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異業種展開でマニアック“ビンテージスピーカー”を復元
有限会社メガネのスズキ 平成17年
企業概要
 元来の業務は、眼鏡、時計、宝石の販売・補修と、携帯電話の販売である。現在は、第2創業として、マニアックスピーカーの製造・販売へと、異業種展開(兼業)を遂げている。

 現経営者は、20代前半は東京で作曲や音楽記事の執筆など音楽関連の自由業に就き、20代後半に実家の家業を手伝い始めて東京と山形を往復する日々を過ごし、30歳以降になり本格的に家業を継ぐため当地に腰を据えた。しかし、元来の取扱商品がいつまでも好調を続けるのは難しく思われ、将来を見据えてマニアックスピーカーの復元に取り込むこととなる。

 中学の頃から音響機器の収集を趣味としているが、10年ほど前にビンテージスピーカーの最高峰であるウエスタン・エレクトリック社製スピーカーを購入したことから、関連する特許の時効を確認のうえで同スピーカーのレプリカを製作し、家業を手伝いながら再現したスピーカーの製造・販売を行なうこととした。

 そのスピーカーは、同社が1940年代まで生産していたスピーカー「TA4181」で、同年代以降、音響設備機器に関しても技術の進歩は著しいが、それはコストダウンが進んでいるだけであり、音質などは70年前のスピーカーである同機を超えるものがないと言われる。従って、その再現は、オーディオマニアが当社の技術力を認めるもとになる。

 ビンテージスピーカーの再現は、あくまでも今後のオリジナル製品の開発のためのファーストステップである。新参のメーカーが良いものを作ったと言っても自己満足としか評価されないため、最高のものをまず復元し技術力があることを証明した。今後はそれを超えるものを作り、オーディオマニアのニーズに応えていくことを目指している。
店舗

支援内容
 まず、センター担当者と共に音響機器が専門の大学の先生を訪問し、名器であるウエスタン・エレクトリック社製スピーカーが、はたして再現できるかどうかを相談した。当初、先生の意見は非常に難しいとのことであったが、スピーカーメーカーの紹介を受け、その後は、一つ一つの部品ごとに再現が可能かどうかを、順次多数のメーカーへ伺い確認した。当時は、どこにどのような部品メーカーがあるかわからなかったため、センター担当者によって様々なメーカーとのマッチングが行なわれた。特に、メーカーへ同行訪問することにより、メーカーから信用を得ることができたことが非常に有益であった。

 更に、一般的には部品の名前や加工方法等で欲しい部品の相談が行なわれるが、センター担当者が製造業の経験がない相談者に代わって必要機能の技術的な翻訳を行ない、製造業側に伝わるような言葉に直すなど、きめ細かな対応を進めた。

 こうして、技術課題の解決、OEM(相手先ブランド製造)生産委託先の選定、資金調達からマーケットリサーチまで、様々な支援を実施した。これらの成果として、新たな中小企業新事業活動促進法・経営革新計画の承認を得ている。

企業者の声
取締役専務
鈴木 伸一氏
 念願の名器を再現できたことは、センターのご支援のおかげである。一つ一つの部品ごとに、どこに行けばいいか的確に結びつけていただいた。さらに、私個人が交渉に臨んでも門前払いになるが、同行訪問などの支援があり、責任者と直接話ができる機会を作っていただいた。いろんな意味で一連のご支援がなければ、こんな事業はできなかったと思っています。

担当者の声
山形県新事業支援センター
サブマネージャー
庄司孝一氏
 完成までにもう少し時間がかかると思っていましたが、3年でよく完成することができたと思います。また、レプリカのスピーカーができあがっただけで満足せず、オリジナルのスピーカーの作成や音響システムとしての販売など、常に上を見て取り組まれており感心しています。

企業基本データ
代表 代表取締役社長 鈴木藤夫(第2創業:専務 鈴木伸一)
住所 山形県上山市二日町7-6
電話 023-673-1121
e-mail docomo-k@mail.dewa.or.jp
URL http://www.gip-laboratory.com
従業員 14名
業種 時計・貴金属等小売業(第2創業:音響スピーカー製造販売業)
主要製品 眼鏡・時計・光学機器・貴金属・携帯電話(第2創業:個人および業務用音響スピーカー)