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中小企業診断士トップランナー訪問

株式会社ヒロ・マネジメント代表取締役 田中浩さん

取材・文:松林 栄一(中小企業診断士)

研修・セミナーは年間200日、本音と本気の「研修コンサルタント」
【第3回】ナンバーワンを目指せ!

取材日:2010年8月14日

大企業や公的機関などの多様なクライアントから依頼を受け、年間200日、研修やセミナーの講師として稼働している田中さん。最終回は、仕事の受注、ポリシー、今後のビジョンに迫ります。

営業、特に新規開拓を重視

営業用パンフレット例
営業用パンフレット例

― ふだん、仕事の受注はどのようになさっていますか。

コンサルティング会社経由と直接と、両方あります。直接のほうは、時間がとれるときに営業活動をして、受注しています。名刺をいただいた後、手紙や自分の原稿が載った雑誌、研修パンフレットなどを企業の人事担当者に送ったり、電話アポをして訪問したりといった、普通の営業活動をします。アポどりは、家内に手伝ってもらいます。

サービス業ですから、紹介はもちろん大切ですが、待っているだけではダメですね。自分が営業研修をやっておいて、実は営業はしていませんじゃ、NGでしょう(笑)。リピートだって、そのうちなくなるかもしれませんから、ヒマさえあれば新規開拓ですね。

ポリシーその1~本音・本気

― 田中さんは名刺に「本音・本気」と入れておられますが、その真意を教えてください。

本音・本気の名刺
本音・本気の名刺 株式会社ヒロ・マネジメント

「本音・本気」は研修でもよくいっていて、自分で「本気でやってるか?」って問いかけている部分もあるんです。「この人、本気になって取り組んでるぞ」、「勝負してるぞ」というのは、みていてわかりますからね。

ある大手企業の人事担当者にいわれたのですが、最近の研修講師には、受講者に対して厳しいことをはっきりいう人が少ないらしいんですよ。コーチングの影響なのか何なのか、ほめること主体のソフトな先生が増えているというのです。

僕の場合、受講生に対して厳しいことでもいってしまいます。たとえば、明らかにやる気のない人を別室に呼び出して、「真剣にやる気がないのなら、どうぞお帰りください」って、平気でいっちゃいますしね。

ポリシーその2~行動変容

― 仕事のうえでのポリシー、こだわりを教えてください。

研修に関していえば、受講者の行動を変容させ、それによって個人の力を高めて組織をよくする、という点です。もちろん、さまざまな外部要因はあるにせよ、受講者の行動に影響を与えないと、お金をもらうに値しませんから。

なかには、研修をやった後で効果を数値化する企業さんがあって、3ヵ月後にどのぐらい行動変容したか、上司にアンケート調査をとるんです。70%が変わった、75%が変わった、ってね。上司なり社長なりがみて、「あれ、変わってきたぞ」というのが、大切なわけです。それが仕事をやる意味であり、やりがいにもつながります。

― 行動変容という点では、1回の研修では限界がありますよね。

ですので、いまでは3ヵ月や6ヵ月で、たとえば20人の固定メンバーで行う研修を多くやっています。計画書をつくるところから始めて、進捗状況をずっと追いかける、実践的な研修ですね。

今までやったなかでは、たとえば6ヵ月間の研修で、「先生の提案書づくり研修のおかげで、受注につながりました」とか、「プレゼンテーション研修のおかげで、新規事業の提案が通りました」といった報告が出てきて、本当にうれしいですよ。

ナンバーワンを目指す

― 締めくくりに、これからのビジョンを教えてください。

NHKテレビの「白熱教室」って、ご覧になったことはありますか。

― ええ。ハーバード大学のサンデル教授ですね。あれだけの大人数を前に、知識を伝えるのではなく、本質的なことを考えさせるのはすごい、と思ってみていました。

田中浩さん

僕もすごいと思います。聴衆のところへ行き、グループにして代表者にしゃべらせたりといった方法も素晴らしいし。あれをみたときに、「あぁ、すごいな」で終わるのか、それとも、「あぁいうのをやってみたいな」と思うのかって、大切だと思いません?

僕は、1,000人を相手に、何か本質的なことがわかったり、若い人の今後の生き方に影響を与えたりと、そういうことをやってみたいんです。12回シリーズとかで、受講生が行動変容するようなものを、ね。

― すごい目標というか、欲求ですね。

なんて、かっこいいことばかりいってるんですよ、僕って(笑)。そのうちいくつできるかはわかりませんが、いつか世の中からいなくなるわけですから、いる間に何かできないかな、と。

とにかく、そのカテゴリーでナンバーワンにならなきゃいけない、と思っています。売上なのか実績なのかは、わかりませんけど。業界なのか、日本なのか、あるいは「白熱教室」をみてしまうと、「世界一を目指しちゃうか」ぐらいのつもりで。

軸はいろいろ考えられるけど、その分野で1位にならなければ、仕事もこなくなるんじゃないか、という危機感があるんですよね、いつも。かっこよくいっちゃうと、ね。

取材を終えて

初めの挨拶では、「この企画、トップランナーでしょ。なんで僕が、10何番目なの?」と冗談半分で話していた田中さん。実は、取材当日は猛暑日だったのですが、「この取材記事が掲載されるのは、秋でしたよね?」と、長袖シャツやネクタイ着用でスタンバイしてくださいました。

そのきめ細かい心遣い、努力に裏打ちされたプロとしてのプライド、そして圧倒的なパワーに、深い感銘を受けました。筆者のみならず、経験の浅い中小企業診断士の皆さんにとって、きっと役立つことでしょう。

お忙しい中、ご協力どうもありがとうございました。

(おわり)

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田中 浩(たなか ひろし)
株式会社ヒロ・マネジメント代表取締役、研修コンサルタント、中小企業診断士。(社)中小企業診断協会東京支部中央支会副支会長。食品卸売業・営業課長を経て、1997年2月に独立。3C(コンセプト、コミュニケーション、クリエイティブ)の実践をモットーに活動している。JA、民間企業、自治体などを対象に、プレゼンテーション、問題解決、リーダーシップ、目標による管理、営業力強化などの研修を行う。診断実績に人事制度の構築、店舗診断、市場調査などがある。昨年度の研修・セミナー実績は200日。単著に、「提案営業を極める」(同友館)、「トップ営業マンの交渉術」(ぱる出版)がある。2010年秋、「技術者のためのプレゼンテーション力向上講座」(同友館)が出版予定。

会社名 株式会社ヒロ・マネジメント
設立 2006年11月
代表取締役 田中 浩
所在地 東京都大田区南蒲田2-8-8-101
TEL 03-5654-7890
FAX 03-5705-0580