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施策活用企業事例 施策活用事例は、中小企業を支援する施策を活用した事例をご紹介しています。


[2010年]

「序の口」でも「横綱」と相撲を取れ!―地方発ベンチャー企業の取組み―【沢田防災技研】

[金属|鳥取県]事業可能性評価受発注・マッチングその他

企業概要

株式会社沢田防災技研は、平成19年4月に設立されたシャッター補強材等の防災・防犯機器の研究開発を行うベンチャー企業です。いまから約5年前、当時は会社員であった沢田克也社長(当時44歳)が、全国各地を営業に飛び回っていた際、農家のシャッターが強風でめくれたり、壊れたりしている光景を目にしました。あとでわかったことですが、倉庫やガレージに使用されるシャッターは、風を受ける面積に対する支持部分が細いガードレールだけのため、風災害に非常に弱い欠点を持っています。シャッターが強風などで容易に壊れることは、建築士や工務店関係者の間では通説であり、メーカー側も認識していました。

その後、勤務先を退社した沢田社長は、現在の同社の主力製品であるシャッター補強材(製品名「シャッターガード」)の研究開発に取り組みました。ヒントとなったのは、時代劇などで大名屋敷の門扉を内側から角材で施錠する閂(かんぬき)です。「あれを、アルミなど軽量の材質で何とかつくれないものか」。沢田社長は、自分のアイデアをもとに鳥取県産業技術センターによる技術支援などを受け、知的財産権8件(うち特許権6件、国際特許を含む)を取得し、ベンチャー企業を設立しました。製品の生産は国内企業へ外注し、製品化に至りました。その後、製品は、軽量でありながら強風に耐える強度、女性や高齢者でも簡単に取付け可能な利便性、優れたデザイン性などが評価され、「2007年グッドデザイン賞」を受賞しました。また、テレビ東京放送の「ワールドビジネスサテライト」、NHK「ニュース9」などでも取り上げられるなど、全国からマスコミ取材が殺到しました。

しかし、「これをどうやって売るか?」、経営資源に乏しい地方のベンチャー企業にとって最大の課題は販路開拓でした。

「シャッターガード」パンフ その1「シャッターガード」パンフ その1 「シャッターガード」パンフ その2「シャッターガード」パンフ その2
企業名 株式会社沢田防災技研
代表者名 代表取締役 沢田克也 従業員数 2名
資本金 100万円 売上高 345万円(直近決算)
住所 鳥取県鳥取市若葉台南7-1-1 鳥取県産業技術センター内
電話番号 0857-37-8108
主要製品 防災・防犯機器(製品名『シャッターガード』)の技術研究・開発、販売

制度を利用するきっかけ

技術開発面では、知人から鳥取県産業技術センターを紹介されたのがきっかけです。

また、同センターのスタッフから経営コンサルタント(中小企業診断士)を紹介され、事業計画策定、販路開拓、資金調達などの戦略策定支援を受けました。

支援内容

平成19年11月以降、中小企業診断士による同社への販路開拓支援が実施されました。その支援のポイントは、以下の3点です。

(1)商流は「川下」から創れ!
 まず、同社の固定費などから逆算し、月当たりの販売目標を決定しました。この販売ロットを持続するには、「大手卸売業者→大都市圏のホームセンター(HC)」など安定した販路の確立が必須でした。成功の決め手は、競争の激しいHC業界が話題性のある新製品の登場を期待している点に着目し、HCの有力バイヤーから商流とは逆のルート(小売→卸売)で業界大手の金物商社(本社・大阪市)を紹介してもらい、商流取引の確実性を高めたことです。平成20年7月には、金物商社と取引基本契約を締結し、大手HCの店頭に同社製品が陳列されました。

(2)上場企業の「戦略」に食い込め!
 平成21年春からは、東証一部上場の損害保険会社、大手シャッターメーカーなど日本を代表する大企業との商談を開始しました。地方のベンチャー企業からみれば、まさに「序の口」と「横綱」の企業格差がありますが、上場企業といえども「戦略」を抱えています。成功の決め手は、いかにその「戦略」と歩調を合わせ、相手をおそれずに果敢に食い込むかです。同社では、業界No.2の企業がつねにNo.1企業に照準を合わせ、M&A戦略などを展開している点に着目し、その戦略が有利に展開するような製品群を提案して、現在は詰めの交渉を実施しています。
 なお、これら大手企業との商談の際は同社の沢田社長に加え、中小企業診断士、大学関係者、鳥取県の東京・大阪事務所の販路開拓担当スタッフなど複数のメンバーで商談に臨み、産官学連携による県を挙げた支援体制のアピールに努めました。

(3)企業信用力を上げろ!
 資金の乏しいベンチャー企業にとって、各種の補助金制度はありがたい制度ではありますが、申請書類の作成および会計処理に関して手間がかかり、また、それらへのノウハウに乏しいため、せっかく優秀な技術を持ちながら、申請を見送る中小企業も多くなっています。同社では、申請書類の作成、審査会におけるプレゼンへの同席、採択後の会計処理などで中小企業診断士の全面的支援を受け、経済産業省の「新連携対策補助事業」や、「経営革新計画」など計4件の補助事業に申請し、うち3件の採択を受けました(1件は申請中)。この公的支援制度採択という事実は、販路開拓や資金調達を行う上でも企業信用力の向上に大いに役立ちました。
 さらに細かい点ではありますが、同社が鳥取県産業技術センターのインキュベーション施設の入居企業である点に着目し、会社案内、製品パンフレット、包装パッケージ、名刺などのあらゆる住所表示に「鳥取県産業技術センター内」と明記するなど、地方のベンチャー企業特有の企業信用力の"弱み"の克服に努めました。

支援の結果と今後の展開

(1)支援の成果
 積極的な販路開拓支援により、業界の大手企業2社と販売基本契約を締結し、売上高は前期比2.2倍になりました。また、東証一部上場企業1社への製品納入が確定し、平成21年中に製品の市場投入を行う予定です。

(2)今後の展開
 金物商社→大手HCを通じたルート販売、大手メーカーへのOEM供給、ネット通販による個人客への販売など、複数の販売ネットワークの確立により、安定・持続性のある業績の向上を図る考えです。

お問い合わせ先
(財)鳥取県産業振興機構
TEL:0857-52-3011

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