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高齢者用多機能ハウスの開設
白木産業株式会社 平成17年
企業概要
 公共事業の大幅な削減から、数年前より建設業の新分野進出が大きな課題となっていた。こうした状況下、白木産業(株)の地盤である周防大島町は、全国でも有数の高齢化地域であることに着目し、当社は平成11年11月に(有)しらきを設立して、いち早く介護事業に進出し、新規事業の基盤を構築した。

 介護保険の現状では、現在の水準の介護サービスを続けると、2025年には20兆円に達し保険財政が破綻するという。こうした状況から、施設サービスの給付抑制を図り、在宅サービスによる要介護者の自立に誘導している。当社が開発した「高齢者用多機能ハウス」はこうした状況に対応したビジネスプランである。

 また、周防大島町の東和地区では特別養護老人ホームへの入居待ちが約70人程度あり、病院における3か月経過の患者数も相当数いる。さらに、親族や子供がいるものの遠隔地のためショートスティを常時利用し、緊急の利用が困難な状況となっている等を背景に、入居者を確実に取り込むことができた。
高齢者用多機能ハウス
 
製品等
(高齢者用多機能ハウスの概要)
拡大図

支援内容
 「高齢者用多機能ハウス」とは、施設の中に訪問介護サービス及び介護用品レンタルサービス、医療機関との緊急連絡サービスを提供する全国でも珍しいタイプの施設である。これは、高齢者の多くが住み慣れた地域あるいは田舎で、家族にも余り迷惑をかけず、安らぎと安心のもとで暮らしたいというニーズに沿った施設である。しかも、建設業の白木産業(株)と介護の(有)しらき、双方の得意分野を生かし相乗効果が期待できることから、商工会や山口県中小企業支援センターに相談し、経営革新計画を作成、平成16年2月に承認を受けた。

 その後、山口県中小企業支援センターのサブマネージャーの提案もあって、3月に事業計画を精査し事業可能性評価委員会の審査を受け、事業可能性大(A評価)の評価を得た。そして5月には(財)やまぐち産業振興財団の重点支援企業となり、事業化にさらに弾みがついた。

 ユニークな発想の「高齢者用多機能ハウス」であるだけに他に例がなく、間取りの設計や家賃、PR方法、介護保険や建築基準の手続き、資金調達に至るまで想定外の難題が次々と生じた。しかしながら、これらの課題を社長と専務の楽観的な性格で克服し、平成17年3月下旬に開設された。

 平成17年3月18日付けの中国新聞に以下の記事が掲載された。

 『要介護高齢者の自立を支援する高機能賃貸アパート「しらき村」(23室)が周防大島町西方に完成した。介護事業所を併設してヘルパーらがサポートする他、インターネットによるNTTの高齢者見守りシステムを県内で初めて導入。交流スペースも設け、入居者主体のコミュニティーを目指す。(以下省略)』

企業者の声
代表取締役
迫田一弥氏
 総額2億5千万円を投資した施設が完成し、3月12日から14日までの3日間、施設見学会を開催した。折込チラシを周防大島町一帯に配布したところ、町外からの見学者も含め連日百数十人の見学者が訪れ、確かな手応えを掴んだ。3月20日から入居が始まり、大島を舞台に高齢者を対象とした新たな生活の試みが始まる。

担当者の声
 周防大島町内では、県の経営事項審査の評点が常にトップランクにあるにも係わらず、現状に甘んじることなく将来の事業に危惧を抱いている当社であった。

 経営革新計画の承認申請は、自社の新しいビジネスプランの可能性を検討して欲しいためであった。3年前に立ち上げた介護事業の決算が3期目で初めて利益を出し、その次に計画をしていた新ビジネスがこの「高齢者用多機能ハウスの建設と運営」であった。

 この新ビジネスの展開に大きな課題となったのは資金調達である。そこで、事業可能性評価委員会の審査でA評価を受けて金融機関及び山口県信用保証協会等とも協議を行い、当初の調達の目的である私募債での調達は無理であったが、借入調達が可能となった。

 新ビジネス進出に伴う大きな課題を乗り越え、この度、施設新築にこぎつけた。建設業の公共工事依存からの脱皮を目指す企業の一つと捉えられる。

企業基本データ
代表 代表取締役 迫田一弥
住所 山口県周防大島町大字外入2081-1
電話 0820-78-1230
e-mail kazuyas@aioros.ocn.ne.jp
URL http://www13.ocn.ne.jp/~srk/
従業員 39名
業種 建設業
主要製品 建築、土木