HOME > 支援情報・情報を知る > 施策活用企業事例

施策活用企業事例 戻る
蓄積してきた土木技術やノウハウを活かした「アンカー工維持管理システム」を事業化
株式会社相愛 平成18年
企業概要
 当社は、土木工事、各種調査、試験、測量、設計、地域振興計画等のコンサルティング等、公共事業関係を中心に事業展開を拡大してきました。近年、公共事業の減少に伴い、経営環境は厳しい状況に陥りつつあり、従来型の公共事業への依存から脱却するため、新事業分野の開拓・進出が大きな課題となっています。

 自社製品開発、環境関連事業開発等、複数の新事業分野への取り組みを進めていますが、その中で、これまで蓄積してきた技術やノウハウを活かした「アンカー工維持管理システム」の構築と事業化を重点的に進めています。

 アンカー工(工法)とは、地すべりや崩落の危険性がある斜面を、鋼線等で固定する工法です。「アンカー工維持管理システム」は、アンカー工の施工後の荷重計測データ、施工年数、材質、地質等をデータベース化して、当該工事の健全度評価を行うシステムです。健全度評価にもとづき、アンカー工のメンテナンス時期や、メンテナンス内容等の計画策定を効率的に行うことができます。このシステムは、当社が開発や建設の軸と考えている「環境の保全・創造」の大きな力になります。

 このシステムを実用レベルで稼動させるためには、さまざまな状況におけるアンカー工の計測データを蓄積し、健全度算出モデル式の精度を高めなくてはならないため、現在当社は、この新事業の実現に向けて邁進しています。
油圧ジャッキ
「従来型」
 
油圧ジャッキ
「試作器」

支援内容
 財団法人高知県産業振興センターでは、この「アンカー工維持管理システム」事業化の取組みに対し、平成16年度から専門家を派遣して、継続した支援を行っています。

 まず、平成16年度は、同社のアンカー工維持管理事業分野における優位性を保ち、同社の利益を侵害されないようにするため、特許戦略策定、特許権確立のノウハウを修得するために弁理士を派遣しました。

 平成17年度は、「アンカー工維持管理システム」のデータベースを構築する「緊張力データ」の収集に必要な機器(油圧ジャッキ)を開発するため、開発・設計の専門家を派遣しました。

 平成18年度には、同社の維持管理システムを土木学会で発表したところ、前年度に開発した油圧ジャッキが、既存機器にあった可搬性や取扱上の課題を解決していることから、油圧ジャッキ単体での引合いがあり、需要が見込める可能性が出てきました。そこで、自社商品として市場に投入していくことを計画し、油圧ジャッキの商品化について引き続き専門家を派遣しています。

企業者の声
 当社が平成16年度から立ち上げた新事業である「アンカー工の維持管理事業」は、本業であるアンカー分野(設計、施工)の延長線上に位置付けられる事業ですが、新事業として実施していくためには新しい機器の開発、産業財産権(特許)の取得等、当社にとって全く新しいことへのチャレンジも必要となっていました。そこで、これらの課題を解決するため財団法人高知県産業振興センターが行う専門家派遣事業を活用し、専門家の助言、指導を受けることとしました。

 こうした支援が一般的には単年度で終わることが多い中で、同振興センターからは課題に応じて継続的な支援を頂き、結果として当該事業に関する特許取得、機器の開発、商品・サービスの構築につなげることができました。また、今回の支援で得たノウハウ及び知見は、企業の資産として当社が行うその他の新事業にも活かされております。

担当者の声
 産業財産権(特許)の確立からスタートして、モノづくり、そして本流ではないものの結果として「売れる=お金を稼ぐ」ところまで支援できたことによって、継続した企業支援の必要性を再認識させて頂きました。

企業基本データ
代表 代表取締役 永野敬典
住所 高知県高知市重倉266-2
電話 088-846-6700
e-mail
URL http://www.soai-net.co.jp
従業員 67名
業種 その他(建設業関連)
主要製品 調査、測量、計画、設計、工事