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中小企業診断士トップランナー訪問

オフィスブルードア代表 佐藤 一郎さん

取材・文:鈴木 佳文(中小企業診断士)

資格をエンジンに、"夢"の実現に向けて歩を進める
【第2回】中小企業診断士資格を活かす行動

取材日:2009年12月26日

自分の軸をぶらさず、独自のポジションを確立した佐藤さん。「かばん持ちをしても食べていけない」と言い切る佐藤さんに、中小企業診断士として活動していくうえでのヒントを伺いました。これまで、どのようなルートでどのような行動をしてきたのか―。そこには、行動を支える考え方がありました。

独立のきっかけ

― 独立したきっかけを教えてください。

もともと私は、大学の先生になりたかったんです。しかし、いわゆる大学の研究室から教授になるようなルートには乗っていませんでしたから、別の道を考えることが必要でした。銀行を退職後、求人欄でみつけた金融コンサルタントの会社に転職し、コンサルタントとして4年間活動しました。そして、50歳という人生の節目で独立を決めたんです。

― そして、現在は大学の先生になるという"夢"を叶えられたわけですよね。その秘訣は後ほど伺うとして、活動の内容をご説明ください。

佐藤一郎さん

私の時間配分では、現在は金融系コンサルタント業務の比率が下がっています。大学で週3回の講義をしているほか、信用金庫などでのセミナー講師や専門誌への執筆が主になります。

大学では、金融論・リスクマネジメント・FPの講義やゼミを担当しており、外部セミナーはコンプライアンス・人材育成などを行っています。大学の講義には準備時間も必要なので、クライアントの時間に合わせなければならないコンサルタント業務には、なかなか時間をさけないのが実情ですね。

― では、"夢"を叶えられた秘訣をお聞きしたいと思います。

出会いやきっかけを逃さないこと、つねに自分のやりたいことを周囲にアピールしておくことですね。私の場合、友人からの紹介で非常勤講師の話が来て、これまでに積み重ねてきた実績が買われ、大学の先生になることができました。

たまたま、ほかの人がいないポジションに自分がいたことが決め手だったんだと思います。そのためにも、日頃の仕事に向かう姿勢や自分の強みを明確にしておくことが大切でしょう。かばん持ちは否定しませんが、それさえすればどうにかなると思っている人は、「食える」中小企業診断士にはなれませんね。

アクションを起こせば、道は拓ける

― かばん持ちをした私にとっては、またまた耳の痛い話ですが(笑)、具体的にどのような行動が必要でしょうか。

佐藤一郎さん

最初のうちは、選り好みをしないで「何でもやります」という姿勢で仕事を請け、よい仕事をすること。1度出会った人とのご縁を大切にして、よい仕事を続けていれば、ご縁がつながっていきます。

1冊目の本を出せたのも運がよくて、「本を出したい」と言い続けていたら、出版エージェントと出会うことができたんです。これも、アクションを起こしたからこそ。また、このようなきっかけを活かすためにも、自分のポジションを確立しておくことが大切だと思います。かばん持ちをする人は、いつまでも師匠と同じポジションにいないで、少しずつポジションをずらしていけば、自分だけのポジションをつくることができますよね。そして、定期的にそれを見直していくことです。

― なるほど。では、企業内診断士の方や、これから独立を目指す方にアドバイスをお願いします。

まずは、自分の時間をつくって「書くこと」をお勧めします。活字を書くことが専門分野への知識を深めますし、考えを整理することにもつながります。また、伝える力も高まり、中小企業診断士としてアピールできる実績にもなります。私も、中小企業診断協会の会報誌『企業診断ニュース』での執筆から、専門誌や著書の執筆へつなげることができました。自分はどの分野の業務で稼ぐか、つまりキャッシュポイントをどこにつくるかをつねに考えて、インプットとアウトプットをくり返すことが大切ですね。

(つづく)

佐藤 一郎(さとう いちろう)
あさひ銀行(現・りそな銀行)の船橋・浅草各副支店長、南阿佐谷・青戸各支店長を歴任。コンサルティング会社勤務、人材育成会社役員、出版社代表を経て、2005年8月に独立開業。オフィスブルードア代表。銀行を戦略的に活用してもらうための親身のアドバイスを天職とし、銀行現場の視点を活かしたわかりやすい切り口と、ざっくばらんな話しぶりの講演・セミナーが人気。実務家の視点から、大学の講師としても教鞭をとる。『元銀行支店長が教える 銀行の急所』(東洋経済新報社)ほか、著書・執筆記事多数。「銀行付き合いのヒケツ」を『日経トップリーダー』誌に好評連載中。

会社名 オフィスブルードア
設立 2005年8月
代表取締役 佐藤 一郎
所在地 東京都江戸川区南篠崎町3-29-12-506
E-Mail isato2323@aol.com