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5Sはモノづくりの基本、半信半疑の取り組みが30%ものコストダウンを実現!
煖エ水産 株式会社 平成16年
企業概要
 九州最東端の鶴見崎南側に位置する当地は、周辺海域で獲れる新鮮な魚と、干し物に最適な“からっ風”という立地条件を活かして、古くから水産加工が行われ、鮮度と味にこだわった“米水津ブランド”の「いわし丸干し」や「あじ開き」は、大分県の一村一品として、関東・関西市場で高い評価を得ている。

 当社は、こうした地元名品の産地化に先導的な役割を果たしているトップ企業で、煖エ社長はこれを地域全体として盛り上げて“地域ブランド”にまで高め、かつての家業を企業へと脱皮させたリーダーのひとりである。

 創業は大正5年。伝統漁法である巻き網船団を経営する傍ら、昭和4年3月に水産加工業を開始、昭和55年6月に法人化した。“何よりもお客様を大切に”をモットーに、関東・関西地区での市場動向を調査するとともに、消費者の嗜好(塩分や容量、パッケージ等)にいち早く対応しながら伝統の製法に磨きをかけた、安全・安心を第一とした、より良い製品づくりを推進。最近では全国各地の生協へも通年出荷している。

 また、近年は経営にITを積極的に活用。資材・製品在庫から販売先情報、人件費までを一括管理し、製品別の原価計算まですべて分かるようにしている。平成17年1月末からは、従来の顧客に加えて新たに一般消費者を対象とする「豊後の干物」サイトを開設して、インターネット通販にも乗り出している。
作業(5Sの徹底で加工量が大幅にアップ。今年度は作業台の木製からステンレス製への切り替えにも取り組んでいる)
 
製品(米水津ブランドとして全国的な評価が高い、あじの一夜干し)

支援内容
 当社は、これまでにも大分県産業創造機構を通じたエネルギー使用合理化等の支援制度を活用しているが、平成15年7月から技術アドバイザー制度を活用し、「業務の効率化」「コスト削減」「人材育成」を主目的に、“5Sによる工場改善”に取り組んだ。5Sとは、「整理・整頓・清掃・清潔・躾」の頭文字。当初は社長自身が「何で今更・・・。そんな時間があれば作業してもらった方が良いが、在庫管理には効果があるかもしれないな」という程度の消極的な考えからのスタートだった。

 ところが、専門家による職場分析で指摘された数々の問題点をひとつひとつクリアしながら進めた、この5Sによる工場改善は、「モノづくりにとって基本がいかに大切かを再認識させられた」と言わせるほどの、予想をはるかに超える成果を挙げた。売上高は10%伸び、コストは30%も削減されている。

 平成16年度は、5Sに続く工場改善として「生産設備の見直し」に支援を受けているが、ベルトコンベアおよび自動洗浄機の試作品がすでに完成、現在、ステンレス製作業台の開発に取り組んでおり、さらなるコストダウンと生産性向上に大きな期待を寄せている。

企業者の声
代表取締役の
煖エ治人氏
(5Sによる工場改善に引き続き、今年度の設備改善で試作した原料魚の 自動洗浄機に大きな期待を寄せる)
 正直なところ、半信半疑での取り組みでしたが、その成果に驚いています。整理・整頓が行き届き、原料保管場所がすぐにわかりますので、段取り時間が大幅に短縮されたことが生産性向上・コスト低減に繋がっていると思いますが、何よりも大きいのが従業員の意識改革です。5Sが当たり前のこととして定着するように、継続的に推進して行きたいです。

担当者の声
総合支援課
サブマネージャー
足立 紀男氏
 当社では、5Sを基本とした工場改善の支援を実施した結果、30%のコストダウンを達成し、売上高も向上しています。今後は、コンベア・ラインや自動洗浄機等の設備面の開発を実施し、更なるコストダウンを図るとともに、地域の雇用拡大についても期待しています。

企業基本データ
代表 代表取締役 煖エ治人
住所 大分県南海部郡米水津村宮野浦21の1
電話 0972-36-7006
e-mail h.takahashi@bungonohimono.co.jp
URL http://www.bungonohimono.co.jp
従業員 44名
業種 製造業
主要製品 水産加工(いわし・あじの丸干し、あじ・鯛等各種一夜干し類の加工販売)