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施策活用企業事例
独自の冷凍技術で「生の味に近い新鮮さ」を再現
株式会社アビー 平成19年
企業概要
 (株)アビーが細胞を生きたまま生(なま)に戻すことを目標に開発したCAS(Cells Alive System)冷凍技術は、急速凍結装置内に均一で微弱なエネルギーを発生させることで、冷凍過程での氷晶を極小にする技術です。

 このCAS技術を冷凍装置・調和振動保管装置・解凍システムに活かしてビジネス展開しています。CAS冷凍技術によって食品分野では「限りなく生の味に近い新鮮さを再現した」と評価され、生産者と消費者を直結した「おいしい冷凍食品」として各生産地の活性化にも貢献しています。

 この技術は海外からも注目されており、欧米の主要国やアジア各国との共同研究が進む一方、海外でのビジネス展開が拡大しています。さらに生物・医学・医療分野でもCAS機能が注目されています。「生に近い組織に戻す」、「細胞レベルで組織を破壊しない」という特徴が、各種組織の冷凍・保管・解凍・蘇生技術確立に貢献するものとして期待されており、大学や研究機関と共同で研究開発を進めています。

 例えば(独)医療基盤研究所霊長類医科学研究センター(茨城県つくば市)とは、「卵巣を傷めず凍結保存」する研究を推進していますし、 広島大学とは歯(歯根膜)の凍結保存再生技術により歯の銀行設立にいたっています。また国立育成医療センターとは生体肝移植に代わる移植再生治療法として、ヒト肝細胞の培養法と冷凍保存方法の確立に向けた研究開発を進めています。
冷凍食品からバイオセンサーまでCAS冷凍技術は貢献している

支援内容
 アビーが開発したCAS技術を生体・医療分野に応用する一環として、平成17年度地域新生コンソーシアム委託研究開発事業「麻薬探知犬をモデルとした新規においバイオセンサーの開発」への参加を各方面に呼びかけました。民間4社と3大学、1国立研究機関の協力で(財)千葉県産業振興センターが管理法人となって取り組んだものです。

 麻薬探知犬がもつ高い臭覚能力を臭覚受容体遺伝子として同定し、それをセンサー動物としての線虫に導入し発現させるという研究です。全体の開発はまだ途中ですが、同社が担当した線虫の生体冷凍保存技術は、医療分野などに幅広い応用が期待できるものです。

 今回のコンソーシアム活動を通じて、コーディネーターが中心になり、幅広い異分野との交流を図ったことは、同社の固有技術の発展や、新たな商品・技術開発にも大いに役立つものと考えています。

企業者の声
「センターの支援は多岐にわたりました」と言う大和田哲男社長
 平成10年11月に産業振興センターが運営するインキュベーション施設「東葛テクノプラザ」に入居して以来、新技術紹介や特許出願などの講習会参加、国内外企業・ユーザーへの紹介と見学、分析設備利用支援、公的委託研究への参加支援などを受けています。このように多岐にわたる支援のお陰で、企業として発展する基盤が整いつつあり、それほど遠くない時期にインキュベーション施設を巣立つことができると考えています。

担当者の声
 5年間の活動を通じて大和田社長とともに作り上げた大学や企業のネットワークが、コンソーシアム編成にたいへん役立ちました。この活動を通じて構築された信頼関係を次の発展につなげて欲しいと考えています。

企業基本データ
代表 代表取締役社長 大和田 哲男
住所 千葉県我孫子市並木7-3-9
電話 04-7184-2336
e-mail abi@abi-net.co.jp
URL http://www.abi-net.co.jp/
従業員 31名
業種 製造業
主要製品 食品分野向けCASシステムの製造・販売および医療分野へのCAS研究開発