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施策活用企業事例
地域の伝統資源とIT技術を活用し新たな息を吹き込む
株式会社サーガ 平成19年
企業概要
 (株)サーガは、平成18年に設立され、岩手の木材と地場産業の南部鉄・南部漆・漆染をコラボレーションした商品企画開発と製造を、IT関連会社の立ち上げで実績をもつ高橋和良社長ら、ITに強いメンバーで運営しています。

 高橋社長はIT関連会社時代に、電子カルテのエンジンソフトを手がけたことから、病院での「生と死」の場面をしばしば目にしました。こうした場面で人間が「手を握る」ことに感動した高橋社長は、IT技術と地域の伝統産業を結び付け、かつ、手をモチーフにした独自の商品を生み出そうと決心しました。

 その第1号商品となった「我杯」(わがはい)は、(財)いわて産業振興センターが主催している「いわてビジネスプラングランプリ2007」スタートアップ部門のグランプリに輝きました。これは木製の杯で、一人ひとりの手の握り (把持体)を削り上げたものです。

 購入希望者に特殊な化学粘土の杯を握ってもらい、手の形が付いた杯を、高精細3次元レーザでパソコン上に取り込みます。それに3次元の画像処理をし、1年間乾燥させた高樹齢の岩手県産材に削り上げます。さらに人手で磨いたあと、漆で仕上げます。杯は木製で軽量なため、バランサーとして、南部駒に用いる南部鉄製の蹄鉄パーツを底に取り付けるなど、南部地方にこだわった素材などを採用しています。

 3次元データの取り込みを高速化するためのプログラムについては岩手県工業技術センターと共同で開発、また、同センターとは速乾性漆の開発に取り組むなど、伝統技術とIT技術をコラボレーションすることで新しい価値を創造しています。
岩手の伝統技能をふんだんに取り入れた「我杯」

支援内容
 いわて産業振興センターでは、同社に対してビジネスプラングランプリ事業への応募支援をはじめ、岩手大学や地元金融機関などで設立した「いわて産学連携推進協議会」(リエゾンI)の助成事業のためのブラッシュアップ支援などを行っています。産業振興センター独自の総合的な支援事業であるITSA(岩手トータルサポートアソシエーション)を通じ、多くの専門家による戦略マップの作成や販路に関するアドバイスも行ってきました。こうした事業の中から見えてきたマーケットのさらなる拡大や、それに伴う知的財産の保護などの課題も解決へ向け支援していく予定です。

企業者の声
「情けに報いることを考えていきたい」と言う高橋和良社長
 今の事業を始めるまで県など行政機関の支援を受けようという発想はありませんでした。しかし地元素材を活用し、地元をベースに全国展開を図るためには、行政機関などと関わり、地元素材に関する情報の入手や販路拡大のための支援が必要になりました。

 産業振興センターなどからの提案や資金的支援も役に立ちますが、それにも増して行政機関による心からの応援や励ましが産業振興の根幹だと感じました。私が身を置いている世界はITです。Iはインフォメーションです。日本語では情報、つまり「情けに報いる」ことだと思っています。さまざまな支援を受けるにあたり、モノ作りにピッタリなシステムに仕上げることで報いていきたいとの思いを強くしています。

担当者の声
 IT業界で培った技術力をベースに、地域の伝統資源や伝統産業に新たな息吹を入れようという姿勢と、そのためのプレゼンテーションが多くの人に受け入れられています。伝統産業への新技術導入から新たな伝統が生まれることを期待しています。

企業基本データ
代表 代表取締役 高橋 和良
住所 岩手県盛岡市北松園3-4-6
電話 019-664-9717
e-mail senju@sagar.jp
URL http://www.sagar.jp/
従業員 4名
業種 岩手の木材、南部鉄・南部漆・漆染を使った商品企画開発と製造
主要製品 我杯、カタノブ