HOME > 支援情報・情報を知る > 施策活用企業事例

施策活用企業事例 戻る
経営環境の悪化を独自技術である高張力鋼板プレス加工に適した金型材の研究開発と資金調達で乗り越えた!
シンテクノ株式会社 平成16年
企業概要
 当社は、京セラ・日立等の大手セラミック会社からの受託生産(半導体製造装置のセラミック部品の穴ネジ加工・溝加工、液晶関連装置の部品加工など)を主業としていたが、IT不況に遭遇。受託生産の売上は、ピーク時の1/3にまで落ち込んでしまった。大手メーカーの要請に応えて、大掛かりな設備投資を実行し、生産体制を整えたばかりの時期であった。一方、大手企業への依存度が高いことを懸念していた経営者は、経営基盤の安定のため、すでに自社製品(製品名「タイアスト」、炭窒化チタン焼結体)の開発に着手していたので、この研究開発を推進することが、難局を乗り切る唯一の戦略と考えた。

 技術を評価してくれる新たな銀行からの資金手当てと少人数私募債の発行で、資金面での課題を乗り切った経営者は、愛知県中小企業支援センターの支援のもと、経済産業省の「創造技術研究開発費補助金」の獲得に成功し、「タイアスト」の実用化に取り組んでいる。この素材は、高張力鋼板との摩擦係数が小さく、冷間・熱間の塑性加工用金型材として適しているという特徴がある。また、アルミとの「ぬれ性」が低く、アルミパイプ製造時に押出しダイスにアルミが付着しないので、製品にキズがつかず品質が向上するばかりでなく、ダイス寿命の長期化でコストダウンが実現できるという画期的なものである。

 この研究開発の成果により、新製品が、自動車部品大手プレスメーカーの高張力鋼板プレス加工用金型に採用されたり、大手アルミメーカーで高い評価を受けてラインに組み込まれるなど、実績も徐々に蓄積されており、次期ステージに向け大きく展開中である。
ソリットダイ
その他の写真一覧

支援内容
 IT不況による売上高の急激な減少と金融機関の貸し渋りが重なり、資金繰りが悪化。研究開発型ベンチャーに理解を示す金融機関を紹介し、当面の運転資金を確保するとともに、研究開発の継続資金の捻出で補助金の活用を薦め、申請書類の作成面で支援した。

 また、「炭窒化チタン焼結体」の特性改善と解析のため、名古屋工業大学共同研究センターをひき合わせ、産学交流をコーディネートすることで、研究開発の促進を側面的に支援した。

 さらに、「ベンチャープラザ2003」への出展を薦め、出展に選考されたことで、新製品「タイアスト」のPRと新規取引先の開拓活動に役立った。

企業者の声
取締役社長
札 弘行氏
 公的支援制度の活用については、これまで全くの「井の中の蛙」であった。支援センターからいろいろな支援体制を教えてもらい、かつ、手助けをしてもらった結果、当社は、いろいろな角度から世に出してもらえたのだと思っている。

 ようやく「タイアスト」が業界で認められるようになり、収益の改善に寄与しつつあるので、平成20年を目標とする株式公開も視野に入ってきた。

担当者の声
サブマネージャー
興津 覺氏
 下請からの脱皮を目指し、自社製品の開発に取り組む企業は数多くあり、その多くが研究開発資金の捻出に苦慮している。

 当社も同様であったが、新たな金融機関との取引開拓、研究開発補助金への挑戦、少人数私募債の起債による安定資金の調達等、ベンチャービジネス経営者が不得手とする課題を見事クリアしておられるのは他の経営者の励みとなる事例であろう。

企業基本データ
代表 取締役社長 札 弘行
住所 〒463-0003愛知県名古屋市守山区下志段味穴ヶ洞2266-22-105
電話 本社 052-739-2038
e-mail technoa-s@k9.dion.ne.jp
URL http://www.shintechno.jp
従業員 35名
業種 ニューセラミックの製造販売
主要製品 炭窒化チタン系セラミックス製品、半導体・液晶製造装置のセラミック部品の加工