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容器内を減圧して品質(鮮度)を保持する装置の開発・製造【東立化工】



東立化工株式会社は、いまから45年ほど前にプラスチックの機械加工の事業を立ち上げました。その後、昭和56年(1981年)から現在の事業であるプラスチックの成形加工を開始しました。
プラスチックを材料として金型を使い、量産品を受注しています。そのために、量産移行を前提に試作品のモデルの製作を機械加工で提供したり、完成品を納入するため、塗装など表面処理加工なども行い、顧客に納入しています。同社は、製品の大きさ、異なる製造設備、塗装など表面処理、金型の設計・製造など、社内にない設備、機能などは、同業者を含め、日頃からビジネスパートナーと事業を展開しています。
同社が「容器を減圧して品質を保持する装置」の開発・製造を新分野への挑戦とした背景は、量産品であるプラスチック製品の受注が発注企業の海外進出などで減少の傾向にあり、今後の予測においても新分野への進出が不可欠と判断したからです。
同事業は、焙煎コーヒーが炭酸ガスを発生し、鮮度を害していることに着目して、容器の中を減圧することで解決を図ります。単3乾電池4本、6Vで容器内を減圧し、保持します。放置後あるレベルに戻ったら自動的に容器内の圧力を検出し、一定レベルにまた減圧する装置です。この実用化には、同社の技術分野以外の容器内を真空にするメカニズム、内圧を検出する装置、真空状態を維持する密閉装置、操作性、デザインなどの技術が必要になりました。
同事業は、社内に不足する技術を補完するために(財)神奈川産業振興センターに支援を要請しました。
成形品の生産風景 |
真空容器と交換用乾電池 |
| 企業名 | 東立化工株式会社 | ||
|---|---|---|---|
| 代表者名 | 中野愛子 | 従業員数 | 15名 |
| 資本金 | 1,000万円 | 売上高 | 1億6,000万円(前期) |
| 住所 | 神奈川県厚木市愛甲1701 | ||
| 電話番号 | 0462-29-3132 | ||
| 主要製品 | OA機器、自販機などに使われるプラスチック部品の成型 | ||
経営革新支援法の県知事認定を受けたことが縁で、(財)神奈川産業振興センターからかながわコンソーシアム事業の紹介があり、応募しました。ちょうどその時期に、大学の電気工学部を卒業した工場長が市販品のパーツを秋葉原で買い集め、プロトタイプ(機能試作品)を完成しました。
タイミング的には電子回路設計、メカ構造設計などや、軽量・コンパクト化などの実用化に向けた支援を望んでいた時期でした。
同社からの初の依頼事項は、商品化に向けて技術的に対応できない軽量・コンパクト化のために電子回路の設計、製造関係の協力企業を紹介することでした。この件は、同事業を支援する(財)神奈川産業振興センターから委嘱されたビジネスコーディネーターが企業の要請を受けて、同センターの取引振興課に依頼してきました。受注企業のデーターベースから4社の推薦企業を紹介してもらい、同社が個別に面談し、最終的に有限会社丸国電子機器をパートナーとして選択しました。デザイン面では、(財)神奈川産業振興センターを通して専門家を紹介してもらいました。また、真空にした内容物の品質(鮮度)の評価には、東京農業大学の支援を得ました。
コーディネーターとしての支援は、容器内の圧力を検出する新たな構造のアイデア出しに参画し、このアイデアが同社と丸国電子機器との特許共同出願に結びつきました。
そのほか、どのような製品をつくるか、目指す性能、機能が定まらずに行きつ戻りつしていた作業に対し、製品の企画仕様の早期決定に対する助言、量産までの実施計画を見える化したことなどがあります。
今回の支援を通して効率的かつ計画を立てて実践することを学びました。経営資源の関係から、並行して問題解決を展開することは難しいことですが、開発のリードタイム短縮には不可欠と認識しました。
現在、量産金型の起工前の段階ですが、3台のサンプル品を市場調査、顧客ニーズ確認のためフルに活用しています。有力なパートナーとの協力関係により、特許の共同出願もでき、新分野進出の目途も立ちました。
- お問い合わせ先
- (財)神奈川産業振興センター 新事業展開支援課
- TEL:045-633-5192

成形品の生産風景
真空容器と交換用乾電池