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発想を根底から覆す工法開発により、建築業界に画期的な旋風を起こす
フジ化成工業 株式会社 平成16年
企業概要
 当社は、FRP(強化プラスチック)船舶芯材の硬質塩化ビニール発泡体「ビニフォーム」の製造企業として、昭和41年に設立し、同46年に町の誘致企業として現在地に移転してきた。

 その後、同49年に建設資材用不燃・準不燃断熱材の炭酸カルシウム発泡体「ロックセルボード」を開発し、製造を開始した。しかし、断熱材の業界は上位3社が業界売上の5割近くを占め、中小メーカーでは対抗し得ない状況にあった。また、発売した発泡断熱材が石油危機の影響で売れなかった上に、工場内に積み上げていた裁断層(くず)が周辺の反発を招くなどの問題が発生した。これに対応するため、断熱材をセメントに混ぜて骨材として生産するほか、研究開発に3年を費やし、古タイヤを使った防音マットや、廃棄磁気テープを入れたセメント断熱枠を開発するなど、多くのチャレンジを重ねていたが、厳しい経営環境が続いていた。

 そのような時期、設計事務所から、当時一般的であったコンクリートの室内側に断熱材を設置する「内断熱」より、コストや納期面で特別な工法と言われていた「外断熱」の方が優れた性能が得られるというアドバイスがあった。この助言に呼応し、断熱材として安全性、安定性に優れた特性をもつ、当社が開発した「ロックセルボード」を活かした効果的な外断熱工法を、設計事務所と連携を取りながら研究・開発した。その結果、断熱材として直接外壁仕上げが可能で、既存建築物にも直接貼付けができ、建築物の性能アップをもたらし、コストや工期等の軽減につながり、廃棄物の減少にもなる、環境に優しい独自工法が完成した。

 この逆転の発想とも言える工法の発表が国内外で大きな脚光を浴び、建築業者や素材メーカーから問合せ・注文も多くなり、生産体制の強化、販路開拓の拡充などを行ったことにより、3年後には170%の増収・増益を目指すほどの勢いとなっている。
RCB外断熱工法により完成した建物
その他の写真一覧

支援内容
 従来から製造していた製品を逆転の発想により新たな工法として打ち出し、多大な成果を生んでいるが、独自の工法というソフト開発であり、これを全国展開するにあたり販路開拓の戦略と資金手当てに苦慮していた。

 そこで、まず企業全体の取組みとするため、平成8年、13年に創造活動促進法の認定を受けるよう経営改善の支援を行なった。そして、同13年には「創造技術補助金」、14年には経営革新支援法承認、「やるき補助金」、VC(ベンチャーキャピタル)投資を受ける等、資金面・計画面への支援を、更に、老朽化した製造設備を改善するために設備貸与制度の導入を斡旋した。

 また、販路開拓のために平成16年「とっとり産業技術フェア」への出展を行なったことにより、県内外の建築関係業者、設計事務所などから多くの問い合わせがあり、今では大幅な増収増益が見込まれる状況となった。

企業者の声
代表取締役
笠原 兼典氏
 独自の画期的な工法開発であったが、当社の最も課題となっていた資金面、設備面、販路面に産業振興機構と産業技術センターの具体的支援が得られ、全国展開を行なえるようになり大変ありがたかった。

担当者の声
 環境型ビジネスへの取り組み企業は多いが、本件は、他社に類例のない工法を確立し、評判を高めたことにより、結果として自社製品を売り込むことに成功した事例である。

企業基本データ
代表 代表取締役 笠原兼典
住所 鳥取県西伯郡岸本町大殿1241−1
電話 0859-68-2721
e-mail rcb@fujikasei-kk.com
URL http://www.fujikasei-kk.com/
従業員 50名
業種 建設資材製造業
主要製品 炭酸カルシウム発砲体「ロックセルボード」