらには仏教以外の宗派の人などにも知ってもらいたいと考えています。

お問い合わせ先
熊本県人吉商工会議所
TEL:0966-22-3101

このページの先頭へ