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竹製温泉冷却装置「湯雨竹(ゆめたけ)」の開発と販売
株式会社ユーネット(ひょうたん温泉) 平成18年
企業概要
 当社は、大分県別府市鉄輪(かんなわ)にある「ひょうたん温泉」です。大正11年12月、奥さんのリュウマチを治すために、大阪からはるばる別府にやって来た創業者は、運良く温泉を掘り当てました。そこで、大ファンであった豊臣秀吉の旗印である「千成ひょうたん」と同じ型の浴槽を作り、この温泉を「ひょうたん温泉」と名付け営業を開始しました。

 現在は、大分県内だけでなく、福岡、東京といった県外からの旅行客も多く、露天風呂、砂湯、温泉吸入・飲泉の他、蒸し湯・瀧場・足湯等のいろいろな温泉を楽しんでいます。

 ひょうたん温泉は、典型的な火山性の温泉地帯である別府市の鉄輪温泉地区にありますが、温度は101℃と高温です。そのため入浴するには、適温まで温泉を冷やす必要があります。高温の湯を冷やすには、次の4つの方法が考えられます。

(1)時間をかけて、浴槽に少しずつ溜めながら冷やす
(2)水を加える
(3)タンク等で溜め置きをする
(4)クーリングタワーや熱交換器等を使う


 しかし、これらの方法には、時間がかかる、加水により温泉成分が薄まる、水道代の負担が大きい、タンクの設置に費用がかさむといった問題があります。

 そこで、大分県と共同で、昭和20〜40年代まで全国で広く採用されていた流下式塩田の仕組みをヒントに、冷却装置を開発しました。それが、「湯雨竹」です。101℃ある高熱温泉が、竹枝を伝わって落ちる数秒間で45〜46℃まで冷却されています。現在、この冷却された温泉を浴槽に送り、源泉100%のかけ流しの、本物の温泉をお客様に楽しんで頂いています。
竹製温泉冷却装置「湯雨竹」
 
冷却装置

支援内容
 平成16年度に、大分県産業科学技術センター、大分県竹工芸・訓練支援センターは、同社と共同で「竹製温泉冷却装置の開発に関する共同研究」を開始し、平成17年4月、「温泉冷却装置」として実用新案を出願し、同年7月に「ひょうたん温泉」で第1号機を実用化しました。

 財団法人大分県産業創造機構は、平成17年4月の経営革新計画の承認を機に支援を開始し、装置を製造する会社を紹介すると共に、販売面を中心に支援を始めました。

 同社は、その後、平成17年度大分県のグッドデザイン開発事業に選定され、「竹製温泉冷却装置」のデザイン開発を大分県産業科学技術センターとともに進め、同年11月からは大分県・別府市と共同で、「竹製温泉冷却装置」のコンパクトタイプの共同開発を行いました。また、平成18年5月、別府市有区営温泉「渋の湯」に、共同開発したコンパクトタイプの1号機を納入・設置しています。

企業者の声
代表取締役
河野純一氏(左)と専務 河野健司氏(右)
「湯雨竹」は天然素材である木と竹だけで作られており、製造コストもメンテナンス費用も、従来に比較して極めて安くなっています。

 また、温泉に来られるお客様にとっては、この装置を見るだけで癒されているようで、今回、大分県や財団法人大分県産業創造機構の支援で、このような装置ができ上がったことにとても感謝しています。

 将来、日本各地の温泉地で、この冷却装置を見かけることができる日が早く来ることを希望しています。

担当者の声
 別府は日本一の温泉都市であり、また大分県は竹が特産です。その別府の高温の温泉を、県の特産品である竹で冷却する装置が生まれたことは、一石ニ鳥の効果もあり、また一つ観光都市別府の話題が増えたことになります。

 全国の温泉地でこの装置が見られるように、財団法人大分県産業創造機構は今後も同社を支援していきたいと考えています。

企業基本データ
代表 代表取締役 河野純一
住所 大分県別府市鉄輪159-2
電話 0977-66-0527
e-mail hyotan-onsen@muse.ocn.ne.jp
URL http://www.hyotan-onsen.com/
従業員 22名
業種 公衆浴場業
主要製品 竹製温泉冷却装置「湯雨竹(ゆめたけ)」

提携に関する情報
 新製品の販売先として、全国の高温の源泉を持つ旅館・ホテル・入浴施設を考えています。

 また、温泉施設だけでなく、高温の水を冷却する必要のある工場等でも使うことができます。これからは、そのようなニーズのある製造業者や、建設会社・設備業者への販売も考えています。

 販売にあたっては、代理店契約等の連携も現在検討中です。