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施策活用企業事例 施策活用事例は、中小企業を支援する施策を活用した事例をご紹介しています。


[2009年]

院内感染の予防対策に! 産学官連携で開発された湿式清掃用具【ウィング】

[その他|長崎県]コーディネート(TLO等)なしなし

企業概要

作業者の手がモップに触れることなく衛生的

作業者の手がモップに触れることなく衛生的

株式会社ウィングは、昭和59年(1984年)、嶽本剛平社長がビルメンテナンス会社として設立しました。事業内容は、施設ビル清掃、清掃用具販売、空調給水設備保守管理です。同社の理念は、施設の維持管理を通してお客様の施設の資産価値を高めることです。また、嶽本社長は、欧米の医療機関を視察し「清掃が一番重要」なことを体験しました。清掃の意義は、病原菌の巣窟である埃の除去にあり、清掃はそれぞれの感染経路に共通する予防対策です。その結果、嶽本社長はモップでの清掃方法を検討し、EBM(Evidence-based Medicine)に基づく感染対策の予防に効果がある清掃用具として、国立大学の長崎大学工学部と湿式清掃用具の「ウィングモップ」を共同開発しました。


一晩放置後の細菌数比較(上段ウィングモップ)

一晩放置後の細菌数比較(上段ウィングモップ)

モップの材質は、フランス製の再生セルロースです。水分を含むと柔らかくなり、床のフラット面や凸凹面および隅々にフィットします。平成15年(2003年)7月の長崎大学先導生命学科研究支援センター動物実験施設のテストでも、他のモップよりはるかに乾燥が早く、表面に菌が付着しても乾燥にともなって死滅するので、菌数が少ないと考えられるのです。特徴は、(1)埃を舞い上げず、汚れと埃を確実に集塵する、(2)モップ内のバクテリアが増殖しにくく、作業者の手がモップに触れることなく衛生的、(3)清掃後に残る水分量が少なく、スリップ事故が起きにくい、などです。具体的な用途は、一般病院、動物病院の手術室や待合室、保育所などです。

なお、知的財産権番号は、特公開2003-144369です。海外では米国・中国で特許習得、欧州には出願中です。

企業名 株式会社ウィング
代表者名 嶽本剛平 従業員数 35名
資本金 1,000万円 売上高 1億5,500万円
住所 長崎県長崎市家野町4-14
電話番号 095-847-0621
主要製品 施設のビル清掃、清掃用具販売、空調・給水設備保守管理

制度を利用するきっかけ

ウィングは、長崎県産業振興財団から製品開発の指導を受け、地域の大学付属病院や医療法人と拭き取り実験、作業床面の水分量の他商品との性能比較、また、細菌の検出率など実証データを積み重ねました。その後、同財団の薦めにより、首都圏の市場を検証するため、中小機構九州に相談しました。ひきつづき、中小機構関東の販路支援チームと実証データ、清掃事例を整理して、販路開拓コーディネート事業で採択されました。

支援内容

本件は、産学官連携で開発された製品をテストマーケティングした事例です。長崎大学での、「院内感染のサーベランスに向けて〜院内清掃における特殊スポンジモップの有用性〜」や「特殊スポンジモップの実験施設や病院における清掃効果を微生物学的に検査、証明」の論文も発表されていました。

販路コーディネート事業の採択前のマーケティング企画には、時間を要しました。九州地区という地理的・時間的な制約もあり、また嶽本社長の事業にかける思いが"思いこみ"に陥りやすく、ターゲット分野の絞込みが進まなかったからです。経営資源を考慮した結果、代理店・取扱店の確保を着地点として、医療機器卸、病院・医療法人、清掃業卸分野にターゲットを絞り込みました。

仮説の検証は、支援企業と販路開拓コーディネーターがアプローチ先企業へ同行訪問して市場の声を聞くことから始めました。具体的には、各分野での清掃の現状ヒアリングからスタートし、モニタリング、展示会共同出展を通して従来商品との比較、代替効果、コストパフォーマンスなどのテストマーケティングでした。

活動の結果、埃が取りやすいという「ウィングモップ」の有効性は確認されました。一方、(1)モップ幅30cmは作業効率が悪く、一般モップの90cm幅が必要、(2)1m2のランニングコストの見直し、(3)モップの壁掛けや代理店向けデモ用モップの準備が必要など、の指摘を受けました。

報告会では、今回の成果を具現化するため、事業計画のアクションプランと課題解決方法のための目標進捗管理について提言しました。

支援の結果と今後の展開

代理店の内諾を得た企業の展示会に出展し、3社の製薬会社から受注しました。当該分野への継続的な展開に期待しています。また、医療機器販売会社ではカタログとwebの掲載まで進展し、清掃資材卸会社ではパンフレットに掲載されました。

一方、病院・医療法人では、手術室、病室などへの用途を期待しましたが、既存の取引先清掃業者への委託もあり、チャネルの再検討が必要でした。

今後は、成果の得られた取引先との信頼関係構築を期待しています。

お問い合わせ先
(独)中小機構関東経営支援部販路支援課
TEL:03-5470-1638

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