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遺体の新しい衛生保存方法の開発を行う大学発ベンチャー企業
有限会社バイオサム 平成18年
企業概要
 遺体を保存するために防腐、殺菌、修復の処置を施すことを「エンバーミング」といいます。当社は、従来とは全く異なるエンバーミングの方法である「アンジェプラン」を開発しました。従来のエンバーミングは、身体の血液とホルマリンを入れ換える灌流固定と呼ばれる方法でした。

 当社の開発した「アンジェプラン」は、体の腔部や腐敗しやすい部分に独自に開発した保存液を注入する方法です。この方法ですと、血液等の体液を処理する必要がなく、衛生的かつ短時間で処置ができます。大規模な施設や設備も必要ありません。ドライアイスを用いなくても室温で約10日程度の保存が可能で、大規模災害時等、身元確認までの遺体保存にも有効であると考えられます。

 独自開発した保存液というのは、非ホルマリン系アルデヒドやアルコール等を混合した固定液で、「アンジェフィックスリキッド」という商品名です。腐敗の原因となる体内の細菌やウイルスを死滅させ、組織の変質を防ぐことができます。腐敗臭もほとんど感じなくなるうえ、感染症の心配もなくなります。

 何らかの事故に遭った場合や闘病のために変わってしまった顔も、生前の元気な時の表情に近づけることができる施術が「アンジェリペア」です。最愛の人を亡くした遺族に対する精神的ケアにもなります。

 エンバーミングは、日本では年間1万件程度しか実施されておらず、これは死者全体の約1%にすぎません。「エンバーマー」と呼ばれる、エンバーミングのライセンスを持った技術者が少ないのがエンバーミング実施が少ない一つの要因です。今後は、滋賀医科大学と連携しながら「アンジェプラン」の普及と技術者の養成を進め、エンバーミングの実施拡大も図っていこうと考えております。
滋賀医科大学
バイオメディカル
イノベーションセンター
 
固定液
「アンジェフィックスリキッド」

支援内容
 平成15年〜17年の3ヵ年、滋賀県提案公募型産学官新技術開発事業に、同社の細胞治療の研究開発が採択されました。また、平成17年には専門家派遣事業として弁理士を派遣し、特許戦略プラン構築の支援をしました。その結果、5つの商標と4つの特許を申請しました。「アンジェプラン」については、財団法人滋賀県産業支援プラザの事業可能性評価「めきき・しが」で、Aランクと評価しました。市場ニーズの高さ、技術の先進性、ノウハウの独自性・発展性等で事業化の可能性を高く評価したためです。その際、葬儀社との業務提携や「アンジェプラン」の施術できる技術者を育てるカリキュラムの作成、自治体の地域防災計画への組み込み等、ビジネスプラン構築の支援を行いました。

企業者の声
代表取締役
西尾斉氏
「めきき・しが」でAランク評価を頂き、学外の評価が高まり、さまざまな人とのつながりができたことが一番のメリットです。また、取材を受ける機会が増え、日本ではまだまだ知られていない遺体保存の認知度が上がりつつあることはうれしい限りです。

担当者の声
 同社の開発した「アンジェプラン」を施せば、遺体保存期間が延び、海外赴任等で遠方にいる家族も葬儀に駆けつけることができるようになります。また、A型・B型・C型等の肝炎や結核等の二次感染を防げるといった利点もあります。今後、大きな需要が見込めるのではと考えています。

企業基本データ
代表 代表取締役 西尾斉
住所 滋賀県大津市瀬田月輪町 滋賀医科大学内
電話 077-548-2317
e-mail info@biosums.com
URL http://www.biosums.com/
従業員 1名
業種 医療関連サービス業
主要製品 ・遺体の防腐処置と修復、衛生保存技術の研究・開発。蛋白解析、医学診断・鑑定、診断キット開発、細胞治療等。
・アンジェケア、アンジェリペア(表情の修復)、アンジェプリザーブ(衛生保存処置)