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施策活用企業事例 施策活用事例は、中小企業を支援する施策を活用した事例をご紹介しています。


[2009年]

5カ年計画の策定によって、ありたい姿の実現に邁進する胡蝶蘭販売会社【黒臼洋蘭園】

[農林水産|埼玉県]専門家派遣なしなし

企業概要

産業展などにも積極的に出展する長男の一聡氏

産業展などにも積極的に出展する長男の一聡氏

有限会社黒臼洋蘭園は、胡蝶蘭生産農家である黒臼秀之氏が栽培する贈答用胡蝶蘭の販売会社として、平成15年(2003年)に設立されました。多くの胡蝶蘭生産農家が国内で、苗から胡蝶蘭を育成するのに対し、黒臼洋蘭園では、国内で増殖した胡蝶蘭の苗を台湾に輸送し20カ月現地で栽培、花芽が出た段階で再び国内に空輸し、国内のハウスによって台湾と同じ光、温度、肥料の環境で開花させるリレー栽培を採用しています。
 このリレー栽培の確立によって、同社は2つの強みをもっています。1つ目は、高品質で規格が統一された胡蝶蘭を一度に大量かつ安定的に出荷できることです。2つ目は、国内での一貫生産よりも低コストでの育成が可能のため、他社に比べて粗利を確保しやすい点です。

胡蝶蘭は通常、生花市場へ出荷されることが中心ですが、黒臼洋蘭園は下記に示す5カ年事業計画に基づき、ホームページによるネット販売や、2店舗のアンテナショップ開設、胡蝶蘭を経常的に贈答している法人とのダイレクト販売などに販路を広げることで、市場動向の影響を受けない価格での販売体制構築に力を入れています。

また、胡蝶蘭は枝が美しいカーブを描くよう金属製の支柱によって補強をしたり、花を和紙でくるんだりと、ほかの農作物と比べて出荷までに多くの加工工程が必要となります。同社では、時間当たりの加工数を向上させるために、標準作業の確立やセル生産方式など、製造業が開発した効率化手法を積極的に取り入れています。これも、5カ年事業計画に基づいた取り組みの一つです。

年間20万本の胡蝶蘭を育成する温室年間20万本の胡蝶蘭を育成する温室 アンテナショップを併設し消費者の声を収集アンテナショップを併設し消費者の声を収集
企業名 有限会社 黒臼洋蘭園
代表者名 代表取締役 黒臼秀之 従業員数
資本金 300万円 売上高 4億円
住所 埼玉県さいたま市見沼区染谷1-188
電話番号 048-683-6727
主要製品 胡蝶蘭の販売

制度を利用するきっかけ

黒臼社長は販売会社の設立に際し、さいたま市が実施している制度融資申し込みのため、さいたま市産業創造財団金融課を訪問しました。融資の手続きは順調に進んだのですが、その際に職員から中期の事業計画を立案し、その計画に沿って経営することの重要性を説かれました。そこで黒臼社長は、中期の事業計画を作成した経験がないことをその職員に相談したところ、同財団が実施している専門家(経営アドバイザー)派遣制度の活用を勧められました。

支援内容

さいたま市産業創造財団には、経営全般から営業・人事・法律・技術・Webなど、ビジネスに関するさまざまな専門家が約200名登録しています。

同財団が黒臼洋蘭園に派遣した中小企業診断士は、5カ年事業計画の策定にあたり、黒臼洋蘭園の現状分析から着手しました。農園中を歩き回り、ハウスの面積、苗の最大育成量、加工のリードタイムなどの数値データの測定が行われました。また、黒臼社長と取締役の2名に対するヒアリングをとおして、同社の強みと弱みを明らかにするSWOT分析を実施するとともに、5年後に黒臼社長がこうありたいと思う姿を、数値によって明確にしていきました。2カ月間で都合約4回の支援を受け、黒臼社長は次の11項目の内容を盛り込んだ事業計画を完成させました。

(1)経営理念、(2)当社を取り巻く経営環境、(3)当社の強み、(4)当社の課題と取り組み状況・対応策、(5)今後のありたい姿、(6)ありたい姿実現のための販売戦略、(7)ありたい姿実現のための今後のスケジュール、(8)5カ年計画達成後の構想、(9)5カ年の売上計画、(10)借入金の返済計画、(11)5カ年の収支計画

5カ年計画策定の過程で、黒臼社長の頭のなかだけにあった未来構想を、文字や数値に落とし込むことで、実現できることできないことの判断と、やるべきことの優先順位を明確にできました。

支援の結果と今後の展開

黒臼洋蘭園は、計画策定後もさいたま市産業創造財団に専門家派遣を継続して依頼し、計画で策定した実行項目に取り組みました。計画策定から3年後の現在(平成20年)、すべての計画を達成できているわけではありませんが、事業計画の達成に向けて取り組んだ成果が外部から評価を受け、平成20年4月9日に開催された「第17回 花の国づくり共励会花き技術・経営コンクール」表彰式において、花き業界の中で優れた経営を行っている企業として、農林水産大臣賞を受賞しました。

黒臼社長は、「会社設立後の早い時期に5カ年計画を策定したことで、取り組みが進んでいる部分と遅れている部分を明確に把握できるようになったことが、会社の成長力を高めている。残りの2年、計画達成に向けてさらに加工効率の向上と販路拡大に邁進していく」と、話しています。

お問い合わせ先
(財)さいたま市産業創造財団支援課
TEL:048-851-6652

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