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施策活用企業事例
業界ニーズに対応した「12インチウエハ加工」への新事業展開
株式会社松崎製作所 平成19年
企業概要
 (株)松崎製作所は昭和48年(1973年)、前身のシマネウインゴー(株)を設立、一貫して6インチと8インチサイズを中心にしたシリコンウエハの研磨洗浄と販売、電子材料の超精密研磨加工を手がけてきました。しかし、発注先からの相次ぐコストダウン要求などに加え「シリコンサイクル」と言われる業界独特の好・不況の波が発生、経営が安定しない状況が続いていました。

 半導体業界では、6インチと8インチサイズウエハの使用量が年々減少、12インチウエハの使用量が19年度には全体の20%を占め、今後3年間で40%まで成長すると推測されるようになりました。同社でも付加価値の高い12インチウエハの加工は、将来にとって必要不可欠と考えられることから、大手ウエハ商社と提携、12インチ加工ラインの導入に踏み切ることになりました。

 平成19年秋に導入した12インチラインは、従来の3段片面研磨から両面による2段研磨プロセスとなります。この研磨プロセスの省力化を既存ラインにも応用することで、その余力を12インチ加工部門に注力することにより、同部門の売り上げ増加を目指します。大手メーカーが6〜8インチ加工の廃止を打ち出す中で、6〜8インチ加工は今後「ニッチになる部分」と予想されます。この分野でもビジネスチャンスがあると考えられるため、これへの対応を進めています。さらに既存ラインの生産性向上による加工費削減により、300%の利益拡大を図る計画です。
最新鋭の12インチウエハ加工機が並ぶ工場
最新鋭の12インチウエハ加工機が並ぶ工場
 
研磨加工を終わったシリコンウエハ
研磨加工を終わったシリコンウエハ

支援内容
 (財)しまね産業振興財団の継続支援先企業として位置付け、経営アドバイザーと担当職員が、既存事業の建て直しと、12インチウエハ加工という新規事業の取り組みを含めた経営計画作成のサポートを行いました。これにより下垣勇社長などとも協議のうえ、5ヵ年の損益計画を作成し、この計画をもとに新設する12インチ加工ラインの設備資金調達について、政府系金融機関へのコーディネートを行っています。

 また、部門別・取引先別・サイズ別の原価が管理されていない状況だったため専門家派遣事業を活用し、原価管理の徹底を図りました。さらに産業振興財団の独自事業である「国際規格認証取得促進助成金」を活用し、平成16年に「ISO9001」、平成19年に「ISO14001」の認証を取得しています。

企業者の声
「6〜8インチ加工もニッチ需要に備え残していく」という下垣勇社長
「6〜8インチ加工もニッチ需要に備え残していく」という下垣勇社長
 5ヵ年の損益計画の作成については、当社独自の計画はもっていたものの、外部からの助言・アドバイスを受けたことにより、自社計画を見直すうえでもたいへん参考になりました。また、助成金を活用したISO9001・14001の取得は、大きな営業ツールとなっており、取引先の拡大につながっています。

担当者の声
 支援途中に創業者である前会長が逝去するなど、さまざまな障壁がありましたが、下垣社長以下全社員が一丸となり、12インチ加工ラインの導入などのため経営計画の作成に取り組み、12インチウエハ加工をスタートすることとなった意義は大きいと考えています。

企業基本データ
代表 代表取締役 下垣 勇
住所 島根県大田市鳥井町鳥井1175-63
電話 0854-84-8361
e-mail info@matsuzaki-s.com
URL http://www.matsuzaki-s.com/
従業員 85名
業種 半導体製造装置製造業
主要製品 シリコンウエハの研磨洗浄および販売