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ゼンマイエネルギーを使った、環境にやさしく、楽しい音声ガイドを開発
東洋ゼンマイ株式会社 平成18年
企業概要
 当社は、昭和5年の創業以来、特殊鋼帯の熱処理技術を構築しながら、ゼンマイバネの製造一筋に事業展開をしてきました。現在、玩具用ゼンマイでは世界シェアの30%、タイムスイッチでは約60%を占める他、自動車シートベルト用、家電用等幅ひろく生産しております。

 近年、コスト削減のため海外に進出するメーカーが増え、取引先の国内生産は縮小してきておりますが、当社では、引き続き国内での製造を続けたいと考えております。ゼンマイの持つ特性を活かし、ゼンマイ部品だけでなく最終製品を開発することで、新たな市場の創造を図っていこうと考え、最初に、ゼンマイの動力で発電する装置を開発しました。

 ハンドルを回しゼンマイを巻きあげた後、その戻る力で発電する装置で、この装置を音声による案内や音楽の再生を行う機器に組み込み製品化しました。チップ化した音声メモリーと小型発電機を組み合わせた機構の製品というわけです。バッテリーを使用しないことから環境負荷がゼロであるうえ、電源不要のため野外にも簡単に設置でき、管理が簡単です。火災の心配もないことから、相次いで引き合いがきております。

 既に、県内の観光地や公園、博物館等で利用されており、富山空港には5ヶ国語の音声ガイドが設置されました。また、東京池袋のサンシャイン60の展望台には、音声ガイド望遠鏡が設置されております。

 今後、全国各地の展示会に出展し、商店街の案内、野外イベントの会場ガイドといった用途での利用開拓を推進していこうと考えております。長谷川社長は、「使う人に近いところで考え、造る」事業であると考えております。
ゼンマイ式 観光望遠鏡
(音声ガイド付)
 
ゼンマイ式音声ガイド付案内装置

支援内容
 平成15年4月、同社では専門部署を設置し、ゼンマイ式音声ガイド装置を新しい事業としてスタートされましたが、この時、財団法人富山県新世紀産業機構・中小企業支援センターに来所され、特許性や開発資金の相談をされました。同機構では、特許取得の可能性と利用価値が高いと考えられたので、富山県工業技術センター内の知的所有権センターを紹介するとともに同行し、権利獲得の支援を行いました。結果、平成16年6月には、意匠登録と特許出願を行うまでに至りました。

 資金面では、製品開発のための「さきがけ研究費開発助成事業」の申請を支援し、同社に、同事業による助成を受けてもらいました。また、同社は「とやま産業クラスターネットワーク構築事業」にも選定され、産官学の連携に参加されています。

 平成16年には、開発製品をより多くのヒトに認知してもらうため、同中小企業支援センターの「販路発掘・事業化総合支援事業」に採択し、販売戦略のための販路発掘コーディネーターを半年間派遣しました。更に、製品情報の発信と市場での反応確認のため、平成16年2月に東京ビッグサイトで開催された「エコプロダクツ2004」、平成18年2月に神奈川県横浜市で開催された「震災対策技術展・自然災害対策技術展」への出展支援も行いました。

企業者の声
代表取締役
長谷川光一氏
 企画から開発・製造・販売に至るまで、必要な時期に適宜支援を受けることができ、感謝しております。今後は、災害時に安全に避難誘導を行う「災害避難誘導・情報案内システム」等の関連機器に発電装置を組み込むべく、発電装置の小型化のための共同開発や製品販売等で、他の企業との「新連携」を検討しておりますので、引き続き支援をお願いしたいと思います。

担当者の声
 多様なゼンマイ作りを通じて培ってきた技術力と「電化が進んでもゼンマイの必要性は変わらない」とした社長の強い信念のもと、「ゼンマイ音声ガイド」は同社の第二の柱の商品と成長しています。

 さまざまな動力源として古くから活用されてきたゼンマイに着目し、次々と商品化するアイデイアに敬服しているところです。今後も引き続き支援を行っていきたいと思います。

企業基本データ
代表 代表取締役 長谷川光一
住所 富山県黒部市岡435
電話 0765-52-0208
e-mail
URL http://www.zenmai.co.jp
従業員 38名
業種 製造業
主要製品 各種ゼンマイバネ 各種バネ用ステンレス鋼帯 焼入鋼帯