HOME > 支援情報・情報を知る > 施策活用企業事例

施策活用企業事例
マリンコラーゲン配合のヨーグルトが人気に
有限会社十勝しんむら牧場 平成19年
企業概要
 (有)十勝しんむら牧場は昭和8年(1933年)に富山から入植して以来、酪農業を個人経営していましたが、事業拡大を目指して平成6年に放牧による酪農へと転換、平成12年に法人化しました。

 同社は、「牛づくりは、土づくり」をモットーに、約70haすべての畑の土壌分析を行いました。放牧にあたって、土に何が不足しているのか、何が過剰に入っているのかを科学的なデータに基づいて正確に掌握するする必要があると判断しました。そこで土壌学、牛の栄養学の世界的な権威であるニュージーランド在住の農学博士に土壌分析やコンサルタントをお願いしました。分析結果をもとに土壌改良を行うなど、地道な努力の甲斐があって、同社製の牛乳は、地元でもブランド品として高い評価を得るようになりました。

 今では新鮮な牛乳生産牧場として確固たる地位を築いていますが、現経営者の新村浩隆社長は、単なる酪農業にとどまることなく、ミルクジャムやクロテッドクリーム(脂肪分60%程度の高脂肪クリーム)などのオリジナル商品の開発に取り組み、平成10年に「北海道知事賞」、「農林水産大臣賞」、「天皇杯日本農林漁業振興会会長賞」を、平成18年には第2回「HAL農業賞」経営部門優秀賞、第3回「コープさっぽろ農業賞」北海道知事賞・大賞など数多くの賞を受けています。

 新鮮な牛乳から採れる生クリームを使用し、クロテッドクリームを製造してきましたが、このときに大量の脱脂乳が発生するにもかかわらず、その多くは未利用のまま廃棄されていました。

 同社では、この未利用資源の有効活用策として、北海道大学や北海道立食品加工研究センターと共同で、脱脂乳に含まれる整腸作用やビフィズス菌増殖を促進するプロピオン酸菌を利用したヨーグルトを開発しました。

 さらに、このプロピオン酸菌ヨーグルトの高付加価値化を目指して北海道留萌市にある井原水産(株)と共同で、鮭皮を原料とする海洋性コラーゲン(マリンコラーゲン)を配合したプロピオン酸菌ヨーグルトを開発しました。道内にある複数の未利用資源を融合させ、互いのもつ機能成分を相乗的に組み合わせることに成功しました。
「アフタヌーンティーセット」は新鮮さが売り物
 
ヨーグルトミルクジャムも好評

支援内容
 (財)北海道中小企業総合支援センターでは、平成18年度に「マリンコラーゲンを配合したプロピオン酸菌発酵ヨーグルトの安定生産技術の開発及び機能性研究」というテーマに対して、研究開発費を助成しました。

 この研究ではプロピオン酸菌ヨーグルトの安定的な量産技術の確立、低分子マリンコラーゲンの製造、マリンコラーゲン配合プロピオン酸菌発酵ヨーグルトの機能性の立証などに取り組みました。

 量産技術に関しては、容器の膨張につながる炭酸ガスの発生を抑制する技術を確立することができ、マリンコラーゲンの低分子化については、必要な処理条件を絞り込むことができました。また、機能性の立証に関しては、脱脂乳の物性の改善や肝細胞での効果が確認されました。

企業者の声
新村浩隆社長は「より多くの人に食べてもらいたい」と言う
 3年ほど前から取り組んでいたプロピオン酸菌ヨーグルトの開発にあたり、研究開発費の助成を受けたため、滞っていた問題点が解消され、商品化することができました。

 今後は、より多くの人たちに機能性の高いこの商品を食べてもらえる取り組みを続けていきたいと思います。

担当者の声
 十勝しんむら牧場が井原水産と共同開発した「マリンコラーゲン配合プロピオン酸菌発酵ヨーグルト」は、平成19年3月30日にJR帯広駅構内にオープンした直営店舗で販売されています。山海の未利用資源は多く存在していますが、今回は未利用資源がもつ機能性を最大限に発揮するためのコラボレーションが奏功したもので、直営店では連日完売の状態です。

企業基本データ
代表 代表取締役社長 新村 浩隆
住所 北海道河東郡上士幌町字上音更西1261番地
電話 01564-2-3923
e-mail ushi@milkjam.com
URL http://www.milkjam.com/
従業員 14名
業種 食料品製造業、酪農業
主要製品 ミルクジャム、生乳、クロテッドクリーム、ヨーグルト、焼き菓子