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施策活用企業事例
世界の土を活かし陶芸の新たな可能性を追求
陶芸工房あうん 平成19年
企業概要
 彫金歴35年に及ぶ工房主宰者の山本聖氏は、その作品にあらゆる素材(象牙、真珠、べっ甲など)を組み合わせ、かつ自在にアレンジしながら、オリジナルジュエリーを製作しています。山本氏は平成13年、陶芸の世界で独自の技術を生み出して「陶芸工房あうん」として独立、地元の土だけでなく、全国の土を組み合わせることにより、新たな焼き物の可能性を追求しています。独自に土を練り合わせ、試行錯誤の中から、「飾り壷」を完成させました。真円を保つことの難しさを痛感しながら蓋(ふた)物の技術も自得しました。

 平成18年には、「象牙銀装飾急須」を個展で発表、焼き物に彫金装飾を施した作風が絶賛されました。とくにフォルムは常に機能性を計算し、金や銀などによる装飾を施しています。

 制作活動の一方で陶芸教室「あうん」を週3回程度開いています。若者も多いため、山本氏自身は、それぞれの個性を活かした作品づくりを提案するだけで、あとは自由な創作活動を行い、年1回作品発表会を開催しています。

 工房のパートナーである山本みゆきさんは、創作人形作家で数種類の土を使い、かわいい、癒しの人形を1点1点手作りしています。作品の中でも「笑福坊」傘地蔵は、一番人気。ほかに七福神、雛人形、雷君、動物シリーズなどがあります。
一品一品が異なる手作り作品を制作

支援内容
 (財)えひめ産業振興財団では、事業化を目指す試作品や新商品について、財団スタッフが事業化可能性や市場性を調査する「コマワリ調査」と呼ばれる独自の支援事業を行っています。陶芸工房あうん作品のキーワードは「個・癒し・安らぎ・郷愁」ですが、競合作品といかに差別化でき、世の中に認知されるかどうかを念頭に、市場性を掌握し、作品が『商品』となるための条件を見いだすため「コマワリ調査」による販路開拓調査を行うなどの支援をしています。

 この調査の結果などを基に、マネージャーが首都圏を中心に、航空会社のバイヤーをはじめ、百貨店工芸部門スタッフなどを紹介、山本氏らが紹介を受けた企業を訪問し商品説明を行うとともに商品の取り扱いを要請しています。愛媛県内の呉服店、有名料理店、百貨店、民芸品店など商品を扱ってもらえそうなところには同行し、山本氏とともに商品説明をするなどのアプローチをしました。

 買い手の評価は、当初の予想以上のものがありました。バイヤーの意見を取り入れつつ改良したところ、地元百貨店にテナントとして店舗を構える広島県の企業から高い評価を受け、契約への道が拓けました。また地元高級料亭に採用となったことで、富裕層からの問い合わせも増加しています。一方、壺も「骨壷」として評価が高く、茶道・華道の道具としても愛用されるようになりました。

企業者の声
「あうん」を主宰する山本聖氏(左)と山本みゆきさん
 ビジネスサポートオフィスに販路開拓の相談をしたところ、担当者からノウハウを一から教えていただき、かつ相手先企業への同行訪問までしてくれました。市場の声を直接聞くことができ『物を売る難しさ』を体得でき勉強になりました。これらの経験を今後に活かしていきたいと思っています。

 

担当者の声
 山本氏はバイヤーの意見を素直に取り入れて、改良を重ね評価されました。競合する陶工がひしめいている中で、独自の発想による制作は、多くの顧客に認知されていくと思われます。

企業基本データ
代表 代表者 山本 聖
住所 愛媛県松山市東野1-5-56
電話 089-933-7116
e-mail aun-t@me.pikara.ne.jp
URL http://www.naraigoto-net.jp/kyousitu/3_art/016_aun/016_aun.html
従業員 2名
業種 製造業
主要製品 壷、茶器・酒器セット、人形(人・動物)など