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施策活用企業事例
カンボジア難民と日本人との交流拠点が誕生
カンボジア料理アプサラ 平成19年
企業概要
 経営者の西村オールさんは、カンボジア難民として来日、その後日本に帰化しました。カンボジア難民の子どもたちを支援する会の代表を務めるなど、同胞の支援に奔走しているとき、カンボジア難民同士がくつろいで集まれる場所がないことに気付きました。

 カンボジアの人たちは歌と踊りが大好きですが、公の場所ではなかなか「飲んで食べて、歌って踊って」というわけにはいかず、しかもカンボジアレストランは日本に数が少なく、スペースにゆとりのあるレストランがありませんでした。

 そこで西村さんは一念発起して、平塚の横内団地に、パーティや結婚式までできる店を出店することにしました。横内団地はインドシナ難民の人を中心に、南米の人など外国人が多数暮らしています。また隣接する商店街は、タイ料理、ラオス料理、ボリビア料理の店、ベトナム食材の店など国際色豊かな通りになっています。

 カンボジア料理店を待ち望んでいたカンボジア人で開店直後から週末は常に賑わい、カンボジア語のカラオケが夜遅くまで流れています。子どもの誕生日パーティには50人以上も集まるほどのお店になりました。

 値段も手ごろなことから、ラオスやボリビアの人たちも来店、国際交流の場になっています。日本人のアマチュアラテンバンドのライブ演奏も行われるようになり、日本人がスペイン語でキューバ音楽を歌い、カンボジアの人たちが楽しそうに踊るという、珍しい交流も始まっています。

支援内容
 カンボジア料理「アプサラ」は(財)神奈川中小企業センターのチャレンジショップ事業を利用しました。この事業は県内で新規出店を目指す事業者を応援するものです。商店街に新しい血が導入され、今までにない客層が集まることを期待した制度で、(1)ほかの事業者のモデルとなる新規性、(2)社会的ニーズに対応した地域活性化への寄与、(3)競争力が高く継続性が見込まれること、(4)具体性・実現性が高いことなどを総合的に判断して選定しています。

 「アプサラ」は、日本で暮らすカンボジア難民の心の拠りどころとして、またカンボジア難民子弟に言葉、歌、踊りなどカンボジア文化を伝える拠点として、さらには日本人を含むさまざまな民族の交流の場としての機能が評価されて、チャレンジショップに認定されました。具体的な支援としては、店舗改装費と家賃の一部助成や開業前後のコンサルタント派遣を受けています。

企業者の声
国際交流にも貢献している「アプサラ」と、経営者の西村オールさん
国際交流にも貢献している「アプサラ」と、経営者の西村オールさん
 県の機関が直接支援してくれるということがありがたかったです。また商売の経験が乏しいわれわれに、経営の基礎から指導してもらい非常に助かりました。自分たちだけでは、日本人との交流も進まなかったと思います。非政府組織(NGO)の人たちからもチャレンジショップの認定を高く評価してもらいたいへんうれしかったです。

担当者の声
 カンボジア料理はまだ日本人には抵抗感が大きいようですが、一度「アプサラ」を訪れ、本場の料理を味わい、現地のマーケットのような雰囲気に身を置くと、興味をもつ人が多く、カンボジア料理のファンも少しずつですが、確実に増えています。また難民事業本部の人から「日本の難民事業は言葉を教えるだけで精いっぱいだが、本来はこのチャレンジショップのような事業で、難民の自立を支援しなければいけないところだ」とお礼の言葉をもらいました。

企業基本データ
代表 西村 オール
住所 神奈川県平塚市横内3785-4
電話 0463-53-0929
e-mail apsara318@yahoo.co.jp
URL
従業員 3名
業種 飲食業
主要製品 カンボジア料理