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施策活用企業事例
日本最大級の昇降装置導入で大型船まで効率的な修理を実現
新糸満造船株式会社 平成19年
企業概要
 新糸満造船(株)は、長い間糸満市漁港中地区で沖縄県内の船舶修理を一手に担ってきました。しかし、物流や人員輸送の増大を背景に船舶は大型化し、大半の船舶は人、時間、金銭的なリスクを覚悟で九州までの航海を余儀なくされました。

 松浦快奏社長は、船主の経営安定に貢献するため、早くから新工場の建設を計画、国道バイパス整備に伴う移転要請もあり、糸満市西崎町の埋立地完成を契機に、平成18年9月に同埋立地に移転、31,000m2の敷地にシンクロリフトシステムという修理に特化した新方式の工場を建設しました。

 シンクロリフトとは、海から陸へ船を揚げる大型エレベーターのことで、日本では同社が2番目に導入、しかも、全長95m、総トン数5,000tまでに対応できる国内最大規模です。これにより修理能力は飛躍的に向上、県外に流出していた大型フェリーやタンカーなど、県内船舶のほとんどを新工場で対応が可能となり、同社にとっては大型船修理という新市場も加わることになった。

 ロイド船級に基づくクオリティの高いシステムとなっています。特徴は(1)毎分25cmの速度で昇降するのでダメージが少ない(2)コンピュータ制御により船体の負荷を均一にし船底を傷めない(3)工場内に縦横に配置されている移送レールにより船舶を自由に移動でき、複数の船舶修理が同時にできる(4)上架後は完全な平地での作業となり作業効率が高まるなどがあげられます。

 一方、受注増に伴い技術者の養成も不可欠。同社は10年前から計画的に取り組み、舶用機関整備士1級をはじめ主任船舶電装士、船舶溶接検定合格者など業務に必要な有資格者は十分確保するなど、人材面でも万全の体制を築き上げました。
国内最大級のシンクロリフト導入で修理能力が飛躍的に向上した(糸満市西崎町)
 
船の修理にシンクロリフトが活躍

支援内容
 (財)沖縄県産業振興公社中小企業支援センターは、平成19年2月、事業可能性評価事業・事業可能性評価委員会で、新糸満造船の新工場による事業展開を、社会性・新規性・市場性・実現性などの面で高く評価、認定し、継続的に支援することにしました。

 そして、まずシンクロリフトシステムが新方式であるがゆえに、船主の認知度が低いこともあり、その有効性や安全性など信頼性向上のため広報活動を支援しました。具体的には、平成19年4月に公社発行のタブロイド版情報紙「仕事創造人」の欄に、松浦社長の事業にかける熱い思いや新工場の特徴などインタビュー記事を2ページにわたり掲載しました。

 また、5月には公社プロデュースのTV番組「沖縄ベンチャースタジオ」でも取り上げ、大型フェリーの入港から、新方式により海から安全にスムースに上架し修理地点まで移動する様子を放映しました。

企業者の声
「予想以上に仕事が…」という松浦快奏社長
 事業可能性評価委員会での評価は当社の社会的信用力を高め、事業展開の自信の拠りどころにもなりました。公社の情報誌やTVでの広報も、顧客船主が安心感をもつなど営業活動に役立ち、また従業員の励みにもなりたいへん良かったと思っています。今、予想以上に多くの仕事が入っています。

担当者の声
 沖縄県は四方を海に囲まれ、船舶は県民の生活や産業を支えています。その意味で船舶のホームドクター的な役割を目指す新糸満造船の役割は極めて大きく、社長をはじめ社員からは強い責任感と使命感が伝わってきます。沖縄に必要な産業であり、今後とも当社の発展のために支援していきたいと思います。

企業基本データ
代表 代表取締役 松浦 快奏(かいそう)
住所 沖縄県糸満市西崎町1−6−2
電話 098-992-3650
e-mail jito110@lily.ocn.ne.jp
URL http://www7.ocn.ne.jp/~shin-ito/
従業員 47名
業種 船舶造修理業
主要製品 船舶の検査および修理、鋼構造物(漁礁、浮桟橋等)の製造および工事