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施策活用企業事例 施策活用事例は、中小企業を支援する施策を活用した事例をご紹介しています。


[2010年]

機械の発売前に製品ニーズを検証!エコ・ステッチ(ミシン目)入り段ボール箱【タワダ】

[その他|愛知県]コーディネート(TLO等)なしなし

企業概要

写真1 段ボール縫合機「エコ・ステッチャーアーム」

写真1 段ボール縫合機「エコ・ステッチャーアーム」

株式会社タワダは、昭和60年(1985年)設立の梱包資材業者です。主な取扱商品は、段ボール箱の接合に用いられる亜鉛または銅メッキを施して錆び止めした鋼線(平線・ステープル)や接合具のステープラーでした。しかし、近年の環境問題で段ボール用封かん金具は世界的に廃止の方向にあります。

そこで同社は、木質系の「スフ糸」に着目して段ボールを縫合させるステープラーの代替機「エコ・ステッチャー」(写真1)を開発しました。接合機構とその機関部はまったく新しい発想なので、機械の機構にとどまらず、段ボール箱の接合機能に多くの創意工夫を要しました。その結果、段ボールシートが座屈するまでの強度を調べる圧縮試験では、ワイヤーが約3.35kNに対し、エコ・ステッチャーは約3.75kNと優れ、段ボールシートが引き裂かれるまでの強度を調べる剥離試験でも接着した段ボールを上・下に引っ張った強度を調べると、ワイヤーは約4kg、エコ・ステッチャーは約20kgで、粘りがあり強度も優れているとの実証データを得ました。

なお、知的所有権は、ダンボール用ミシンとして平成16年(2004年)に特許を取得し(特願2004-374054)、商標はエコ・ステッチャーとして平成17年に登録済み(商願2005-092243)です。また、販路開拓コーディネート事業の支援が終了した後も、社団法人包装技術協会のパッケージングコンテスト(第32回、平成22年6月)包装技術部門で「アクセシブルデザイン包装賞」を受賞しました(写真2)。これは、高齢者や障がいのある人々に配慮した包装設計が認められたためです。

写真2 アクセシブルデザイン包装賞を受賞した製品写真2 アクセシブルデザイン包装賞を受賞した製品 図1 花卉園芸店向けの「あけてご欄・よこが扉」図1 花卉園芸店向けの「あけてご欄・よこが扉」
企業名 株式会社タワダ
代表者名 多和田 太弌 従業員数 6名
資本金 1,000万円 売上高 非公開
住所 愛知県名古屋市昭和区恵方町2-36
電話番号 052-841-1474
主要製品 ・段ボール縫合機「エコ・ステッチャー」
・ミシン目入り段ボール箱

制度を利用するきっかけ

【中小機構中部の推薦】
 同社の多和田専務との出会いは、中小機構関東販路支援課が中小機構中部に出向いた「販路開拓相談会」でした。そのときの相談は、開発した段ボールの縫合機を販売する前に、同機でできるミシン目入り段ボール箱の潜在ニーズを顕在化したいとの内容でした。その相談の中で、多和田専務は「環境に優しいとの訴求だけでは段ボール業界の価格競争を回避できない」ことも理解されており、実証実験データも整理されていましたので、販路開拓コーディネート事業において支援することになりました。

支援内容

同社は、すでに地元花卉園芸店向けに「あけてご欄・よこが扉」(図1)のサンプルを試験発送中でした。従来品は消費者より取り出しにくいとの声があったからです。同製品の特徴は、みかん箱タイプと比べて、(1)横が開くので取り出しやすい、(2)抜き型による断裁加工が不要。また、ワイヤー止め・のり付けと比べて、(3)糸もパルプなので100%パルプ製の箱になる、(4)濡れるケースにも強い、などです。

同社はすでに実証実験のデータも整理されていたので、同事業の第1段階のターゲットに向けた仮説づくりはスムーズに進みました。具体的には、花卉業者、弱電メーカー、運送業者の運送用ツールとして、「市場から何を求められるか」を検証することで合意しました。

同事業の第2段階では、多和田専務と販路開拓コーディネーター(販路CO)4名が、5社へ14回(うち同行7回)出向き、仮説を検証しました。その結果、見積り提出が2社となりました。主な内容は、大手花卉業H社では「テスト的に少ロットで納入し社内コンセンサスを得て、多様な分野に伸ばすほうがよい。課題はデザイン力」、総合運送業のM社では「雑もの梱包には高さが可変で中敷を活用できるのがよい。課題はデリバリーコスト」、電子通信業の大手O社では「通い箱が中心で現行の機械では対応できない」ので見送り、との評でした。

総じて、モニタリングに時間を要したので、訪問回数が限られたのが残念でしたが、いまの傾聴力とサンプル提案力があれば、今後も十分対応していけると考えます。

支援の結果と今後の展開

本件の潜在ニーズは検証でき、見積書提出まで進捗しました。今後の方向性を提言する報告会(当事業の第3段階、平成20年8月)では、事業を強化するための目標への一里塚表と月次進捗確認表を例示して、提言しました。また、「今後も気を抜かず、当活動で体験された仮説の検証を継続してほしい」旨を話しました。

今般、同社の「平成22年度アクセシブルデザイン包装賞の受賞」を聞き、依頼事項を実践していたことを知り、たいへん嬉しい限りです。

お問い合わせ先
(独)中小機構関東経営支援部販路支援課
TEL:03-5470-1638

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