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施策活用企業事例
隠岐の島唯一のブランド醤油を建設業者が継承
有限会社花岡組 平成19年
企業概要
 島根県隠岐の島町に経営基盤を置く総合建設業の(有)花岡組は、公共工事の減少により経営環境は厳しいものになっていました。一方、同じ中村地区の「富原醤油」(個人経営)は、代表者が高齢で、後継者もいないことから廃業を考えていました。花岡組は同じ隠岐の島町に経営基盤を置いていることもあり、何とか「富原醤油」を存続できないかと考えました。隠岐の島町唯一の醤油ブランド「トミハラ」は、隠岐で多くの人に親しまれており、このまま消え去るのは残念だと考えたわけです。

 そこで、普及状況やブランド力を勘案、「醤油製造」というまったく異なった分野に進出することにより、自社の経営を変えようとの狙いもあり、富原醤油の事業継承を決断したわけです。

 醤油『トミハラ』は、昭和30年ころ製造が始まりましたが、最近は製造を止めたため、同社が経営を引き受けるまで在庫を捌くだけになっていました。島内のスーパーマーケットや、料理店、家庭などから多くの購入希望が寄せられていましたが、品薄状態が続いていました。花岡組ではこれらのニーズに応えるとともに、伝統とブランドを守ろうと考えたわけです。

 花岡組の本社敷地内に新工場を建設、ボイラーや貯蔵タンクなどの設備も新たにし、月2,000本程度の生産量を確保できる体制を整えました。平成19年11月より生産を開始し、スーパーなどに卸すとともに、島内の観光ホテルや民宿などでの使用を要請、各種メディアなどを通じ「トミハラ」ブランド醤油の情報を発信しています。今後、島根県内のみならず関東圏を中心に全国展開も視野に入れ、積極的な販路開拓を行うことにしています。
貯蔵タンクも新設し需要拡大に対応
貯蔵タンクも新設し需要拡大に対応
 
地元では人気が高い「トミハラ」醤油
地元では人気が高い「トミハラ」醤油

支援内容
 (財)しまね産業振興財団は花岡組から新分野進出の相談を受けたときから支援、まず新事業活動促進法の承認を受けるための、経営計画作成についてサポートしました。さらに承認を受けた後は、新工場建設やボイラー、貯蔵タンクの設備投資に関する資金調達について、政府系金融機関の低利融資を活用するようアドバイス、中小企業金融公庫とのコーディネートを行いました。

 現在は隠岐の島町外の販路開拓に向けて、戦略立案のアドバイスや販売計画作成サポートを行っています。今後は、ホームページ作成のための支援や、産業振興財団が紹介するメディアなどを活用し、新分野進出を県内外にアピールすることにしています。

企業者の声
 既存事業である総合建設業とはまったく「畑違い」の分野への進出であり、当初は不安が多くありました。産業振興財団の資金調達サポートにより、政府系金融機関が活用できたことで、資金面での不安が解消、また、ビジネスプラン作成や販路拡大にも的確なアドバイスをもらい非常に有意義です。

担当者の声
 花岡組は隠岐の島町中村地区の数少ない企業として、地元住民の雇用にも貢献してきましたが、公共工事の削減により従業員の継続雇用が困難になると予想されていました。今回の「醤油製造業」への進出により、地元の雇用確保にもつながると思います。新分野に進出する意味合いは非常に大きいと考えています。

企業基本データ
代表 代表取締役 稲葉 良一
住所 島根県隠岐郡隠岐の島町中村1533
電話 08512-4-0643
e-mail e78@wonder.ocn.ne.jp
URL
従業員 16名
業種 総合建設業
主要製品 土木工事