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廃PETボトルを利用したコンクリート補強用繊維の開発
株式会社サンゴ 平成18年
企業概要
 当社は、昭和24年3月にサンゴ金網商会として創業し、土木用コンクリート部材の芯材になる金網の生産等で事業を拡大し、全国に工場展開している企業です。

 バブル崩壊後の長引く建設不況で大きな影響を受け、平成13年10月には民事再生法申請という危機的状況にまで追い込れましたが、社長のリーダーシップのもと、厳しい合理化策の断行と顧客重視の経営姿勢で取引先や金融機関の理解と協力を得て、平成17年6月に企業再生を果たしました。

 主力事業は、土木用の各種金網、型枠、メッシュパネルシステム天井等の土木資材、建設資材の製造・販売ですが、独自製品の開発に熱心な企業で、企業再生中も再生後の成長を目指し、廃PETボトルのリサイクル原料を利用したコンクリート補強用繊維を製造販売するという新たな事業に取り組んでいきました。

 新事業のコンクリート補強用PET繊維(商品名:テレフタロンAC)は、PETボトルリサイクル素材の性質を活かし、高度な加工技術で細い繊維に延伸加工し、表面に特殊な凹凸加工を施して短く切断した繊維です。これをコンクリートに混入して打設することにより、その強度が上がり亀裂・剥離が生じなくなります。「テレフタロンAC」は、従来品に比べ安定性、施工性に優れ、ユーザーから高く評価されています。平成17年度に大手建設会社の国道トンネル工事に採用され、事業の拡大が期待されています。現在、大手ゼネコンからの受注に対応できるよう、生産能力の拡大とコストダウンに取り組んでいます。
<第二名神高速道路甲南トンネル>コンクリート吹付と覆工コンクリートに使用
 
PET繊維

支援内容
 平成17年度に「テレフタロンAC」をビジネス可能性評価事業で「事業可能性大(A評価)」と認定しましたが、関連する先行特許があったため、評価申し込み段階から関連する先行特許対策と特許戦略について、経営助言と知的財産権の専門家派遣による支援を実施しました。その結果、先行特許権者との実施権についての合意が図られ、また技術・特許マップを作成することにより、今後の特許戦略を明確にすることができました。

 また、審査で拒絶された特許は、専門家の助言に基づき内容を補正して意見書を提出した結果、特許査定されました。

 平成18年度は、連携支援機関である県産業技術センターの協力を得て、製品量産技術の開発と低コスト化に取り組んでいます。

企業者の声
代表取締役社長
丸山誠一氏
 この商品開発にあっては、東京大学と神奈川県の絶大なご指導、ご支援を語らないわけにはいきません。とりわけ神奈川県には、資金面で工業振興課より補助金を頂き、神奈川県産業技術センターからは、技術支援と数えきれない試験を実施して頂き、更に県土木部には、積極的な試験施工を受けて頂きました。加えて商品化後は、財団法人神奈川中小企業センターよりビジネス可能性評価事業でA評価の認定を頂き、商品の信頼性を高めるとともに、情報発信の面でも広い宣伝効果を得ることができました。

担当者の声
 同社は、産学公連携にも熱心な企業で、大学や公的機関と密接な関係を構築し新製品開発に成功しました。現在は、新市場の開拓とコストダウンに取り組んでおり、財団法人神奈川中小企業センターでは、今後も生産体制の構築、販路開拓面等多面的に引き続き支援を進めていきます。

企業基本データ
代表 代表取締役社長 丸山誠一
住所 神奈川県横浜市港北区岸根605
電話 045-473-3535
e-mail sango@sango-jp.com
URL http://www.sango-jp.com/
従業員 54人
業種 建設用・建築用金属製品製造業
主要製品 建材の製造・販売
土木使用部材の開発・製造から施工